表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/55

オリビア

「……強い」


 オリビアは目先で行われている戦いを眺めていた。


 戦っているのは小さな女の子とオネエマッチョのオリビアの知己だ。


 その戦闘は独自のテンポで進んでいく。


 ウィルというもう1人の受験者の少年は戦況を把握出来ていないようだが、オリビアはあの中に加わっても充分なパフォーマンスを発揮できるだろう。


 だが、その戦いの中にいるうち1人は少女。


 その幼い体躯からは想像できない素早さと力強さだ。

 将来は大物として人々の噂になっていることだろう。


 だがしかし、オリビアはそんな少女に対して、なよなよと頼りない幼き少年の影を重ねていた。


 その少年はオリビアと同じく髪色が黒だが、くせっ毛なところが特徴的だ。名前は、


(────────リッド)


 オリビアには5人の家族がいた。

 母、父、姉、妹、そして弟。


 オリビア含め、6人家族はオーダム伯爵領の街のスラム街で育ってきたが、仲睦まじく、たくましく生きてきた。


 そう、あの7年前までは────


 ハッと気づくと、目の前では試験が終わっていた。考えることに没頭してしまっていたようだ。


 じっと前方を伺うと、オネエからの言葉から、フェリスがオネエから魔力を引き出したことが分かる。


 フェリスの将来が楽しみだと、オリビアは口の端が上がっていくのを感じた。


「ふたり、どうしたの?」


「男のプライドと戦っている」


「え?」


 微笑みながらスタスタと歩いてきたフェリスに返答する。

 横を試験の初めは、フェリスの子供らしい動きに笑みを浮かべていた2人も、そこからの戦いぶりで途中から少し青ざめていた。

 全くもって男どもは情けないものだ、とオリビアは思う。


「まぁ、フェリスは実質Cランク。つまりジークはフェリスより一個下」


「えっ!」


 会話に混じりつつも、ジークをいじる。


「気にしない、気にしない!Dランク!」


「おい……」


「あはははは……ふぅ、スッキリした」


「……おい」


 このやり取りのおかげで先程沈みかけていた気分も良くなってきた。


「ふふ………そろそろ上へ行こう」


「あぁ」


 広場から出て、そのまま軽い足取りで階段を登る。


 最近、オリビアの周りは新たな展開を迎えている。


 最たる例としてはジークで、先程のようなやり取りも、少し前の彼からは考えられなかった。


 その原因たる少女を見る。


 オリビアは思う。この少女は、自分の目に入るうちは守っていこうと。


(─────今度こそは。……あぁ、でも、)


 ほんのりと上がっている自分の頬をさわる。

 フェリスから影響を受けているのはジークだけではなさそうだ。




お久しぶりです。

今回は短めとなってしまいました。

最近、身の回りが忙しく、なかなか更新できていませんでした。

これからもゆっくりと更新していこうと思います。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