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短編

黄身の名は

作者: oga

 これは、世界各国の卵を紹介していくドキュメンタリー映画である。

 

 この映画が公開されるおよそ半年前。

映像は撮り終え、後は編集を残すのみになっていたが、音楽を担当するバンドメンバーが頭を悩ませていた。


「卵を使ったクイズってのは難題が多い。 例えば、この卵を立たせるにはどうしたらいいと思う?」


 ベースがギターに卵を渡す。


「あー、それ知ってるぜ! こうすんだろ?」


 卵の底をテーブルに当てて、平らにする。

少し割れてしまうが、丸身を帯びた卵を立たせるポピュラーな方法として有名だ。


「正解だ。 コロンブスの卵ってやつだな。 じゃあ次は応用編。 卵の曲を作るにはどうしたらいい?」


「全然違う問題じゃん」


「同じさ。 卵をバンドに置き換えたらいい」


「卵をバンドに…… ま、まさか!」


「バンドを割ればいい。 つまり、解散すればいいのさ」


「結局ギブアップかいっ!」


終わり

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルに牽かれてやってきました! [一言] 「一部を割る。そう、お前と言う犠牲の元、この曲は完成する……」
[一言] 痛快で皮肉の効いたオチで面白かったです。やられたな、と思いました。こういう流れを書けないタイプなので憧れます。 そしてふと、黄身って単語が出たっけと読み直しました。やられたな、とまた思いまし…
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