表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/118

眠りの魔女と四天王の終焉

挿絵(By みてみん)


魔法闘技場には異様な静けさが漂っていた。グリンディアとオズワルドが四天王に挑んだ魔法力勝負は、グリンディアの圧倒的な力で、あっという間に決着がついた。


闘技場全体にざわめきが広がる中、グリンディアは冷静だった。彼女は指を鳴らし、次の瞬間、観客席にいる全員が眠りに落ちた。先ほどまで騒がしかった闘技場は、魔法の力によって一瞬で静寂に包まれた。




グースカグースカ…


フィギン校長はふと目を覚ました。目をこすると、周りにいる教師や生徒たちが皆、床で寝息を立てていることに気づく。


「ん? ワシ…寝てたのか?」校長は戸惑いながら呟いた。


思い出すように、彼は続けた。

「そうじゃった、グリンディアちゃんが全員を眠らせる魔法を使ったんじゃったな…じゃが、ワシを含めこれほどの人数に一斉に魔法をかけるとは、いくらピピンちゃんの孫娘でも規格外じゃ…」


フィギン校長は自分の驚愕を隠しきれず、しばし呆然と立ち尽くしていた。




―― 一方で、エルフィールもまた目を覚ます。隣には大きないびきをかいているフレアが眠っていた。

エルフィールは迷わず彼を揺り起こす。


「フレア、起きなさい!」エルフィールが声を上げると、フレアはぼんやりと目をこすりながら起き上がった。


「ん? あれ…俺、寝ちゃってたの?」フレアは戸惑いながら辺りを見回す。

「グリンディアちゃんと四天王の魔法力勝負は…?」



エルフィールはため息をつきながら答える。

「もう終わったわ。グリンディアさんに、ここにいる全員が眠らされたのよ」


「そ、そんな馬鹿な! 全員が…?」

フレアは信じられない様子で驚くが、エルフィールは冷静に言葉を続けた。


「そうよ…彼女の魔力値は153万もあるんだから…それも当然よ…」




挿絵(By みてみん)


――試合を終えたグリンディアとオズワルドは、静かな夕暮れの道を並んで歩いていた。空には橙色の光が残り、辺りは徐々に夜の気配を帯びてきた。



「オズ、身体はもう大丈夫?」と、グリンディアが優しく尋ねる。


オズワルドは笑顔で答えた。「はい! グリンディア様の回復魔法のおかげで、すっかり元気です!」


「ほう、こんなに早く回復するとは…タフな奴じゃな」


オズワルドは少し落ち込みながらも、続けた。

「それよりも、申し訳ありません。あまりお役に立てなくて…」


だが、グリンディアは優しく首を振った。

「そんなことはないぞ、オズはワシをしっかり守ってくれたじゃろう。ありがとう♪」


オズワルドは深く頭を下げて言った。

「いえ…僕は全然駄目でした。これからもっと強くなって、グリンディア様をお守りします!」


グリンディアはその言葉に少し動揺しつつ、彼を見つめた。


「本当に?」


「はい! 僕の命にかけて、グリンディア様を必ずお守りします!」


オズワルドの決意に、グリンディアは心の中で驚きを感じていた。

(ワシ…こんなこと言われたの初めて…なんじゃ…胸が…熱い…)



しばらくの沈黙の後、グリンディアは急にオズの手を引いた。

「オズ、ちょっとこっちに来て…」


彼は不思議そうな顔をしながら従った。

「はい?」



彼女は人気のない場所まで彼を連れて行き、少し照れた様子で言った。

「オズが本気でワシを守ってくれたから…ご褒美をあげたいんじゃ」


「ご褒美…ですか?」


「そうじゃ。キスしてあげたい………ほっぺに…」


オズワルドは驚きつつも、確認した。「本当にですか?」


「うん…」グリンディアは照れながらも頷いた。






―― 一方、四天王たちはエルフィールに介抱され、シャワーを浴びた後、控え室に戻っていた。


「まったく、本当にひどい目にあったわ…」

ロザリンは苛立ちを隠せない様子で、椅子に腰掛けた。


レオンも同調しながら、

「なんなんだあれ、あの子…本当に人間なのか? 魔王の娘か何かじゃないか?」と困惑したように言った。


ロザリンは肩をすくめ、「観客全員が眠ってたから、まだマシだったけど…」と続ける。


レオンは同意しながら言った。「ああ…介抱してくれた子には、もう頭が上がらないな」


ロザリンは眉をひそめた。

「こんなことになるなんて、超腹立つわ! イグニスに文句言ってやる!」


しかし、レオンはため息をついた。

「イグニスもセレナも、逃げるように帰ったよ。プライドが高いからなあ、あいつらは」



ロザリンはしばらく考えた後、決然とした顔で言った。

「こうなったら…もうグリンディアちゃんに乗り換えるしかないわ」


「乗り換えるって…何言ってんだ?」レオンは混乱して尋ねた。


「だって、あんな子に絶対勝てるわけないでしょ。なら仲間になったほうが得策じゃない?」


レオンはため息をつきながら、「そ…そんなもんか?」と呟いた。



「幸い…私はグリンディアちゃんとキャラが被るし、これからは二人でツインシスターズとしてやっていくわ」

とロザリンは自信満々に言った。


「たくましいな。ロザリンって…」

レオンは呆れながら答えた。



その時、背後から冷ややかな女性の声が響いた。

「馬鹿ねー、あんたたち程度で、あの怪物に勝てるわけないでしょ」


レオンが振り向くと、そこには謎めいた美女が立っていた。

「私の従者になりなさい。そしてあの子に勝てる方法を一緒に探るのよ」



ロザリンは彼女の魔力値を測り、呆れた様子で言った。

「アンタその魔力値で何言ってるの?笑わせないで。」



だが、美女は冷ややかに笑い、

「魔力値なんて関係ないのよ。魔法はイマジネーションで決まるの」

と挑発するように言い放った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