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戦闘員の奮闘

作者: 紅彦

 


  5分。


 人はこれだけの時間でどれだけのことが出来るだろうか。


 あの某カップ焼きそばを一つしか作れない。時間を止めることが出来れば別だけど、普通の人はそんなこと出来ない。


 だから、この限られた時間をどう使うか冷静に考えなければいけないのだ。


 そう、例えーーー


 







 ーーー目の前に、残り時間5分と表示された時限爆弾があったとしても。




 









 と、強がって見せたけどやっぱり無理だと結論が出た。



 ここまで、天才研究者真っ青な高速思考を見せた下っぱ戦闘員の僕こと山田太郎は、組織からの命令で新兵器の動力源となる宝石を盗みに来たのだけれど、後ちょっとという所で時限爆弾という名の地獄の蓋がおっ開きやがったのだ。


 どうする、上司の人達なら出来るだろうけど入って一年の俺が爆弾処理なんて難易度がルナティック過ぎて出来ないし、逃げるにしてもここ出口まで絶対5分以上かかる。


 ん、上司?


 そうだ、僕の上司は転移能力を持っていたはず、今から電話して秘密基地まで転移してもらおう。


 思いたったら即行動、戦闘服のポケットからスマホを取りだし電話を掛ける。


 『はいは~い、こちら悪の組織ドクロです』


 悪の組織ドクロ、これが僕の所属している組織の名前である。……何と言うか五秒で考えましたって感じでダサイのだが、口に出すと汗と涙と血の結晶というべき給料が削られてしまうので思うだけに留めておく。口は災いの元なのである。


 「あのオペレーターさん、時限爆弾が作動してしまったのでミリー隊長に頼んで転移してもらえませんでしょうか」


 『自力で頑張ってください』


 切られてしまった、どうやら僕は所属する組織を間違えてしまったようだ。こんな簡単に見捨てられるとは、最近のオペレーターさんは非情で尚且つ冷酷である。


 いや、まだだ。まだ諦めるな!あの人だって言ってたじゃないか『諦めたらそこで試合終了ですよ』と!


 今こそ秘められた才能を発揮するんだ、人間諦めなければ何でも出来る筈なんだ!


 うおおおおおおおおおお!





















  『先日、午前2時頃××研究所で爆発がありました、警察はこれをーーー』





















 業務日誌

 《○月×日死ぬかと思ったけどなんとか生きて帰れたので嬉しいですマル》


  

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