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奴隷駆逐奮闘記

作者: 下寺 翔慧

「ぱ、パンダ!おい、お前!盾になれぇ!」


あぁ、どうしてこうなった。

いや、そもそも何でパンダが巨大化して人間を襲うんだ?町を破壊し始めやがった。おかしいだろ、普通。


『グルルルルアア!!!』


「煩い。今、考え事してるんだ」


ついカッとなってやってしまった。

悪気は無かったんだ。許してくれ、パンダ。


「お、おい!何でパンダをそんな簡単に殺せてるんだ!?」


「煩いですよ、ご主人様。殺してません。気絶させただけです」


五メートルくらいもあるパンダをワンパンなんかできねぇよ。

つか、この混乱に乗じて、逃げるか?

正直言って、この奴隷の印である首輪なんかすぐに外れるし。

.......よし、やろう。


「お、おい!く、首輪!何でそれが取れるんだ!?」


「そりゃあ、自称【最強の奴隷】ですから。てな訳で、さいなら。今まで世話になった」


「お、おい!おいていくな!....ひっ!?パンダ!た、たすけーーーーー」


ま、助からないだろうな。南無。




さて、自分の身くらいは自分で守れるが、目標がないな。

.......あ、そうか。あれがあったな。よし。やろう。


ガサゴソ ガサゴソ


「よし、準備完了!じゃ、行くか」



にわかには信じ難い出来事が起きてからはや1週間...


巨大なパンダが襲ってくるとか今までに経験したことが無かったから焦ったが... ハハッw

幼少期に少林寺拳法をマスターしていて助かったZE!


てか3日間も飲まず食わずで歩き続けてたら、

自称【最強の奴隷】 の俺 カンタもクタクタだ〜。


巨大パンダと共に置いてきた元ご主人様も気になるが...

まずは腹ごしらえをしないとな。

これからどうするかはその後考えるとしよう。



ガチャガチャ ムシャムシャ ゴクリ.....


奴隷をやめた日の朝食以来のまともな飯を食った気がする。

逃げる時に保存されていた食料をいくつか借りてきた(無期限で)が、

やはり料理人と奴隷の差が出てしまう結果となった。何もかもを突っ込んだ料理のせいで、食料も尽きたし...


ふぅー、さてと...

奴隷から自由の身になった今、何から始めようか?



まずは、これまでやったことのない(やれなかった)ようなことにチャレンジしてみようか!?

・・・・8歳から親に売られて奴隷になったから何も知らない


取り敢えず自分の身体能力を本気で試してみたいな


まぁ、とりあえず岩を殴ってみよう


軽く殴ってみる→岩はビクともしない


ちょっと力を入れる→岩はビクともしない

          ヤケ

何もならないので少し自棄になる→岩の表面に拳の跡が残る


本気で殴る→粉砕するとかのレベルでは無い=微粒子レベル


       モロ

岩ってこんなに脆いんだ


『グルルルルアアーーーーーア?』


「邪魔するな」


あ、本気で殴ったら動かなくなった。

感触的にも、骨とか折れてたし.......まぁ、いいか。

..............おっと、囲まれてるな。


「さて、自称【最強の奴隷】として、一つ、やりますか!」



俺は、何メートルもあるパンダの群れに向かって走り出した。











十年後


「よいか、孫よ。十年程前は、人間はパンダに襲われ、絶滅の危機に陥っておったんじゃ」


「そーなの?なんで今はパンダがいないの?」


「それはな、【最強の奴隷】様が、パンダを倒してくれたからなんじゃ。それも、死んだパンダはいないというのじゃ」


「その人、凄いんだね!」


「まぁ、パンダの神と戦って相討ちとなったが、今では、石像がつくられておるんじゃ。あの御方は、伝説となったんじゃ。

それこそ、自称ではなく。本物の【最強の奴隷】となったのじゃよ.......」


「すごーい!僕もいつかその人みたいに強くなりたい!」


「ホッホッホ。そうじゃのう。頑張るのじゃぞ」


【最強の奴隷】は今日も何処かで、語り継がれている.......

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