1/118
プロローグ
「オズーー!今日は絶対にアボカドパンをゲットしてきてねーー!」
グリンディアの明るい声が静寂を破った。いつも通りのお昼、そしていつも通りの指示だ。
「えーーっ?グリンディア様、もう行列ができてますよ?アボカドパンなんて無理ですってー」
オズワルドは小声で反論したが、グリンディアの無邪気な笑顔には勝てない。彼女の前では、従者としての立場もあり、言い訳は通じなかった。
「オズはワシの従者なんだから、頑張ってゲットしてきてよー♪」
渋々ながら、オズワルドは
「はいーー!…頑張ってみますけどもーーー!」と返事をし、売店へと向かった。
これは、最弱の魔法使いオズワルドと、最強の魔法少女グリンディアの、不思議な物語である。