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邂逅

 かの事件のあと。


 2人の少年少女を保護した後、ジークは騎士を辞めた。どんなに剣に才能があろうと、救出作戦時の失態に、少年は耐えられなかったのだ。


 しかし、このまま何もしない訳にはいかない。ジークは冒険者として、日々の生活を暮らすことに決めた。


 それならば騎士のままでもと思うかもしれないが、ジークには、騎士の頃の自信も勇気も誇りも無くしていた。


 そうして冒険者になったジークは初め、それまでの貯蓄を切り崩し、サファイヤの少女の捜索をした。


 絶望的とは言っても、生きている可能性はある。そして、もし生き残れたとしたら、早くに保護をしなければ、少女の命が危ぶまれる。


 贖罪の思いで、同様に作戦に参加し、苦しみを感じていた仲間に声をかけ、ジーク達は森を捜索した。


 しかし、その少女の足がかりもなにも見つけられず、捜索は失敗。


 そのまま、失意に溺れかけたジークを見かねたアリアはジークを騎士ではなく、冒険者の指名依頼として、アーウェン男爵家に雇っていた。


 そうして気づけば月日は3年も過ぎていた。


 もと第5王子の新王に招集されたアリアは馬車に乗って領地から王都へと移動する。


 その護衛としてジークはアリアについていたが、盗賊を装った者たちの襲撃があり、アリアを見失う。


 なんとか敵襲を撃退したのち予定していたポイントへと向かうが、アリアは見つけられない。


 アリアが逃げ出した森は奇しくも、かの施設があった森だった。


 以前の少女の捜索で土地勘もあるだろうということで、ジークが中心となって、3人の男と2人の女を引き連れ、ジーク達はアリアをさがした。


 そんなさなかだ、クマに出くわした。

 そのクマは冬眠明けなのか、腹をすかして獰猛であった。

 仲間のうち一人がそのクマの爪で攻撃をされ、やむなく応戦した。


 しかし、ジーク達の不幸はとどまらない。


 もう1匹のクマが、後方から現れたのだ。


「うしろぉお!!!」


 それに、気づいたジークは声を上げるも、女は戦いの中の掛け声のひとつとでも思ったのか、気づかない。


 もう手遅れだと思いつつ、走りよろうとすると、女は自分を取り巻く状況にやっと気がついたのだろう、目を見張っている。


(また、誰かを死なせてしまうのか!)


 その思いが全身をまさぐり、息が苦しくなる。


(────ダメだ!間に合わない!!)


 そう思った矢先にだ。


 突然、左横の方からズパァン!と轟音がなかった。


「なっ!?」


 その音に驚き、思わず足を止め、音が鳴った方へ振り返る。


 そこには。


────3年前に死なせてしまったと思っていたサファイヤの少女が座っていた。


この物語、主人公の少女が全然話せていません(泣)

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