46話 虹咲真歌VS紫ネオンの歌バトル
俺は今喫茶店でお茶している。
なんで暇なのかと言うと会社が休みだからである。
そしてそんなときに一人の女性が話しかけてきた。
「竹男君なの?」
「君はいったい誰?」
「私よ虹咲真歌よ5年前に無限異能都市で一緒にいた……」
そのとき真歌は約束を思い出した。
5年間竹谷竹男と接触を禁ずる。
しかしそれはもう無効だだから素直にそれまでのことを話す。
竹男は記憶操作を受けているから私のことを思い出すのに少し苦労したと思う。
「あああの時の真歌か大きくなったな……」
「どういたしまして大きくなったよこことか」
胸を指す真歌は魅力的なポーズをとる。
確かに肉付が少しはよくなったが胸はそれほど大きくない。
精々Bぐらいである。
まあそのくらいがちょうどいいと思うが。
「何か今失礼なこと考えなかった?」
「そんなことないぞ全然」
「怪しい……」
じーとした眼で俺を見る真歌。
しかし直ぐに切り替えて俺に話かける。
「そう言えば私これから夜の6時からコンサートするのよかったら聞いて欲しいな」
とチケットを渡す真歌。
プレミアムチケットだしかもS席最前列の一番いい席だ。
「そんなもの貰っていいのか?」
「いいのよ別に本当はお父さんにあげるつもりだったけど仕事で来れないって言うから……余ってたのよ」
「それじゃあ素直に貰うとしますか」
俺は素直に貰った。
そして時刻は午後五時半あと三十分でコンサートが始まる時間だ。
「それじゃあ私行くね場所は天能咲館だから」
「わかった俺も直ぐに行く」
そしてコンサート会場に行くと物凄い人がごった返ししていた。
虹咲真歌は確かにトップアイドルとして歌手として知っていた。
でもなぜか俺は昔真歌といたはずなのにそのことを真歌と出会うまで思い出せないでいた。
どうゆうことなんだろ?
俺の記憶に改ざんされた後がある?
まさか誰が何の目的で?
『それはだな竹男お前の過去を見たがある謎の能力者がお前の記憶を改ざんしたからだ』
「またか邪神ゼノさんよ」
『お前の力は底を知らない眠っている力もあるし封印された力もあるだから気に病むな』
そうここ数日俺の悩みの種が出来た。
なんだが知らんが邪神ゼノと名乗る邪神が俺の中にいるのだ。
鳳凰丸戦の時や今まで俺が俺じゃなくなったときはこいつが代わりに戦っていたとか。
ただその時は力を上手く制御できず不完全な状態で俺の精神と融合していたとか。
実際今こそかなり理性的だがあの時はまだ邪神獣という獣の状態だったと本人は言う。
なぜ俺の中にいるかと言うとたまたま融合先に潜在能力が高い物がいたから俺にしたとか。
俺は少し嬉しいような気がするがまあでも覚醒してないからどうも不安だ。
邪神ゼノは俺の力は底を知らないと言うが本当なのかな?
まあ今は考えるよりこいつと共存する道を考えよう。
(ゼノあまり俺に話しかけるなよたまに口に出しちゃうことがあるから周りに変な人だと思われるだろ?)
『五月蠅いお主に我が何時何時話しかけようと我の勝手だ。それとも今でもお主の精神を乗っ取っても良いんだぞ?』
(またその話か何度乗っ取ろうとしても出来ないんだろ?)
『うぬ……そうだ何故か赤ん坊のころから試しているがお主の体を乗っ取ることは出来ないようだ。それだけお主の精神はかなり強靭ということだな』
(そもそも邪神ってなんだよ? どういう存在なんだよ?)
『知りたいかだかタダでとはもちろん言わないだろうな?』
(何が望みだ?)
『今度の強そうな敵が現れたら我に戦わせろなに殺しはしないから安心しろ』
(まあ死なない程度ならいいけど……)
『約束だぞ邪神とは生前に大罪を犯したりもともと邪気に素養のある者がなる神だ。我は元人間だ』
(マジかよ)
『それであることで我は邪神とその身を昇華させた。そして神々が住む神の世界で新人邪神として猛威を揮っていたがそれはおいおい話すとしよう』
(ここで寸止めかよ)
『まあいいじゃないか長くなるしあのものの歌も聞きたい』
(真歌の歌聞きたいのかよ)
『あああのものはとてつもない力を持っているしな、歌もさぞ素晴らしいのだろう』
真歌は確かこの国で最強のレベル6だから確かにゼノに言わせればとてつもない力を持っているのは予想がつく。
そして今日のプログラムを見てみると、六時から一時間真歌の曲の個人メドレーで七時五分からから新星声優アイドル紫ネオンとの歌バトルというスペシャルプログラムを開催する。
紫ネオン? 誰だろ声優アイドルというが聞いたことない。
もしかして新人なのか?
