グリンディア激怒!!戦慄する四天王!
ギョウダァ魔法学校の華やかな学園祭2日目。
その中でも最も注目を集めるイベントが、オズワルドとグリンディアのペアと学園四天王との魔法力勝負だった。魔法闘技場には校長先生や教師、生徒たちが集まりこの対決を見守っている。
試合開始直前、学園四天王は控室で最終打ち合わせを行っていた。
「ロザリン、上手くいったか?」四天王のリーダー、イグニスが鋭い視線をロザリンに向ける。
「ええ、変装してお菓子を渡してきたわ。あの子すごく喜んでたわよ。」
ロザリンは自信たっぷりに微笑んだ。
イグニスもにやりと笑い、「ふふふ、良くやった」とロザリンを称賛する。
一方、レオンはよく分かっていない様子で首をかしげる。「ん?お菓子あげたのか?優しいな」
ロザリンは小さく笑い、「効き目は、ちょうど試合開始の頃に出るわ」と答える。
「ん?なんの話だ?」
レオンは混乱しているが、ロザリンは軽くはぐらかすように言った。
「これから試合が始まるって話よ!」
「そうか!頑張ろうぜ!」レオンは単純に納得し、拳を握りしめる。
イグニスは冷静に続けた。
「試合後、我々の息のかかった者たちに、勝利を大いに称えるように伝えてある。計画通りに進むはずだ。」
セレナは無言で首を縦に振る。
そのとき、進行を担当する生徒が控室に現れ、「時間です。魔法闘技場に集まってください」と告げた。
「よし、行こう。我々学園四天王が、この学校で最も強いことを生徒たちに見せつけてやろうじゃないか」
とイグニスは気合を入れ、四天王は闘技場へと向かった。
魔法闘技場には、すでにオズワルドとグリンディアが立っていた。
彼らの前に現れたのは、学園四天王。観客席には生徒たちの歓声が響いている。
回復班として待機しているエルフィールと、ちゃっかり忍び込んだフレアも、その様子を見守っていた。
「くっそー、俺も出たかったぜ!」フレアが悔しそうに呟く。
「今日は純粋に見守りましょうよ」とエルフィールがなだめる。
「何を?」
「グリンディアさんの本当の力をよ」
だが、その緊迫した雰囲気の中で、グリンディアの顔色が徐々に青ざめていった。
「なんか…お腹の調子が変なんじゃ…」
「どうしたんですか?そろそろ試合が始まりますよ」
と、隣に立つオズワルドは心配そうに問いかける。
その様子を遠くから見ていたロザリンは、不敵な笑みを浮かべていた。
(ククク…効いてきたわね。お菓子に仕込んだ強力な下剤が)
試合の審判は、やや不満げな顔をしたマシュ先生が担当していた。
「それでは、魔法力勝負を開始します!」
(どうして私がこんな大事な試合の審判をやらなきゃいけないのよ…)
「ちょ…タンマ!お腹が…キュ、キュアヒール!」
グリンディアは慌てて腹痛を治そうと回復魔法をかける。
その瞬間を逃さず、イグニスが叫ぶ。「行くぞ、皆!先手必勝だ!」
「おお!」とレオンが声を上げると、四天王の魔法が一斉に放たれる。
「フレイム・アロー!」イグニスの炎の矢が宙を切り裂く。
「ウォーター・スピア!」セレナの水の槍が音を立てる。
「ライトニング・スナイプ!」レオンの雷撃が轟き渡る。
「アイス・シャード!」最後にロザリンがと叫び、鋭い氷の破片を飛ばした。
その間にグリンディアは腹痛を治したが、次の瞬間、四天王の強力な魔法攻撃が一斉に襲いかかる。
「し…しまっ…!」
彼女は一瞬躊躇したが、オズワルドがとっさにグリンディアに覆いかぶさり、全ての魔法を受け止めた。
閃光が収まると、グリンディアを守りダメージを受けたオズワルドが地面に倒れていた。
「オ…オズ!ワシの魔法耐性なら、この程度の魔法たいしたダメージはなかったのに…!」
グリンディアは驚き、怒りが混ざった声で叫ぶ。
オズワルドは弱々しく「お…怪我はないですか…」と彼女に尋ねる。
「オズ!今、ヒールしてあげるから…」
グリンディアは焦りながら回復魔法をかけた。
「くそっ…従者が庇ったか!もう一度いくぞ!」イグニスは苛立ちながら叫ぶ。
再び、四天王は魔法を放つ。
「フレイム・アロー!」「ウォーター・スピア!」「ライトニング・スナイプ!」「アイス・シャード!」
だが、グリンディアはオズワルドを右手で回復しつつ、左手で軽く指を弾くような仕草を見せた。
その瞬間、四天王の魔法は次々と消え去った。
「えっ…何が起こったの?」ロザリンは驚愕して言葉を失った。
「お主たちの脆弱な魔法なんて消してやった。」
グリンディアは冷静に言い放った。
「な、なんだと…?」イグニスは動揺し、セレナに問いかける。
「セレナ、どうやって魔法が消えたのか分かるか?」
セレナは狼狽えながら、「わ、わからないわ…!」と震え声で答えた。
グリンディアはロザリンに視線を向け、静かに問いかけた。
「さっきのお菓子…お主がくれたやつだな?何か仕込んだだろ?」
「へ…そ、そんなことしてないよ!」
ロザリンは必死に否定するが、グリンディアの目は冷たいままだ。
「ワシ…ブチ切れたよ」
グリンディアが放った言葉に、四天王は戦慄を覚えるのだった。




