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66話 星降る夜

 竹男と暁美と春美と七星菜愛の元に一つの遊覧船が下りたった。

 そこからテルネアスと謎の少女が降り立った。

 優雅に降り立つ、その金髪の黒糸交じりの少女は直ぐに竹男を見ると話しかけてきた。


「あなたが竹男……」


「君は……」


「私の名前はパンドラ……神の使いよ」


 テルネアスが言葉を挟む。


「私はこの使いに勝負に負けたから、この人は竹男の守護神使いになるの」


「まてまて話が見えてこないぞテルネアス」


「この娘はパンドラって言って……」


 そしてテルネアスは説明した。

 パンドラが神の使いと自称する少女だということを。

 突如自分の遊覧船に現れたということを。

 しかしそれだけしかわからないということを。


「そんなことより、竹男私の眼を見て」

 竹男はパンドラの眼を見た。

 すると黄金の月を携える三頭狼が佇んでいる。

 伝説の世界を保護する神を見据えるような。

 その波動が世界を木霊する。

 パンドラの姿が突如としてこの世界から消える。

 竹男の中に吸い込まれていったように見えた。


「パンドラ!?」

(あなたの中にいるよ)

「どういうことだよ!? ただのコスプレ少女じゃなかったのかよ」

(失礼ね、そんなわけないでしょ)


「盛り上がってるところ悪いんだけど……」


 ゾクリッ……白草の霊死が見えるかのごとく天津の百撃が襲い掛かろうとしていた。


「危ない!! 竹男!!」


「竹男お兄ちゃん!!」


 テルネアスと菜愛が竹男をかばう。

 竹男は春美と暁美をかばった。


 進撃の百爪撃が地面を抉る。

 そのまま壁や止めてあった車を滝つぼに落としたかのように破壊する。

 白髪の少年が姿を見せる。

 

 菜愛が直ぐに臨戦態勢を取る。

 聖天魔法少女エンジェルオブマギカになる。

 金色の魔法少女がそこに現れた。


 竹男はどうにかしようと四苦八苦してた。

 だが、竹男の中のパンドラが助け船を出した。


 竹男……さあ私の力を使うのです。

 パンドラ? お前は一体……?


