脱獄する勇者 目指すは差別された村 得るためにはまず与えよ
暇で物好きな方は見てやってください。
魔法使いのべリアスと会話をするオークにされてしまった僕。
「この国の転覆それはお主が王になるということじゃよ。分かっておるかえ?」
「僕が国王に?」
べリアスの魔法によって話せるようになった僕は少し考える。
国王だなんてがらにもないじゃないか。
しかしこの国はおかしいこんな国を思う老人を牢屋に閉じ込める国王なんて・・・
その時、足音が聞こえる。
「あのう おじいさんとオークさんこれを食べて。」
奴隷の少女ニーシャだった。
老人の魔法使いは
「ありがとうよ。ニーシャお前も不憫じゃのう。あの村から誘拐同然に連れてこられ奴隷として働かせられておる。それだけならまだましだが、ここの兵士の慰みものにまでされておる。家族も心配じゃろう?」
「私の事はいいの。おじいちゃん・・・・オークさんも食べて」
「おい勇者よ。心配することはない。ニーシャに話しかけてごらんな。」
僕は少し戸惑う。
しかし僕を庇ってくれたお礼もある。混乱するかもしれないがニーシャに話しかける。
「有難うお嬢さん。ニーシャさんだったっけ。」
「オークさん喋れるの?」
「この若者はこの世界を救った勇者じゃよ。まあ仲間に裏切られて豚なんどにされてしまったがのう。ははは」
「こんな姿の僕を唯一庇ってくれたのは君だけだ。御礼もできないけど。本当にすまないことをしたね。さどかし痛かっただろうに。」
「いいのよ私は、それより本当に勇者様なの?」
「うん。こんな格好だけど。」
その時だった一人の兵士がやってきた。
「おいニーシャ!自分の食事まで、こんな汚らわしい爺さんや豚なんどにくれてやって、それよりいい思いをまたさせてやる。」
「いや・・・」
抵抗しようとするニーシャ。
「いいタイミングじゃな。お礼をするぞ。名も知らぬ兵隊さんよ。」
そういうと魔法使いべリアスは魔法封じの指輪をいとも簡単に外し、兵士に指先に当て
「ほい!」
兵士が光につつまれ僕と同じオークにされてしまった。
「がう・・うううう」
何も言葉を話せないようだ。
「お前さんはすこし利用させてもらうぞ。」
魔法使いべリアスは牢屋のめがけて光を放った。
ギーっと鍵が外され牢屋の扉が開いた。
「ほれほれ肉体労働はお前さんの仕事じゃろう。その兵隊さんを牢屋の中に運ぶんじゃ。けっして油断をするんじゃないぞ。他の兵士も来るかもしれん。急ぐんじゃ。」
「さっきさんざん痛みつけてくれたお礼だよ。」
混乱しているオークにされてしまった兵士にに一撃。
すぐに気絶した。
そして牢屋の中に運ぶ。
「さて次は、ほい。」
光に包まれる僕 そして勇者の姿に戻る。
戸惑うニーシャ。
「ほれ お主がやるんじゃ。その兵士の鎧を自分に着せるんじゃ。」
老人の言われた通りにする僕。
「あなたほどの力があるのになぜこんな牢屋でくすぶっていたのですか?」
当然の疑問だろう。
「はははわしはこの牢屋を脱出できても、この腐った国をなんとかできる事までできん。それでなにもせずにふてくされておったのじゃよ。ははは」
笑う老人。
「それで僕はこの先どうすればよいのですか?」
老人は真剣な顔になって僕に言う。
「この国の辺境にテーネと呼ばれる村がある。その村の村長とはちょっとした仲じゃ。村人に決起を促してほしい。この国から差別された者達が暮らしておる。」
僕ははっとした。
「その村なら知ってます。この国への非難の目を逸らさせる為に作られた村ですよね。
さぞ生活は苦しいでしょう。食料と武器の手配にはあてがあります。」
「そうかお主を信じよう。そうそうその兵士が持っていた短剣で少し自分の血をわしに見せておくれ。」
短剣で自分の腕に傷をつけ滴り落ちる血を老人に見せた。
すると老人はその血を指ですくいひと舐めし笑った。
