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外伝7 裏仕事の誘い

外伝7 裏仕事の誘い


 今日は休日で一人で家で御留守ばんだよ。

 夏錬は道場で御稽古らしく今日は遊べないとのこと。

 見学しても良かったんだけどなんかそんな気分でもない。

 私は趣味の能力ファイト用の自作武器アイテムテルミネルトン百式二号硝撃超加速銃を作成していた。

 まずは新型素材超魔鉄を使用した銃のフレーム作りだ。

 あらかじめ作っておいた型に超魔鉄を流し込み、そのまま固まるまで待つ。

 待つこと二時間ぐらいで固まった。

 内部はエアガンと同じ作りにした。

 ただ動力は私のサイキックエナジー通称P・Eを使用する。

 何故か私は超能力者ではないのだがP・Eを使える。

 本当に何故なんだろうか? まあ生まれつきほんの5歳ぐらいだろうかぐらいに猫を助けるために木に登っていたら、降りられなくなってしまい私は足にPEをと当時は意識してなかったが、足に意識を集中してみたらほんのりと温かくなったのだ。

 そして木から意を決して飛び降りたら着地してもまったく痛くなかったのだ。

 そしてそれからその不思議な力を使いこなそうと奮闘したのである。

 

 十歳ぐらいでそのPEを使用した身体能力強化の技術と視力強化の技術を独学で身に着けた。

 身体強化はその名の通り身体を強化する。

 走るスピードとかがかなり上がるし、ジャンプ力とかも上がるし、高いところから落ちても平気なんですこれが。

 力も上がるのでテニスのサーブとかがとんでもないことになるし。

 視力強化は視力を強化する。

 PEを眼に集中させると、遠くをはっきりと見渡せるのだ。

 まるで望遠鏡で覗いているよりも鮮明にくっきり見れるのだ。

 まあ私はもともと視力が良いほうで両目共に4.0ある。

 ただもっと目が良いと私は思う。

 だって500メートル先の人間の顔がはっきり見えたのである。

 ただその時目に力を集中させていたからたぶんPEを使っていたのかもしれない。

 でも眼は良いと昔から親にも言われていたと思うよ。

 

 まあそんなことよりテルミネルトンが完成しそうだ。

 ここをここにはめて……そして……よ…し……これで完成だ。

 チャチーン! 光り輝くようにその能力ファイト用の銃テルミネルトン百式二号硝撃超加速銃は静かにだが重々しくその素晴らしい力を誇示するかのようにそこに佇んでいた。

 凄そうな銃だな……ああ早く使いたいな……

 

 その時一本の電話がかかってきた。

 非通知だ誰だろう? 

 私は謎の電話を取った。

「もしもし誰でしょうか……?」

「さっそくで悪いがあなたには私の言うとおりにしてもらいましょう」

「…………?どういう意味です」

「言うとおりにしないとお前の家族と佐倉崎夏錬とその家族の命も補償はしない」

「!!?」

 私は内心に緊張が走った。

 この男? だろうか声は加工していて男か女かわからない。

 そんな正体不明の人物がお前の家族と夏錬とその家族の命の保証はできないと言ってきたのだ。

 どういうことなんだ??

 何が起きているんだ……わからないよ……

 私は仕方ないからこの謎の人物の話を聞くことにした。

「それで……私に何をさせたいんだ……?」

「素直じゃないか……それで頼みたいことは政治家……自心党の夏醍刃平かだいじんぺいの暗殺だ」

 暗殺。そんな物騒なワードが飛び出てきた。

 私はもちろん内心今にも逃げ出したい一心だった。

 でも今電話を切ってしまったら家族が夏錬とその家族が本当に殺されてします。

 でもどうしたらいいのだろうか……そんな行き場のない感情が渦巻いていた。

「おっと間違えた……正確には暗殺ではないから安心したまえ、ちょっとばかり昏睡状態にするだけでいいのだ」

「昏睡状態?」

「この人間はこんどある国と長らく続いた領土問題を解決するための大使としてかの国に行くのだ。それを食い止めるためにこいつを少しばかり眠らせるのだよ。なあに当たり所が間違えたら一生植物状態になるかもしれないがな」

 なんとも物騒なことを言っている電話の相手。

 このままではこの政治家の政治生命どころか人生までも終結してしまう。

 だが言うことを聞かなかったら……私の家族と夏錬とその家族が……

 私はこいつの言うことを聞くしかなかった。

 その後メールで指示書が遅れてきた。

 現時刻は午後二時ぐらいで実行日時と場所が書かれていた。

 午後四時で場所は大阪のその政治家の事務所がある場所が記されていた。

 そこまで電車ですぐだった。

 私は指示通りそこに向かう。


 攻口駅に到着したそこの駅のロッカーの4番に入っている銃を使えと言われた。

 ロッカーの暗証番号も指示書に書かれていた。

 私はロッカーのダイヤルを回して扉を開ける。

 そこにはギターケースが入っていた。

 中には小型だがスナイパーライフルが入っていた。

 そして弾も入っていた。

 これがその謎の人物の組織が開発した昏睡弾だ。

 当たった相手を十日ほど昏睡させると書いてあった。

 私は念のためにこの弾を解析した。

 解析……これは私が十五の時に会得した秘術だ。

 その物体の内部構造とか成分とかどういう素材が使われているとかが暫く触っただけでわかるのだ。

 情報が書きだされて、脳内に残る。

 私は記憶力もいいからいちいち書き出さなくてもいいし。

 これはどうやって作るんだろうとつい手に持った武器アイテムの銃を触ったら頭にその武器の内部構造の設計図や使われている素材、成分、他にもこれがどのような力を持つの詳細に出た頭に浮かびあがった。

 そんな謎の力は最初は超能力だと思ったが、高1の時に受けた能力測定では否能力者の烙印だった。

 つまりこれは超能力ではないようだ。


 そしてこの弾を解析した結果……これは素材はただのゴム弾だった。

 だが能力付与がされているようだった。


 ゴム弾(昏睡効果付与)……普通のゴム弾に人や動物などを十日間昏睡させる魔術を付与したもの。この魔術弾の魔術的効果は同じ階級の魔術レベルを持つものしか解けない。


 魔術??……何それ黒魔術とかは聞いたことあるけど……魔術なんだそれ?

