第22話 見えないマカリーの思惑
ここは? 俺、どうしたんだっけ?
うっすらと目を開けた視界に、ルナードの心配そうな顔が見えた。
ディアルディは、自分が斬られた事を思い出す。
「大丈夫ですか? 守り切れなくて申し訳ありません」
ディアルディは、首を軽く横に振る。
男だとバレていないのか?
傷が癒されているのをディアルディは気がついた。ならば、服を脱がしただろうと察しがつく。
「すみません。治癒するのに少しだけ衣服を脱がしました。肩の部分だけです」
「………」
ディアルディは、こくんと頷いた。そして、ゆっくりと上半身を起こす。
「よかった。動けるようですね。立てますか」
頷くディアルディの手をひっぱる。
「歩けそうですか?」
こくんとディアルディが頷き、二人はゆっくりと歩き出した。
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家に着き、二人を見たラルーが悲鳴を上げた。悲鳴を聞いたマカリーも現れるが、二人を見て何があったか察した。
「申し訳ありません。守り切れませんでした」
ルナードは、マカリーに頭を下げた。それにディアルディが驚く。
「で、怪我は?」
「ディアルディさんが怪我しましたが、治癒しました」
「あなた、力を使ったの!?」
ラルーが、ディアルディの前で使ったのかと驚いた。
「そうか。ありがとう。ディ、着替えておいで」
マカリーに言われたディアルディは、頷いて部屋に向かった。
「ルナードは、私の部屋に」
「はい」
マカリーの後を歩き、彼の部屋へ向かった。
「何があった?」
「男、三人組に襲われました。その男どもは、ディアルディさんを狙ったのではないかと思うのですが、心当たりはありますか?」
「すまない。彼女は、命を狙われている。ただ、命令を下しているのが誰かは、まだ確証を得られてないくてな」
「話して下さいませんか?」
「それはできない」
「はぁ!? いや、ここまで来たら話して頂かないと……」
ルナードは、マカリーが事情を話すつもりだと思っていた。だから部屋に呼んだのだと。
「じゃ、口止めですか? そのつもりで部屋に呼んだのですか?」
「いや、確認の為だ」
「そうですか。あの男達、妙な事を言っていましたよ。男二人組を襲えと言われたってね!」
「……で?」
「で! って! 知っているのでしょう? ディアルディさんが男だって! 私が女だと彼は知っているのですか?」
「いや、知らない。お前の事情も何も話していない。じゃないと、フェアじゃないだろう?」
フェアって!!
「では彼に、私は女だとお話しするつもりですか? でないと、公平はないですよね?」
「いいや。ディが自ら明かすまで、知らないフリをしてほしい。彼がお前を本当に信頼できる者として明かすまで」
「わかりました。宜しいですよ。そうしましょう。ですが、私が女だと知られれば、魔女だとバレてしまいますけどね! 信頼して明かしたのにかなりショックでしょう!」
何を企んでいるだ! この狸!!
ルナードは、心の中で悪態をつくのだった。




