突然の告白
告白ってなんだろうな。
告白したことある?
次の日の朝は眠くてなかなか起きる気になれなかった。
朝の七時に階段を上がってくる音が聞こえてくる。
「いつまで寝ているんだよ」
そう言って入って来たのは空みたいだ。
ちなみに俺は寝たふりを決め込んでいる。
空は俺の傍に来るとなぜか急に挙動不審になり始めた。
こっちが起きにくいだろうが!
気付いたら空の指が俺の髪に触れているし吐息がかかってくるし…
朝から何なんだ!
「寝ている?」とすぐ傍で声が聞こえる。
どうやって起きれば自然になる⁉
空は俺が寝ていると判断したのか抱きしめて来た。
「ギャー!」
俺は飛び起きた。当たり前だ。朝から恋人でもない奴に抱きしめられたのだから。
もう頭はパニックだ。
「ごめん」と申し訳なさそうに空が謝る。
俺は溜息を吐き「なんで抱きしめてきたの?」と聞くと
「悠が好きだから」
爆弾発言を残して去って行った。
え?好き?どういう意味だよ⁉弟的って意味だよな⁉
でなかったら俺はなんか、急に鳥肌が立ってきた。
「嘘だ‼」
気を紛らせるために大声で叫ぶとやって来ていた楓真に叱られた。
「悠、朝からどうしたんだよ?」
心配そうに俺に声を掛けにきたのは親友の楓真である。
さっきの出来事を話すと彼の顔が険しくなっていく。
「どうかした?」
そう聞くと「水鳥先輩、今日ぶっ飛ばそうかな」と言った。
怖いよ⁉まぁでもいっか。俺も殴りたかったし。
そんな風に学校に向かった。
校門に着くと一輝先輩が居た。なんで⁉と思い見ていると
「使い魔!来るのが遅いぞ」
「使い魔じゃなくて悠って名前があるんですけど!」
来て早々使い魔なんて言われたらそりゃあ腹が立つ。
一輝先輩に友達が出来ないのはきっとこういう所があるからだ。
「あのさ、僕が休んでいる間に何があった?」
「兄さんが相談部を作って昨日、使い魔がほしいって一輝先輩が」
そう答えると「お前の兄貴、マジで面倒くさいな」呆れたように楓真は言った。
ふと朝の空の爆弾発言を思い出す。
「あれって結局なんだったんだ?」
そう呟いた俺に「恋愛的な意味だ」と上から声がした。
見上げると空が俺を見下ろしている。背が高いとかムカつく!
俺だって高くなりたいのに!
大体なんなんだ!恋愛的ってなんだよ⁉
俺をからかうのもいい加減にしてくれないだろうか?
それに…告白されたって事は返事を考えなければならないよな。
楓真に助けを求めるように視線を送るとゴン!と音が鳴った。
空がぶっ飛ばされてされている…。
マジだったのか。朝、言っていたこと。
楓真すごいなw
皆の感想とかも聞いてみたい。