魔法学校の恋の行方
魔法学校の食堂で、挑発的な声が響き渡った。
「よし!勝負は明日の放課後だ!肉弾戦ありの魔法力勝負でどうだ!?」
フレアの挑戦的な笑みに、オズワルドは思わず食いついてしまった。
「受けて立つぞ!」
その一言で、オズワルドは後に後悔することになるとは知る由もなかった。
フレアが「勝った方がグリンディアの彼氏になる」と挑発し、オズワルドはその挑発に乗ってしまったのだ。
その日の授業が終わり、オズワルドとグリンディアはいつものように一緒に下校した。
家に着くと、オズワルドは食堂で約束した通りグリンディアの為にチョコクッキーとナッツクッキーの用意をはじめた。
「また…勝手なことをしてくれたな…」
グリンディアはむっとしていった。
「ついカッとなってしまって…」
オズワルドは申し訳なさそうに首をすくめた。
グリンディアはため息をつきながらも、顔を赤くして言った。
「まあ…オズの熱意が感じられたから良いけど…」
「本当に申し訳ありません…」
オズワルドは深々と頭を下げた。
「それで…どうするの…?」
グリンディアは真剣な表情で尋ねた。
オズワルドは胸を張って答えた。
「大丈夫です!僕は絶対にあんな奴に負けません!」
「オズがアイツに勝ったら…どうするの…?」
「僕が勝ったらアイツはグリンディア様に金輪際近寄らせませんよ!!」
グリンディアは心の中でため息をついた。
(もーーー…そうじゃなくてさ…)
「…何か授けてくれる秘策はありますか?」
オズワルドは期待に満ちた目でグリンディアを見つめた。
グリンディアは少し考えてから答えた。
「今度の勝負は肉弾戦ありだからのう。オズは本気になりさえすれば肉弾戦ありならあのルールなら誰にも負けないじゃろ」
「ははは…ありがとうございます」
オズワルドは照れくさそうに笑った。
「もちろんワシ以外ならな♪」
グリンディアは冗談めかして付け加えた。
(まあ…仮にフレアが勝負で勝ったとしてもワシはNOを出して魔法でふっ飛ばしてやるだけじゃ… でも…オズが勝ったら…ワシはどうするんじゃろ…?)
――翌日の放課後、オズワルドとフレアは魔法学校の魔法闘技場で向かい合った。
担任のマシュ先生が審判を務め、クラス委員長のエルフィールや回復魔法が得意な生徒たちが万が一の事態に備えてサポートについていた。
観客席には同年代の様々なクラスの生徒たちが詰めかけ、緊張感が漂っていた。
フレアは挑発的な笑みを浮かべながら言った。
「へへへ…オズワルド。本気でこいよ?ジェリコに勝った時の力を見せてみろよ」
オズワルドは決意に満ちた表情で応じた。
「言われなくたってみせてやるさ!」
闘技場の端で見守るグリンディアの胸の内には、ただ一つの思いが渦巻いていた。
(オズ…負けないで…)
魔法と肉弾が飛び交う激しい戦いの幕が、今まさに上がろうとしていた。