 禁断の邪幻箱パンドラ・リバースファンタズマ


 俺の背中に謎の黒い箱が浮いている。

 禍禍しいそれはなんだが少しだけ頼もしいと思った。


 少しだけとは憤慨です。


 カロウ様では分が悪いようだ……


 黒髪の少女オズがカロウのため刀を抜いた。

 オズが視界に入れた菜愛に直視する。


 そのまま刀を懐に入れるように峰で打つ。

 菜愛はそのままオズと対峙する。

 聖天魔宝星杖エンジェルマギカスタージュエルステッキを構える。

 そのまま、星天術を使用する。


星天窓開スターウォールブラスター!!」


 天の窓が開く。

 星の粒子が跳びだしてくる。

 金色の波動が破裂する。


 オズが刀を向けて、星の波動を阻む。

 そのまま力と力が衝突する。

 オズの力は死神の力。

 自身を死神にすることにより、爆発的な力を得る。

 死戒。

 初歩的な通常波導戦闘体型。

 死神の力を使える。

 オズは刀に死気を籠める。

 そのまま刀を変形させた。

 刀を針金のように変形させた。

 そのまま菜愛を狙う。


 菜愛は星杖を持ち、星天術を使用する。

 星炎波スターフレアがオズに向かう。

 星の炎の波動がオズに向かう。

 オズは刀に死気を籠めて刀を変形させた。

 刀を分厚い形に変化させた。

 極厚な刀は星の炎を掃うのは容易かった。


「くそっ……この程度で止められるなんて……」


「ふふっ悔しいか」


「!……関係ないっ!! これでどう!!」


 星の竜巻をぶつける菜愛。

 夢の力を少しだけ使っているのでかなり力がいつもと違うので大分楽になる。


 オズは死冬刀を振り抜いて、虚空を斬った。

 放たれた風の旋風は刀の前に無力だった。


 時間が感じられない戦いの前に竹男はと言うと……


 ヴァルゼンは両刃剣を構えて、カロウを打ちのめそうとしていた。


 暁美は何もできないでいた。


 竹男はパンドラの力をコントロールしようとしていた。


 だが、パンドラの力を使いこなすのにしばし時間を要した。

 テルネアスは決断を迫られていた。

 私がここであの力を使えばこの敵を倒すことはできるかもしれない。

 でも、それだと竹男に私のことを誤解するかもしれない……いやいいか、大丈夫かもしれない。


 テルネアスは女神の力を使用した。


(やっと私の出番のようですね……)

 そう彼女の名前はテアネス。

 女神だということはわかっていた。

 あの日からずっといるが彼女の力を使うことは今まで数えるくらししかなかった。

 テルネアスは女神化をしようするしかなかった。


 竹男はパンドラの力の濁流に飲み込まれそうになっていた。


 ヴァルゼンがカロウに急所を突かれた。

 ヴァルゼンが倒れる。

 暁美が後ずさる。

「待ちなさい。私が相手だ」

「ほお~君が相手してくれるのか? 小さな子猫ちゃん」


 テルネアスの目がいつもと違う。


 虚空の瞬動を決めるテルネアス。

 そのままカロウに徒手空拳を決める。

 吹っ飛ぶカロウ。

 そのまま盛大にズッコケる。


 カロウは頭では理解していた。

 このままでは負けると……だったら。

 白虎の力を使うしかないということに。


 カロウは白虎の力を使った。


 絶大な腕力。神速の脚力。獣の獰猛さ。全てを手にした瞬間だった。


 破壊の腕を放つカロウ。

 テルネアスはその破壊の攻撃を女神の盾で防ぐ。

 暴虐を貫く破壊の虎を制するには簡単なように思えた。

 だが、カロウは激烈白虎帝皇醒態になる。

 破裂するカロウの破壊爪はテルネアスに迫る。

 テルネアスは女神の力を使い破壊の力に対抗する。


 テルネアスは聖拳使用して、破壊の爪を粉砕した。


(これで……どう!?)


「くっそが!??」


 ここで勝敗は決したと思われた。

 あいつが現れるとは思えなかった。



(カロウ、分が悪いいったん引くぞ)

(カル様!! わかりました。ではここは引きます)

(ならば私も引くか)


 カロウとオズは姿を消した。


 この場の決着はしばしお預けになった。

 一方その頃……アマトと真歌たちはと言うと……




 天都は鏡子の話を聞いていた。

 真歌は夏錬をどうにかしたかった。


 なので、夏錬を西浄崎病院に移送する話になった。

 だが、真歌の調子が悪く能力での移動は出来そうになかった。

 なので、車で移動することになった。

 だが、そこで悲劇は起きた。

 車に植物の棘のような蔓が巻き付いてきた。

 そのまま車外に緊急脱出を試みた。


「くそっ! どうする……敵の襲撃なのか??」

 真歌はことたれるように不満を爆発させる。


「わからない……でもどうにかしないといけないだろ!!」

 天都が大きく発言する。

 

