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勝者なき戦い!グリンディアの超大爆風

魔法学園の郊外学習。オズワルドとグリンディアは、結界の中に家の形をした結界を作り、のんびりと過ごしていた。だが、ふと気づく。自分たちのチームは二人しかおらず、この状況で勝利するのはほぼ不可能だと。


一方で、フレアとエルフィールが所属するチームは六人全員が無事で、魔法の紙を守り続け、優勝候補に浮上していた。




――グリンディアは腕を組みながら唸るように言った。


「ふぬう…逆転の方法はないかのう…。ワシの超広範囲魔法で島全体を攻撃することもできるけど、それをやるとこの魔法が付呪された紙が燃えて、失格になるからのう…」


オズワルドは驚いて声を上げた。

「島全体を攻撃って…怖っ。でも、攻撃魔法は初級魔法以外を使ったら魔法の紙が燃えるって話ですよね?」


「めんどうなルールじゃのう…」グリンディアは不満そうに呟いた。


オズワルドは冷静に返す。

「授業ですから、安全が考慮されるのは仕方ありませんよ。まあ、勝ったところで表彰されるくらいですし、今回は諦めましょう。」


「うーぬ…」グリンディアは浮かない顔で返事をする。


だが、オズワルドは優しく微笑んだ。

「僕は、グリンディア様とこうやって一緒にキャンプできて楽しかったですよ」


「そっか…オズがそう言うならな♪」グリンディアも、つられて笑顔になる。


「はい♪」オズワルドは、満足げに頷いた。


「しかも、凄いこともできたしなー♪」グリンディアが不敵に笑う。


「凄いこと?」オズワルドは首をかしげる。


「うふふ…なんでもない♪」

グリンディアは、いたずらっぽく笑って、はぐらかした。


オズワルドは太陽を見ながら言った。

「郊外学習は昼過ぎで終了です。まあ、負け確定ってことで、この辺りをダラダラと散策でもしますか。」


「ぬ…負け…?負け…負けかあ…」グリンディアの表情が急に曇った。


「どうしたんですか?」


「オズは良いのか、負けるんだよ…?」グリンディアは、信じられないという顔をしている。


「僕は、この学校で負けるのに慣れてますから、全然平気です。」


「そうじゃなくて…このワシが負けるんだよ?この天才のワシが…ワシが負けるなんて、悔しくないのか?」グリンディアの声は真剣だった。


オズワルドは少し戸惑いながらも、

「グリンディア様、負けたことなんて全然なさそうですもんね…」と答えた。


「どうしよう…どうしよう…」

グリンディアは、本気で焦り始めている。


(どうしようって、すごいな…)オズワルドは内心、驚いていた。




―― 一方、フレアとエルフィールが参加しているチームも、決戦の時を迎えつつあった。


「よし…後は身を潜めて逃げ切ろう…」フレアが指示を出す。


「わかった」とメンバーの一人が応じ、もう一人が嬉しそうに言った。

「これで、うちらのチームの優勝だな」

「ああ、全員の紙が無事だし、ここまで来たら優勝するしかない」

フレアは自信に満ちていた。


エルフィールが少し笑いながら言う。

「優勝にこだわるのね」


「俺は勝負には負けたくない性質だし、何よりもあのグリンディアちゃんに勝つなんて、最高に嬉しいじゃないか」


エルフィールも微笑む。

「それもそうね(笑)」


「グリンディアちゃんに勝利して、笑ってやろうぜ!」




――再び、グリンディアとオズワルドの様子に戻る。グリンディアは焦りを隠せずに言う。

「どうしよーー!このままじゃワシ、負けるよーー!なんか、いい方法はないかの?」


オズワルドは肩をすくめる。「さあ…」


「こうなったら…神に抗う究極魔法、隕石落としを…!」グリンディアが叫ぶ。


「島を消し飛ばすつもりですか…!?というか、その魔法、度々名前が出ますが本当に存在してるんですか…?」


グリンディアは興奮気味に叫ぶ。

「負けるくらいなら、こうするしかない…!」


オズワルドは慌てて止めようとする。「な…なにをするんですか…?」


だが、グリンディアは両手で肩を掴み、魔法のエネルギーを貯め始めた。


「ひえええええええ…これ、大丈夫なんですか!」

オズワルドは恐怖で青ざめる。


「負けるくらいなら…負けるくらいなら…こうじゃ!」

グリンディアが叫ぶと、溜めたエネルギーを一気に放出した。


「超大爆風!!」


「ええええええええええ!?」オズワルドの驚きの声が響く。


その瞬間、グリンディアの魔法は強烈な風となり、島全体に広がっていった。




―― 一方、フレアとエルフィールのチームは…。


「さあ…もう少しで、俺たちの勝利だ!」フレアが叫んだその時。


「な、なにか凄い風が来るわーーー!きゃあああああああ!」

エルフィールが叫んだ。


「うわああああああ!?」

フレアは呆然とした。「今ので紙が…燃えた…」




――再びグリンディアとオズワルドの元に戻る。


「今のは一体なんだったんですか?」オズワルドが尋ねる。


「へへへ…島全体に風魔法をお見舞いしてやった。これで全滅じゃろ。」

グリンディアは勝ち誇ったように言う。


しかし、オズワルドは冷静に指摘する。


「で…でも、今ので僕の紙も燃えましたし、グリンディア様の紙も初級以上の攻撃魔法を使ったから、失格ですよ…?」


「負けるくらいなら、引き分けを選ぶ!」グリンディアは堂々と言い放った。



こうして、グリンディアの魔法で全チームの魔法の紙が燃え、この郊外学習は勝者無しという結果に終わった。


そして、この事件をきっかけに、次回以降の郊外学習からは戦闘要素が排除され、サバイバル活動のみの内容となった。

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