「お主をオークにした薬とやらは時間がたてば元に戻るようじゃな、お主の仲間もまったくバカじゃのう。ははは」
それを聞いた僕も安心して笑った。
「おじいさん、いや大魔法使いべリアス様 あなたの魔法が解ける期間は?」
「三日といおったところじゃ、それにしてもなんという偶然、薬がとけるそのくらいじゃ。」
そのやり取りを混乱しながら聞いてたニーシャは
「テーネ村には私の家族もいます。勇者様。その村の村長にニーシャは無事だと伝えてください。」
「分かりました。ニーシャさん、あなたほど心が美しい人はいません。本当のお礼はいつかします。
僕はしなければいけないこと事があるんで、この城を出ていきます。では二人ともご無事で・・・」
牢屋を出て城を脱出する僕。脱出は簡単だったなんせ兵士の格好をしているんだから。しかも今は魔王が討伐されたお祭り騒ぎで警備も厳重ではなかったので誰にも声をかけらなかった。
まあ声をかけられても腐っても勇者だ。
実力行使をするまでだ。
向かう先は町の中心ほどにある大きな商館。
入り口に向かい門を叩く。
一人の青年が門を開いて
「これはこれは どなたかご存じしませんが、この商館は一見様はお断りしております。」
「僕の顔を忘れたのかい?パルアさん」
兜を外す。
「これはアッシュ様!魔王の討伐でお亡くなりになったと聞かされておりますがいったい・・・」
「まあ話はリチャリドさんに・・・」
「分かりました。アッシュ様なら構いません。リチャリド様のもとに一緒に参りましょう。」
そう言って案内される。
そこは大きな客間兼、商館の主の部屋。
奥のテーブルで簿記をしているであろう壮年の男に青年が
「リチャリド様 お客様です。多少驚くかもしれませんが・・・」
リチャリドと呼ばれた男は僕を見て驚いて
「これはアッシュ様!信じられません。なんせ死亡されたと聞かされたもので・・」
「すこし商売になる話をしに来たんです。よろしければ力になってほしい。」
・・・・・・・・・・・・・
今まで経緯を話す僕。
リチャリドは驚きながらも整えられた顎髭を触りながら。
「なるほど国家転覆とは・・・それで私には何をすれば。」
「テーネ村は知ってるでしょう。差別された村です。そこの村人を巻き込んでこの国をひっくり返します。そしてその暁には、リチャリドさん、この国税金を大幅に下げさせてもらいますよ。」
「確かにこの国の国王の評判は表立っては良いものですが、私共商人ギルドは、贅沢三昧で国を浪費する愚かな君主で通ってます。しかしテーネ村の村人全員に武器や鎧を支給しても決起してもらえるのでしょうか?」
僕は椅子から立ち上がりテーブルに手を置き
「そこです!リチャリドさん!貴方には豪華な食事を村人に提供してもらいたい、そう村人に食べていただくのです。そしては恥ずかしながら僕に起こった顛末を話し勇者の肩書を利用します。そしてテーネ村の村人をいずれは自由にする、そう宣言します。」
「たしかにそれなら 勝算はありますね。確かに死んだはずの勇者がパーティにオークに変えられ国王に牢屋に連行されたと知ってはこの国の国民も黙ってはいないはず。それに飢えた村人は国を変える事より明日の食料。豪華な食事を振舞えば心変わりするのも時間の問題かと。協力しましょう。」
手を差し伸べるリチャリド、その手を握る僕
「では手配を早くしてください。それと早馬一匹お願いします。テーネ村に急ぎますので。」
こうして国家を転覆するという大博打に打って出る僕であった。
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(大賢者の生まれ変わりぺリルは異世界から転生したチート持ち達が調子に乗っていたので心機一転して駆逐します)もぜひ閲覧してください




