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恋をした瞬間に死ぬ呪いなので、無口な騎士様とは家族のふりをします  作者: 百花繚乱


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7/7

最終話:恋をしても、死ななかった

呪いは、条件付きだった。


 恋=死 ではない。

 恋=心拍の急上昇。


 私は知った。


 安心できる恋は、

 心拍を壊さない。


「……エルナ」


 レオンが、初めて私の名を

 優しく呼んだ。


 心拍数は、

 ゆっくり、穏やかだった。


「好きです」


 私は言った。


 死ななかった。


 レオンは、静かに私を抱きしめた。


「……当然だ」


 その声が、

 世界で一番、安心だった。


 ――この物語を読んでよかった

 そう思ってもらえるなら、

 私たちの恋は、きっと正解だ。


(完)


 物語が終わっても、灯りはすぐには消えない。


 エルナとレオンの暮らす世界は、

 この頁の向こうで、今日も静かに朝を迎えているだろう。

 特別な奇跡が起きなくても、

 心拍が穏やかなまま過ぎていく一日を、

 ふたりは選び続けている。


 そして、ここまで読んでくれたあなたも、

 そっと現実の時間へ戻っていく。


 窓の外の音、部屋の明るさ、

 スマートフォンの重さ――

 それらは、物語が終わった証拠であり、

 あなたが今も生きている証でもある。


 もし、今日のどこかで少しだけ心臓が速くなったら、

 深呼吸をして思い出してほしい。

 安心できる場所では、恋をしても、人は壊れない。


 この物語が、

 あなたの現実に戻るための小さな灯りになれたなら、

 それだけで、十分です。

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― 新着の感想 ―
呪いと恋という危うい設定を、美しく安心に変えた結末が胸に染みます。 安心できる距離と信頼の中で芽生える恋の尊さが丁寧に描かれ、読後にじんわり温かさが残る最終話でした。 現実に戻る読者への優しい言葉まで…
静かで、優しくて、確信に満ちた結末。 「好きです」という言葉が、叫びではなく、呼吸のように置かれる。 呪いの正体が明かされる展開も派手さはなく、だからこそ納得感がある。 そして後書きのようなラスト――…
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