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結末



「キエエエエエエ!!!」


 グリフォンが叫ぶ。私はそれにすかさず、何の属性も付与させてない魔力の塊を放つ。


「助かる!」


「はいっ」


 ここ数回のやり取りで気づいたが、時々グリフォンは魔力を帯びさせた雄叫びを放っていた。その度にジークさん達は体を硬直させていたので、風魔法でその後のグリフォンからの攻撃を邪魔していたのだが。


 相手が魔力で敵を威圧するなら、こちらも同じことをすれば良い。魔力をぶつけることでその威圧を相殺させていた。


 私は魔物が自分の天敵だと思ったが、相手からすれば同様に私も厄介なのだろう。時々私の方に向かってこようとしていたが、ジークさん達が上手く盾となってくれていた。


「はん!こうなりゃ、魔物と言ってもただのでっけえ獣だな!」


 カーターさんがそう言い放つ。現に私達はグリフォンらを押していた。


 振りかぶるグリフォンの爪を風をぶつけて邪魔をする。そこでたじろいだグリフォンをジークさん達は切りつける。


(────勝てる!)


 そのやり取りを幾度か繰り返すうちに、グリフォンの傷が増えていき、一方私たちは負傷もなかった。このままいけば、勝てる。

 その事実に興奮したのか、私の体が熱くなってきた。


 しかし、そう思った途端、ハルビンさんが足を滑らせた。

 そういえば、1番グリフォンと相対していたのはハルビンさんだ。戦いの中でも積極的に前に出ていたし、疲労が溜まっていたのだろうか。


 新たにできた隙をグリフォンは見逃さない。1度足を踏みしめ、大きくハルビンさんに飛びかかった。


 私は魔法を放つも、慌てて放ったので威力がでない。その勢いを殺し切れない。


(やばい!慢心してた!)


 戦闘の最中に、勝てるなどと思うのは大きな油断を招く。森の中の狩りで散々似た体験してきたのに、戦いの最中でそれを忘れてしまうだなんて。


 しかし、グリフォンの爪がハルビンを襲いかかる瞬間、その間にジークが入り込み、剣の腹でグリフォンの巨体を受け止めた。


「ジーク!」


「くうぅ……」


 さすがに受け止め切れなかったのか、ジークさんの体が沈む。だが、それによって私からグリフォンまでの遮蔽物は何も無くなった。


(これなら打ちこめる!!)


 私は以前のクマとの戦いを思い出しながら手に火を圧縮させた。今まではジークさん達にぶつかるかもしれないと思い、放てなかったのだ。


「キエエエエエエエエエ!!!!」


 グリフォンが咆哮を繰り出す。体制を整えようとしたハルビンさんの動きが止まった。


 だが、それに構わず私は火炎弾を勢い良く打ち出した。


 その火炎弾はグリフォンの頭部に当たった。私は以前のように、魔力の勢いに吹き飛ばされないように足を踏みしめていたが、反対にグリフォンは不安定な姿勢だったからか勢いよく後ろへ倒れた。


「……」


 じっとグリフォンを見つめる。やはり威力は落ちたたとはいえ、火炎弾が着弾したのでグリフォンの顔から火が吹き上がっていた。グリフォンはもがく。


「キエエエエエエエ!!!」


「ふっ!」


 それにジークさんが飛びかかる。剣を振りかぶり、グリフォンを1文字に切り裂いた。


 グリフォンの体がズンッと音を立て沈む。

 少し痙攣した後、その体は動かなくなっていた。


「………1匹目!!!」


 それを見届けたジークさん、ハルビンさん、私は体をひるがえし、アイザックさん達の援護に回った。


 程なくして。援軍が到着する前に。


 私たちは2体目のグリフォンを討伐した。


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