第3話 俺は勇者だぞ
俺は生き返ったのはどうやら地球ではないようだ。
近くには中世時代のような村があるが、既に村には火が回り半壊していた。
俺は誰一人居ないその村を巡る。すると一人の翼を生やした大男を見つける。
「まだこの村に生き残りがいたか!!俺が仲間のもとにすぐに送ってやろう!!」
彼はそう言うと俺に向かって走ってくる。俺も彼に向かって走り自爆した。
俺はまた冥界に来ていた。閻魔と目が合う。
「.......ッス」
即座に蘇生させられた。
俺はいつの間にか冥界のブラックリストに入ったようだ。
俺は復活して周りを見る。すると、半壊していた村が俺の自爆で全壊していた。
...あまり変わらないしいいだろう。
だが、魔王を倒すと言っても人さえいない場所でどうすればいいのだろう。
...俺は天才的な発想を思いつく。
自爆を繰り返せばその爆風で誰かが気づいてやってくるのではないかと。
思いつくと即座に実行した。
何度も自爆をして地面にはいくつものクレーターが出来上がる。
一時間も経つ前に俺の近くに大勢の人がやって来た。多分騎士団だろう。
「大人しく投降しろ爆破の悪魔の一族よ!」
今何て言われたの?聞き間違いだろうか...
「すいません。俺、勇者ですけどなんて言いました?」
そんな俺を見て彼女は切れた。
「お前みたいな何もない所で爆破を繰り返す異常者は勇者な訳ないだろう!」
彼女のその言葉に切れた。最強の力を持った俺を怒らせたみたいだ...
「そんなに俺の力が見たいなら見せてやるよ」
そう言って俺と彼女達の三日に及ぶ戦いが始まった。
俺が常に爆破を繰り返し、彼女達は防衛魔法などを使いそれを防ぐ。
それが三日間続き、遂に彼女達は認めたようだ。
「私達の負けだ。どうか部下の命だけは勘弁してほしい」
そう彼女は疲れ切った様子で言った。
俺はそんな彼女に言う。
「わるいことしたときはなんて言うのかな?ボク?」
「ご、ごめんなさい」
「大きな声で?」
「ごめんなさい!」
あんなに強気だった彼女が今では親に怒られる子供の様だった。
「はっはっは!愉快!愉快!」
俺は上機嫌で手中に収めた彼女達に近くの街へ案内させるのだった。
それから俺は王都に着き、王様に魔界まで案内をさせた。
この街の隣に魔界への入り口があるようだ。
俺はそれを聞いてすぐにそこへ向かった。
「案内ありがとなジジイ!生きてたらまた酒くれよ!!」
そう叫んで俺は魔界へ足を踏み入れたのだった。
そこには見張り塔やら関門やらいろいろあった。
俺はそれを気にせず自爆で壊していった。
「...もう二度と会いたくないわ」