第11話 俺は作戦を立てる
俺の闘いが始まるのは二試合後の様だ。俺はその間他の参加者の闘いを見ていた。
そしてそれらが終わり、遂に俺とソフィーユの闘いが始まった。
「彼氏を倒して悪かったな」
そう言うと彼女は嫌そうな顔をして言った。
「私がアイツの彼女な訳ないだろう。あいつが勝手に吹聴しているだけだ」
どうやらあの自惚れ野郎の勘違いらしい。
「それでは今から第三試合!ハールキ対ソフィーユの闘いを始めます!!
試合開始ィ!!」
メテオの宣言により試合が始まった。
俺は試合開始と同時に彼女に近寄る。何かを縛られる前に倒そうという戦法だ。
だが俺が彼女の近くに辿り着く前に動けなくなる。プラン1は失敗の様だ。
「すまないな。お前の動きを封じさせて貰った」
そう言って彼女は無防備に近づいてくる。次はプラン2だ。俺は彼女が十分に近づくのを待つ。
そして彼女が十分に近づいてきたので、俺はフンッと鼻から息を出す。
すると事前に鼻の中に詰めておいた一つの球が飛び出る。
「な、なんだこれは!?」
一瞬で周りに煙が立ち込める。これは異世界の力で作られた煙玉だ。近くの露店で買った。
そして予想通り俺の身体は動き出す。彼女の能力はやはり目視がトリガーか!
そして俺は煙の中にいる彼女を探し出して会場の外に投げ飛ばした。
「えっ..いやぁぁぁぁぁ」
俺の作戦勝ちだ!
そして俺は煙幕を拳一つで晴らす。そして俺は拳を掲げた!
「なんと!煙幕の晴れた会場の中にはハールキが一人立っています!どうやらハールキがあの縛りのソフィーユを破ったようです!!」
俺は歓声を受けながら会場を去り、近くの森に自爆しに行った。
会場に戻るとHブロックのクリア対バロムの闘いが始まっていた。
試合は一瞬だった。クリアが透明になった所でバロムの影が何十倍にも膨れ上がり、獣の腕のような形を成した。それがクリアを吹き飛ばした。
「何と試合は一瞬だった!伝説の魔族にして四天王の一人、バロムが電撃的な勝利を飾った!!」
どうやらバロムとやらは四天王だったようだ。俺は魔界十三騎士を倒しきる前にこんな大物と会っていいものかと考えた。
これで第一試合が終わり八人の猛者が勝ち残ったようだ。
「これにより第一試合の全てのブロックで勝者が決まりました!驚きの連続だった闘い!どれも見ごたえのあるものでした!
ですが、それを超える試合が次の第二試合では待っています!それはこれからの歴史に刻まれる闘いになるでしょう!!」
俺は第二試合が始まる前に自爆をしに行った。