第七話 街があってもお金がない
1/31 一部表現を変更しました。
レンの許可を得て背中にしがみつき草原を駆け抜ける。
「うおーめっちゃ速いなぁー!!」
俺が徒歩で歩くより数十倍は速い
なんで最初からこうしなかったんだろう。
俺とレンの速さを例えるなら俺がカメでレンはチーターだな。
「レン…お前、追いかけっこの時本気で走ってなかったんだな…」
「ガウ!」
うん、本気を出されてなくてよかった。
こんなスピードで追いかけられたんじゃ逃げられっこないじゃないか。
「ガウガウ!!」
「ん?レンどうした?」
レンの走る速度が下がっていく、
俺はレンが見つめている先を見てみると
そこには遠くからでも見つけられる大きな街があった。
「あれ街じゃねーか?レン、ナイス!!」
「ガゥ♪」
「さあ!行こう、っとその前にドラゴンって街に入って大丈夫なの?」
「グワ?」
え?だめだろ?絶対…
うーん…レンにはここら辺で待っててもらうか…
「ガウガウゥー!!」
「頼むよー美味いもん持ってくるからさ」
「グゥ…」
それなら許すとのこと
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街の入り口までやってきた。
入り口には鎧を全身に纏ったおじさんが立っていた。
「おい、お前見ない顔だな」
「はい、初めて来るもので…」
「まあいいだろう、通れ」
なんかあっさり通れたな。
きっと俺は何も悪いことを企んでいないと信じてくれたんだろう。
おっと、そうだ 門番さんに聞かなきゃいけないことがあった。
「門番さん!」
「なんだ?まだいたのか」
「ここってドラゴン、入っていいんすか?」
「いいわけないだろ!」
「そうか…じゃあもう一つ聞いていいですか?」
「はぁ、最後だぞ…」
「お金がないんすけど、どうすればいいっすか?」
「しらんわ!働け!」
門番さん、なんか怒ってお尻を蹴っ飛ばしてきたよ?なんでだろ?
「街にきたはいいんだけど金がねぇ」
一日で給料がもらえる仕事なんて都合よくあるわけないよなぁ
ってあったわ。
看板にチラシが貼ってあるのを見つけた
どれどれ…
「冒険者になりませんか?だって?
依頼を達成した日に報酬を支払います?」
ん?なんかおかしくない?俺なんで普通に
字が読めてんの?日本語でもないし英語でもないのに…
俺はとりあえずチラシに書いてある道を頼りに冒険者募集中のギルドへ行くことにした。
冒険者ギルドらしき建物を見つけた。
入り口らへんに冒険者ギルドって書いてあるので間違いないと思う。
木製の扉を開けると冒険者らしき人やギルドのスタッフらしき人が俺を見て驚いた顔をしていた。
その中の一人、年齢は30代ぐらいのヘアバンドをした男が話しかけてきた。
「おい、お前…ロイ…か…?」
「ロイ?俺はロイじゃないですよ。
俺はユウマです。」
「そうか…すまん、あまりにロイって奴に似てたもんだから間違っちまった。」
「おい、お前ら!こいつはロイじゃないぞ!」
周りから安堵の声が聞こえてくる。
俺はとりあえずギルドのスタッフにチラシのことを聞いてみた。
「ああ、はい 冒険者募集のチラシですね。
チラシのとおり、冒険者を募集しておりまして」
「俺ってなれますかね?」
「大丈夫ですよ!ちょっとした試験を受けていただければ登録できますよ。」
「ちょっとした試験?」
「はい!こちらへどうぞ。」
スタッフに連れられギルド内の地下へと進んでいった。
インフルエンザも無事完治しました。
それにもう一月となりました!皆さま、明けましておめでとうございます。