「ここは不確定だが、敵の能力を見極めないといけないぞ……」

 鏡子が冷静に状況を分析する。


「お初にお目にかかります。みなさま御機嫌よう」

 緑髪の清楚な少女が現れた。

「私は貴方達を倒すためにここで足止めさせてもらいます」

 黄色髪のツインテールの女の子が立ちはだかる。

「私は緑」

「わたしはユア」


「あなたは……!!」

「なんだ知り合いか真歌」

「あの娘は……この前アイドルグランプリで出会った……」


 真歌がユアと出会ったのは約10日前のことであった……





「アイドルグランプリ?」

「そうです虹咲さん是非トップアイドルのあなたにも出てもらいたくて……」


 企画のプロデューサーが企画の説明をする。

 新人からベテランまでのアイドルたちがみんなで色々なことをして競い合う。

 そんな企画。


 私はそんなバカげたものをどうでもいいと思っていたが、何かただよらぬ雰囲気と言うのがあった。


 そしてとりあえず顔見せということで、登場アイドルたち何人かと挨拶したいと言うことで会いに行くことに。


 そこには意外な顔ぶれがあった。


「あっ! しんしんおひさ~」

 和やかな気の抜ける挨拶をしてきたのは指場鈴子さんだった。


「なぜあなたがここにいるのかしら……」

「わたしも今日から新人アイドルだよ! しんしん!」

「そのしんしんというのはやめなさい」

 どうやらレベル6の活動の一環らしくアイドルになるということで本人の希望もあるとか。

「じゃあしんかっちまたよろしくね~」

「お、おう」

 なんだが少し気が抜ける娘ね……でもそれなりの実力をそなえているんですけどね確か。


「真歌さんたまたまですね……今度のアイドルグランプリはよろしくお願いします」

 テルネアスこと紫ネオンがそこにはいた。

「まさかネオンさんがアイドルグランプリに出るとは……」

「意外ですか?」

「いえ、別にそんなに意外とはでも声優なのにアイドルなんですか?」

「最近は声優とアイドルは殆ど同じですよ」


 そして最後の娘は私の興味を魅かれた。

 黄色髪のツインテールの女の子で名前は確かユアだった。


 雰囲気が一見すると普通の女の子なのだが、底知れない何かを隠し持っているようなそんな何かを期待していしまう。


 そんなところだ……


 アイドルグランプリの開催は後3日後だったのだが、もう開催はされないだろう。

 ここで出会ったのは何かの縁だ。

 黄色の龍のような少女と闘えるというのは幸運だろう。

 いざ、いかん。戦場へ。




「虹咲真歌……私の好敵手となる女ね……」

「ユア……なぜあなたがここにいるの?」


 黄色の龍のような女の子は轟ける雷のような雰囲気でこう答えた。

「わたしは強い相手を倒すのが好きなの」


「ユアあまり力みすぎると駄目ですよ」

「すいません緑姉さま、あまりにも強い敵がいるからつい」

「じゃあ本気を出すとしますか、幸いにも病院送りにするぐらいでいいですよ」

 緑がそう言い、力を揮う。



 真歌は直ぐに防御態勢を取った。

 こちらには眠っている夏錬がいるのだ、どうしようもなく不利だ。

 眠っている夏錬を鏡子に預けた。


 臨戦態勢を取る真歌と天都。そのまま二人とも本気を出す。


「全ての力を我が力に揮い集まれ、我が力を限界にまで引き出せ」


「踊り革命ダンスダンスレボリューション!!!」


 二人は意識することなく全力を出した。

 緑の植物星宙プラントプラネットアースが火を吹く。

 宇宙のどこかにある巨大な自立移動植物を召還した。

 アンリマスグロブライヤという名前らしい。

 植物の破壊の撃砲が天都を一瞬で飲み込んだ。


「ぐあああああああああああああああああ!!!」


「アマト!!」


 植物の畝が天都を蹂躙し凌辱する。

 服は粘液で溶けて下着が露わになっている。

「うにゅうにゅしてて気持ち悪いいいいいいい!!!」

「うふふふっもっともっと凌辱してあげますわ。このまま首を絞めて殺してあげてもいいのですが……」


「ひっ」

 怯える天都。だが既に眼はとろけるように落ちていて暗かった。

 そこで真歌が発言する。

「アマトの体力を全快せよ。力を爆発させよ!」


 するとアマトの眼に生気が戻った。

 そして自力で植物の畝から脱出した。


 この瞬間緑が植物をさらに増やす。

 だが、そこで空に異変が起きた。


 星が降ってきた。辺り一面に。

 余りにもとても膨大な星降る夜が景色を変化させた。


 それはとても綺麗な星降る夜だった。


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