表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/55

実情

(……どうしよう。)


 女性からアリアと名乗られたが、自分の名前を名乗り返せない。


 まだ母親に面倒を見られていた頃。

 その時は母親に名前を呼ばれたことが無いため、自分の名前が分からなかった。とは言ってもそれは愛情がないだとか、そう言う訳ではなかった。


 施設に兄妹で聞いた所、赤ん坊の頃はまだか弱く、名前をつけてしまうと様々な気を呼び寄せ耐えられないだろう。という事で、名前は首が座った頃に付ける習慣があるらしい。だから私にはまだ名前がなかった。


 施設では似たような境遇の子達が複数いたため、名前は付けられずに番号で呼ばれていた。

 それはさすがに自分の名として名乗りたくはない。


 という訳で、女性、もとい、アリアさんが名乗ってきたのにも関わらず、自分から名乗り返すことが出来ずに、無言になってしまった。


 しかし無言の空間には耐えられず、他の質問を返すことにした。


「あの、なんで……森、いた…の?」


「あー……それはね、こっわいおじちゃん達に追いかけられちゃってね。」


「ひっ…!」


「あっ!で、でも大丈夫よ。ここには悪いおじちゃんも来れないわ!」


 まだ人が近くにいるのか。アリアさん相手にここまでテンパっておいて、これ以上他の人に対応する気力も勇気もわかなかった。

 だから、ここまで来れないというワードに安堵する。


「えっと……これから、どう、するの?」


「うーん、そうだなぁ、私の仲間が来てくれるまで、待つしかないし……」


 そこて、アリアさんが目覚める前に考えていたことを提案した。


「そしたら、ここ……いる……良い、よ」


「ほんと!ありがとう!」


 そうして、アリアさんの滞在が決まった。


前回に反して、逆に短くしすぎました笑

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