俺は一応今季のアニメを一通りチェックしているがまあ知らない。
さてどんなもんかそしてそれから八時五分からから交互に歌うようだ。
そして九時に終幕する。
さてどんなものか。
そしてついに始まる真歌と新人の紫ネオンのコンサートが。
始まった。
するとステージの下から台がせり上がり真歌が現れた。
そして歌が始まる。
真歌の歌は素晴らしかった。
そしてあっという間に一時間が過ぎた。
『よい歌ではないか。気にいったぞ』
(ゼノも気にいったか)
そしてそのまま五分の休憩後真歌が現れる。
「みなさん改めてこんにちは~!!」
わー!!!!! 歓声が上がる。
そのまま話を続ける真歌。
「今日は私と歌バトルをすることになった紫ネオンという私のライバルを紹介するよー!!!」
ステージの台がせり上がりその紫ネオンが現れる。
ってあれテルネアスじゃないか。
「こんにちはみなさん新人声優アイドルのテル……紫ネオンです」
「かわいい~!」「クール系?」「知らないけどかわいいね」
「誰そのこ?」「私知ってる能力者ファイトの大会で優勝した人だ」
どうやら好評のようだ。
しかしテルネアスが声優アイドルとしてデビューするなんて知らなかった。
教えてくれてもいいのに。
そして話が進む。
「さて今日は会場のみんなに最初に渡された赤のボタンと青のボタンそれがあなた達の審査ボタンです。それでどちらがトップアイドルと言うのが決まるのです」
赤が真歌で青がテルネアスかわかりやすい。
「さあ歌バトル三本勝負始まります。まず一番手は私から」
そして歌が始まる真歌はまだ歌ってない曲だ。
◇
……歌い終わった。
そして今度はテルネアスもとい紫ネオンの番だ。
すると澄み渡る清流のような綺麗な声が響き渡る。
なんて素晴らしい澄んだ声なんだ。
確かにテルネアスの声は綺麗だがこんなに歌だと澄んで聴こえるのか。
そして約4分ぐらいの歌が勢いよく流れた。
◇
そしてテルネアスが歌い終わる。
さてみんなの審査はどうなる。
俺は真歌には悪いがテルネアスに入れさせてもらう。
そして結果は真歌だった。
まあ当然だろう。
いきなり新人がトップアイドルに負けたら示しがつかない。
そして二曲目が始まる。
二人が歌い終わると今度も審査が始まる。
すると今度はテルネアスが勝つ。
なんともいい勝負である。
そして最後の歌が始まる。
両者が歌い終わった。
審査が始まる。
すると僅差で真歌が勝利した。
まあこんなもんだろ。
そして残りの三十分は二人のトークショー&ミニゲームで閉めた。
そして残りの一時間は真歌が殆どを歌い交互に歌うはずのテルネアスは二曲だけだった。
そしてコンサートが終わると、俺はもう帰るかと思ったら、真歌から呼び出された。
一応番号を交換しておいたからな。
関係者室に普通に入れた。
そこには真歌とテルネアスと渚がいた。
「渚久しぶり」
「竹男も相変わらずだな」
「テルネアスがまさかこんな大舞台に出るなんて驚きだ」
「ごめん……実は言いたかったけどマネージャーに止められていた」
「そうなんだ」
「なお今季のアニメは一本も出ない来季なら三本は出るよ」
「そうなんだじゃあ見るよテルネアスが出るアニメ」
「ありがとう」
「二人は知り合いだったんだ」
真歌が口を挿む。
「そうだよ……竹男は私の大事な人」
「何よそれ私も竹男のことっ……好きだからね」
「おい真歌」
「何よ嫌なの?」
「お前はトップアイドルだからそういうことは駄目なんじゃないのか?」
「大丈夫ばれなかったらいいのよ」
「そういうもんか」
「じゃあ打ち上げ行きますか」
「スタッフも一緒にねジャジャ円で焼き肉パーティよ」
「もちろん竹男も一緒……」
「いいのか?」
「いいでしょ私の昔からの友人とすれば問題ないでしょ」
そしてみんなで焼き肉を食べた。
スタッフの人も俺を別に変な目で見ず真歌さんの友人ですかとかネオンさんの友人でもあるんですよと言うとそうなんですかと言われた。
真歌はこれから暇だと見つけてたまに会いに行くからと言っていた。
まあ別にいいけどな。
そして今日の宴会はお開きとなった。
これからもたまにわいわいしたいな。




