探検①
お久しぶりです!
最近は受験勉強で忙しくて、なかなか小説を書くことが出来ませんでした。
振り返って見たら、初投稿より2ヶ月が立っていましたね。
今後ともこの作品をよろしくお願い致します。
「おねぇちゃんっ!」
門から走ってきたヒューイにぎゅうっと抱きつかれる。
私はその頭をヨシヨシと撫で付けた。
冒険者登録の後、私たちはオーダム伯爵家まで戻ってきた。
この後、オリビアさんはオーダム伯爵家当主と交渉の続きをし、ジークさんは鍛錬をするらしい。
私は昨夜の約束通りにヒューイとオーダム伯爵家の離れの周囲を探検するつもりだ。
ただ、帰ってきたのがお昼頃より少し遅れてしまったのでヒューイに拗ねられてるところなのだが。
「遅いよ、ねぇちゃん…」
「ごめん、冒険者登録、大変だった。戦ってきたの。」
「えっ、何それ!?その話聞かせて!」
「うん、行きながらね」
なかなか抱擁から離してくれなかったヒューイだが、冒険者と戦いという言葉に惹かれたのか、パッと顔を明るめ、笑みを浮かべる。
昨日今日と見てきたヒューイは自分よりも大人らしい部分が多かったからか、ヒューイもまだまだ男の子なんだなぁ、と感慨深く感じてしまう。
「じゃぁ、準備終わってるから、早く行こっ!」
「えっ、う、うん」
突如袈裟懸けバックを渡されつつ、ヒューイにグイッと手を引かれる。
ヒューイも同様のバックを身につけいるようだ。
「いっ、行ってきます」
「楽しんできてね」
「…」
「行ってらっしゃいませ、お坊ちゃま、お嬢様。」
慌てて手を引かれつつも首だけ後ろを向き、行ってきますの挨拶をする。
オリビアさんは声をあげ、、ジークさんは無言で手を振り、迎えに来ていたフレドルさんはキッチリとしたお辞儀をした。
三者三様の見送りを受けつつ、ヒューイとともに庭園の中へと入っていく。
「ちょっ、ヒューイ、待って」
「あ、ごめん」
私の方がお姉ちゃんなのに、男の子だからか、ヒューイの方が足が速い。
自分のペースより速く手が引かれていることで転びそうになる。
「そんなに急いでどうしたの?」
探検ならばゆっくりと見て回りたいものだ。
そんなことを思いながらヒューイを見ていると、ヒューイは周りをキョロキョロ見回してから小さな声で話し始めた。
「あのね……この後、湖のほとりまでいこ?」
「えっ」
湖とはオーダム伯爵家本邸の近くにある湖だろうか。昨日はエイダさんがダメだと注意していたのに、大丈夫だろうか。
「えっと、ダメなんでしょ?」
「大丈夫、今は巡回の警備の人がいない時間帯だから、今行けばバレないよ」
「だっ、ダメだよ……」
周囲には誰もいないと言うのに2人でコショコショトささやきあう。
「俺ん家の湖、本当に綺麗なんだよ?それに、花がたくさん咲いていてすごいの。いこーよっ。」
「えぇ〜。……花って青色?」
「そうっ!なんで知ってるの?」
「図鑑で見た…」
おそらく、花とはピムンのことだろう。それは確かに見たい。だが、やはりフレドルさんにもエイダさんにも止められたのに行くのは気が引ける。
「だっダメ」
「えぇ〜………」
姉としても止めなければと思い、ダメだと言う。それでションボリ肩を落としたヒューイは私の手を両手で取り上目遣い見つめてくる。
「……ダメ?」
「うっ……」
コテンと首を傾け、キラキラとした目で見つめられた私はしばしの間の末、ついに折れた。
「……行く」
「やったぁ!」
途端に上機嫌になったヒューイは行こっと言いながら私の手を再度引く。
私は弟のあざとさに負けたことを悔しく思いつつ、将来ヒューイは女の人を泣かせるなと思った。
そうして私たちは庭園から外れた茂みの奥へドンドン進んでいった。




