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第6話:一度目の喪失/それでも選ばれた理由
「……私は、あなたの側を離れます」
それは、私の選択だった。
「このままだと、
私はあなたに慣れすぎる」
慣れは、恋に近い。
「離れれば、安全だ」
レオンは、何も言わなかった。
ただ、最後に一言。
「……生きろ」
それだけで、
私は泣きそうになった。
離れて分かった。
安全より、彼が欲しかった。
それに気づいた瞬間、
心拍が跳ね上がった。
「……あ」
倒れかけた私を、
支えたのは、レオンだった。
「馬鹿」
初めて聞く、感情のある声。
「死にたいのか」
「……生きたいです」
「なら、選べ」
彼は、私を見つめた。
「恋をしても、生きる道を」