 私はさらに詳細に魔術がなんなのかわからなかったのでこの弾をさらに解析した。

 すると……


 西方超神法聖魔術教会系列超神法聖魔術第四位階魔術「デケムヒュプノラ」必要魔力35


 なんだこれ?? 西方超神法聖魔術教会?? 第四位階魔術??

 なんだこれ意味が分からない。

 これはいったいなんなんだ……

 私は謎の単語の意味がわからなかった。

 だがよくわからないものをそのままよくわからないままにしておくのはなんか気持ち悪い。

 私はもう一つの秘術を使った。

 「叡智の図書館(リブリスオムニバス)

 空間が変異した。

 私は自分だけの空間に脱出した。

 そこはまさに図書館だった。

 でもそこは広々としていた。

 でも椅子と机は一つしかなった。

 そしてあらゆる本がそこには存在していた。

 そこで私は叡智の図書館に呼びかける。

「西方超神法聖魔術教会に関する本をお願い」

『検索中…………………………該当データありました。この世界の裏社会に存在する魔術結社のことです。西方超神法聖魔術教会の本を今作成してます…………………………………………………………………………………………………………完成しました。どうぞお読みください』

 そして一冊の分厚い本が私の手にあった、その本はタイトルは西方超神法聖魔術教会の全てと書いてあった。

 私はそこを流し読みして、気になるところを注視した。


【異法暦2022年に結成。創設者はカール・ケイナー。彼が独自の古代から存在する西洋魔術を原初とした独自の魔術だが、やはりその魔術は基本に乗っ取っておりルーン文字による魔法陣などや古代ラテン語による呪文の詠唱などでも魔術を発動できる。】

 

「なるほど……これが魔術か…………」

 私は魔術教本なるものがあるかどうか検索……該当データが55件もあった。

 流派が違うものがあったが、私は気になる二つの本を手に取った。

『テウルギア -降神術の全て-』『古代ムウ魔術教本 -第一位階魔術から第十二位階魔術までの全てをここに記す-』

 私はこの叡智の図書館で時間を尽くした……現実の時間は経過しないので便利だ。

 そしてどれくらいの時間が経過しただろう……たぶん一年くらいは経っていると思う。

 分厚い本を二冊とも本棚に戻して、私は白い空間に移動した。

 ここはなんでも試せる仮想空間だ。

 ここではどんな技でも試せる。

 私はこの一年間で会得したと思う魔術を行使した。

「祖よ源師よ悪しき力を揮う紛れもない極悪な悪魔を滅せよ、ムウの風祖よ我に悪魔を退治する無限の風を与えたまえ『裁きの風撃』《ソヨラアルムニンツウヨラムタツウニネニカナチチサラガルゼカルウナワカニネニレイモルチミモラジャラニハトムタハトチミデヒンラガルデザヨムウラミゼカシンヨラオルンニミデヒンラガルタヨドランムーガンラミゼカララガルミオラリア『ジャジロラミバムド』》」

 白い空間にとてつもない風が巻き起こった。

 そして空間を割るかの如くの勢いで風が嵐のような風が吹き荒れた。

 これが第六位階魔術裁きの風撃か……これで第六位階なら第十二位階はどんな魔術なんだろう。

 ここ一年で取得できたのは第九位階魔術までだ。

 さまざまな魔術があった。

 相手を自身の味方にする精神支配系統の魔術や空間を超越して対象の人物の情報を割り出す魔術や魔法の武器や防具を生み出す作成系統魔術とか召喚魔術でなんと異界から魔獣を召還することが出来る。

 なんとも凄まじいものばかりだ。

 

 さて私はどうすればいいのか……あいつの言うことをそのまま素直に聞くなんて到底できない。

 でも断ったら、夏錬が危ない……ならばやるしかない…………


 テルネアスは叡智の図書館から出た。

 そして地球時間で一年ぶりに現実世界に帰還した。

 なお肉体の成長は叡智の図書館では止まったままだ。

 彼女は十五歳高校一年生のままである少なくとも肉体だけは。

 精神年齢は今回久々にこれを使用したので十六歳並にはなっているかもしれない。

 こんなに長時間使ったのは今回が初めてである。

 テルネアスはまず最初に探知魔術を使用した。

 そして電話をかけた人物というより自分に対して監視している人物敵対している人物を割り出した。

 だが相手も気づいたようである。

 直ぐに近くにいた。

 身体速度上昇の魔術で一気に二人組の監視者に近づく。

「まさか一般人が魔術を使っただと!?」

「そんな馬鹿なこいつは射撃が凄いだけの一般人だろ!?」

 既に後ろに回り込んでいたテルネアスは強化魔術をかけた手刀で敵の後ろ首を殴打する。

 なお殺してはいない。

 そして相手の頭に触れてこいつらのボスの顔と名前を割り出す魔術を行使する。

 記憶を読み取る魔術だ。

 第四位階魔術なので意外と簡単だ。

 

 こいつが……名前は千魔間台せんままだい……西方超神法聖魔術教会の幹部だと……!?

 謎が謎を呼ぶ魔術と言う存在だがそんな暗躍する魔術教会を敵に回したテルネアスはどう立ち向かうのか?

 テルネアスは魔術教会の本部に突入することを決意した。

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