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俺の最強武器を失うとは…………………」

 

移動中の俺はがっくりと肩を落としていた。

 

敵を薙ぎ払い俺の身を守ってくれた初めての相棒である長い枝は、どうやらあの城に置いて来てしまったようだ。

 

逃げるために必死だったとはいえあれだけ役に立ったことを知ってしまうと手放したことに後悔する。


「トウヤさんー、そんなにがっかりしないでー、また、手に入れましょうー。それに枝がなくとも我が王国には豊富な武器がありますからそれを使ってくださいなー」

「ミヨの言う通り」

 

ずっとさっきからめそついている俺のことをずっと二人は慰めてくれている。


「二人共本当にいい子だよなぁ……。どうせなら最初に二人のような人たちに会いたかったぜ。それに武器もくれるなんてなんていい奴なんだ」

 

アキとミヨは俺を助けてくれた恩人だ。それに俺に武器をくれるなんて。


「いやいや。あげるなんて一言も言っていないですよー。強いて言えば支給用の衣類があるだけですー」

「ん? は? だって王国には豊富な武器があるんだろ。それで俺にどれかくれるんじゃないのか?」

「いやいやー。さすがにそれはないですよー。武器も安くないんですよー。それをタダって無理がありますよー」

 

ええええええええ。あの流れは武器が無くなった俺に武器をくれる流れじゃないのか?

 

アキの説明にミヨは頷いているのできっとと同じ考えなのだろう。

 

確かに二人の言っていることは理解できる。でも、そうなると余計にあの枝のことが気になってしまう。偶然とはいえあの力は異常であったからな。

  

だからといってあの王城に戻って取りに行くのは考えたくもない。


「それならもう諦めるしかないな。はぁー。そうなるとあの枝を置いて来たのは本当に悔やまれるなー」

 

でも、心強いのはアキとミヨは味方でいてくれるらしいので今の状況からすると助かる。当面の間は二人を頼りにするしかないな。

 

それからゆっくりと揺られながら移動を続けて、色々と疲れがたまっていた体に揺れが心地よく響き渡り俺は深い眠りについてしまった。


「トウヤ。起きて」

「ん? え? ああ、……そうか。ついたのか」

 

俺はどうやら寝てしまったようだ。おかげで体も随分と楽になっている。


「さぁトウヤさんー。降りて下さいー」

 

ミヨに促されて鳥車から降りると、目の前には薄っすらと灯りが光る両脇に大木がそびえ立つように力強く存在する門のような入り口があった。


「トウヤ。こっち」

 

二人に案内されながらざわめく森の中に俺は歩を進める。


「夜の森って言うのは雰囲気があって怖いな」

 

目の前に広がる光景は波打つように騒めく森。空を見上げてもそこにあるはず明かりは厚い雲に覆われてしまい全く見えない。ミヨとアキが持つ僅かばかり明かりを頼りにしながらおいて行かれないように影を目で追いながら歩き続ける。


いつでも襲ってきそうなざわめく木や葉っぱの音がざぁざぁと聞こえなんとも不気味であり、常に警戒を緩めることは出来なかった。


「それにしてもトウヤさんはあんな修羅場を潜り抜けておいて怖がりなんですかー」

「うっせー。俺だって怖いものはあるんだよ!」

 

身を屈めて周囲をキョロキョロ見渡している俺の怯えた姿を見て、キャッキャッと笑うミヨであるがこの笑い声がむしろ俺の気持ちを安らかにしてくれているので正直救いである。アキはあんまり表情を変えないのでどう思っているかよくわからないし。


「あともう少しで王国の入口」

「やっと入口か。それにしてもこんなところに王国があるようには思えんのだが」

「おー。それはいいことですねー。敵も気づきにくいでしょうしー」

「しっかし、もう少し通りやすい道が良かったんだが、二人は背が小さいからいいけど俺は葉っぱとか枝とかが当たってツラいぞ」

「ふっふっふー。それは仕方がありませんねぇー。トウヤさんも小さくなったらどうですかー?」

「そう出来るならやりてぇよ」

 

歩きにくい道を、あとどれくらいで到着するかもわからずにそのまま俺達は森の中を進み続けた。

 

道の途中にツタで隠された隠し通路や、何回も出くわした選択肢のある道を歩き続けようやくその目的地に到着する。



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