委員長の新たなる想い!そして魔法少女の初めてのクリスマス!?
ここは魔法学園ギョウダァの朝。
エルフィールは教室の扉の前で一度立ち止まり、軽く深呼吸をした。
(私はオズワルドへの想いは断ち切ったのだから…これからはあの二人のことはもう気にしないようにしよう…)
グリンディアは教室の片隅で、何やら真剣な表情でオズワルドに触れていた。オズワルドもまた、困惑したような、しかしどこかリラックスした様子で声を漏らしている。
「オズ…ここはどう…?」
「うううう…そこは…」
「うふふ…♪ オズ、気持ち良い…?」
そのやり取りを目にしたエルフィールは、堪えきれず声を上げた。
「ア…アナタたち…教室で何をやってるんですか!!!」
二人が驚いてこちらを振り向いた。グリンディアは少しも動揺した様子もなく、にっこりと微笑んだ。
「オズにいつものお礼にマッサージしてあげてるんじゃ♪」
「前にも注意したけど、教室で妙なマッサージをするんじゃありません!ここは学びの場なんですから!」
「妙なマッサージなんてしてないわい!」グリンディアがムッとした顔で抗議する。
「じゃあ何よ、さっきの声は!」
「気持ちいい部分を押されたら声も出るじゃろ!」
エルフィールは半ば呆れながら椅子に腰を下ろした。
「はぁ…。もういいです。」
エルフィールはため息をつきながら内心で思った。
(ふぅ…なんか私だけ真面目に考えるのがバカバカしくなってきた…)
そのとき、彼女の視線に、机の上に置かれたお菓子が映った。
「それ、オズワルドが焼いたお菓子ね?一個頂戴!」
「そ…それはオズがワシのために焼いてくれたお菓子じゃ!」
グリンディアが必死にお菓子を守ろうとするが、エルフィールはその手をかいくぐり、ひとつつまみ上げて口に運んだ。
「あーっ!」
「美味しい♪」
エルフィールは満足そうに微笑みながら、心の中で呟く。
(まっ…いろんなことに急いで結論を出す必要はないかな♪)
そのとき、隣の教室からフレアが入ってきた。
「エルフィール!また俺とデートしてくれよー♪」
「こっちもね(笑)」
エルフィールは苦笑いを浮かべた。
放課後、帰り道でのこと。オズワルドはグリンディアを背負い夕日に照らされながら歩いていた。
「闇からの者はジェリコに取り憑いた魔物以降…まるで現れなくなりましたね。」
オズワルドが空を見上げながらつぶやく。
「因果とやらが絡まないと来れないんじゃから、そうそう現れんじゃろ。ひょっとしたらもう現れんかもしれんぞ。」
グリンディアは軽く肩をすくめながら応える。
「だといいですが…」
オズワルドは少し考え込んでから、ふと思い出したように言葉を続けた。
「そういえばそろそろクリスマスですね。」
「クリスマス?なんじゃそれは?」
「えっ?クリスマスご存知ないんですか?」
グリンディアが首をかしげると、オズワルドは少し戸惑いながら説明を始めた。
「えっと…クリスマスというのは、家族や大切な人とご馳走やケーキを食べて、年末をお祝いするお祭り…ですかね。」
「ほーーーーっ♪ ワシ、ご馳走いっぱい食べたい♪ ケーキも食べたい♪」
グリンディアの目が輝く。
「ははは♪ そうですね♪ 僕もお菓子でも焼きますよ。クリスマスは24日です。」
グリンディアはしばらく考え込んでから口を開いた。
「24日かあ。学校も休みに入るし、ピピンお祖母様と最近のことをいろいろ話し合いたいし…ワシ、マイハーマ村に戻ろうかと考えてたんだよなあ。」
「えっ…そうなんですか…」
その言葉に、オズワルドの顔が一瞬曇る。
「なんじゃー…? ワシと一緒に過ごしたかった?w」
グリンディアがふふっと笑いながら返す。
オズワルドは顔を赤らめながら小さく頷いた。
「そうですね…僕は…グリンディア様がいてくれた…ほうが…」
グリンディアの瞳が一瞬驚きで見開かれたが、すぐに柔らかな笑みを浮かべた。
「そっか…♪ オズがそういうのなら…クリスマスの後に帰ろうかな…♪」
「はい♪ そうしましょうよ♪」
グリンディアは満足そうに頷き、内心で思った。
(オズは…なんだかグイグイくるようになったなー…でも悪くない♪)
オズワルドもまた、自分の心を整理しながら決意を固めた。
(グリンディア様にとっての初めてのクリスマスかあ…何か喜んでもらえることを考えよう…)
こうして、それぞれのクリスマスの計画が動き出すのであった。




