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我らこそ最強だ!学園四天王登場!

挿絵(By みてみん)


ここはギョウダァ魔法学校の一室。オズワルドのクラスでは、生徒たちが創立記念の学園祭に向けた準備に取りかかっていた。教室の中は活気に満ち、笑い声や指示が飛び交っている。




「うめぇ!オズワルドの作ったお菓子、めちゃくちゃ美味いな!」

と、声をあげたのはフレア。彼は試食をするためにわざわざこのクラスを訪れていた。


「じゃろ!」と、横からグリンディアが笑顔で相槌を打つ。


「まさか、オズワルドにこんな隠された特技があったなんてな」

と、フレアは感心したように続けた。


だが、ふと気づいたようにフレアは周囲を見渡しながら言った。

「でもさ、ヤーキバソ屋のスペースと比べたら、ちょっと狭すぎるんじゃないか?」



実は、オズワルドのクラスでは学園祭で「ヤーキバソ屋」と「オズワルドとグリンディアの手作りお菓子屋」の二店を出す事が決まった。


しかし、お菓子屋の方はクラスメイトからの協力をほとんど得られず、スペースもわずか一畳分しか与えられていない。対照的に、ヤーキバソ屋には広々としたスペースと多くの協力者が揃っていた。



「ははは…」と、オズワルドは苦笑いを浮かべた。

「僕は、ヤーキバソ屋と勝負と言われてもピンとこないしこれで十分さ」

(それにどうせ、ヤーキバソ屋を手伝っても仕事は回ってこないだろうし…)

と心の中で自嘲気味に呟いた。



「勝負なんてどうでもいいんじゃ」

と、グリンディアがあっさりと言い放つ。



「ただ、オズが作るお菓子がどれだけ美味しいか、みんなに知ってほしかっただけじゃ」

と、彼女が優しく微笑んだ。


「えっ…?」オズワルドは驚き、言葉を失った。

それを聞いた瞬間、彼の胸に熱いものがこみ上げ、思わず目頭が熱くなりそうになる。


「わ!オズ、泣くなって!」と、慌てたグリンディアが声をかけた。


「そ、そうだぜ!」フレアも焦って言葉を続ける。「男が簡単に涙を見せるもんじゃねえ!」



オズワルドは顔を上げ、少し微笑んで言った。

「グリンディア様…そのお気持ちが本当に嬉しいです。勝負には勝てないかもしれませんが、僕は頑張ってみます!」


そんな様子を遠くからじっと見ていたのは、ジェリコだった。

(ちっ…相変わらずグリンディアさんと仲良くしてやがるが、学園祭当日はそうはいかねえ)



その時、教室のドアが静かに開かれた。


「どれ…失礼するよ」と、重厚な声が響く。


「あ…あなたは…生徒会長のイグニスさん!?」

驚いたジェリコが声を上げた。


「どうも♪」と、赤髪の青年は涼しげに挨拶を返す。



エルフィールが一歩前に出て尋ねた。

「イグニスさん、今日は一体どうされたのですか?」


「クラス委員長のエルフィールさんだね。学園祭の準備の視察でね、ちょっと立ち寄らせてもらったよ」


教室がざわめき、「学園四天王だ…!」と誰かが声を震わせて呟いた。




ギョウダァ魔法学校には、誰もが認める実力者たちがいた。

圧倒的な魔力と実力を兼ね備えた四人の生徒たちは「学園四天王」と呼ばれ、全校生徒から一目置かれていた。


まず、金髪で体格の大きいレオン。強力な魔力を持ち、陽気な性格から多くの生徒に慕われている。


次に、ピンク髪で小柄なロザリン。見た目は可愛らしいが、知恵と魔力に長けた策士で、そのギャップが生徒たちを惹きつける。


続いて、青髪の副会長セレナ。冷静で知的な彼女は、イグニスを支えつつ、その魔法の腕前で名を知られている。


そして、生徒会長でリーダーの赤髪のイグニス。カリスマ性と圧倒的な力を持ち、彼の存在感は群を抜いている。


この四人が揃うと、学校全体が注目せずにはいられない。それほどの存在感を持つ彼らは「学園四天王」として恐れられ、憧れの的だった。




イグニスはグリンディアのほうを向き、目を細めた。

「君が、グリンディアさん?」


「そうじゃけど?」グリンディアが首をかしげる。


「へえ、君のこと、学校中で噂になってるよ。とんでもない魔力を持ってるってね」


「ほう?」グリンディアは興味を示した。


「噂では、君は古の魔王を倒した伝説の勇者パーティーの末裔だって聞いたけど、本当かい?」

イグニスはさらに問いかけた。


「お祖母様に聞いた話だと、そうじゃのう」とグリンディアがさらりと答える。


「お祖母様とは?」


「ピピンお祖母様じゃ」


イグニスは目を見開いた。「やはりそうか…ピピン様は世界で五本の指に入る魔法使いだと噂されている」


「そう!お祖母様は本当にすごい魔法使いなんじゃ!」

と、誇らしげに答えるグリンディア。


「そ、そうだね…」イグニスは少し戸惑いながらも頷いた。

(なんか、調子が狂う子だな…)



その時、ロザリンが口を挟んできた。「なんか~、この子、私とキャラが被るんだけど~」


「は?なんじゃお主?」グリンディアが驚いて睨み返す。


「体格も似てるし、髪の色だってちょっと近い!まさか、私のファンか何か?」


「はあ?意味わからん!ワシの赤髪の方がずっと綺麗じゃろ!」


「なんですって!?私のピンク色のキューティーヘアのほうが男子受けするのよ!」



イグニスがため息をついた。「やめてくれ、ロザリン…」

オズワルドも焦ってグリンディアに声をかける。「グリンディア様も、落ち着いて…」



一方、レオンは大笑いしていた。「あはは!面白い奴らだなあ!」


「笑ってんじゃないわよ!」と、ロザリンが鋭く突っ込む。



そんな喧騒の中、セレナだけは静かに、グリンディアを注意深く観察していた。

彼女の眼差しには、何かを見抜こうとする強い意志が感じられた。

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