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A9話 七星菜愛ちゃんとの出会い

 俺はいつも通り学校から帰宅してちょっと暇だから公園にでも行ったら、なんか女の子がいる。

 天使がいた。

 それは物凄く綺麗な金髪で髪の長さは腰まである。

 でも顔はとても可愛く美しくこの世のものとは思えないほど輝いていた。

 そんな少女に俺は近づいた。

 我ながら通報されても可笑しくないような不審者極まりない行動だ。

 なお真歌はいない今は芸能活動が忙しいらしいので今日は収録があるとか。

 そして話しかけてみた。

「君どこの娘? こんなところで一人で遊んでいるのか?」

「お兄ちゃん誰?」

「俺は竹谷竹男15歳だ」

「竹男お兄ちゃん? 私は七星菜愛ななほしさいあいって言うの年は9歳」

「菜愛ちゃんかよろしく」

「竹男お兄ちゃん暇なの? だったら遊ぼうよ」

「いいよ遊んであげる」

「じゃあかくれんぼしよう」

「じゃあ鬼は俺からしようか」

「隠れても良い?」

「じゃあ十数えるよ一、二、三……」

「っわわっちょっと待ってよ~」

 と慌てて隠れだした菜愛ちゃん。

 俺は十秒数えたら完璧に姿を消していた。

 さてどこに隠れたのやら。

 俺は探してみた。

 だが三十分探しても見つからなかった。

 この公園は隠れるようなところは殆どないのにだ。

 俺は降参して出てきて貰えるようにした。

「菜愛ちゃんもう降参だ出てきて欲しいんだ」

 すると木の影から声がした。

「ふふふ~もう降参なんだ~竹男お兄ちゃんは労力が無いの~じゃあ出てきてあげようかな」

 すると俺の前に菜愛ちゃんがいきなり姿を現した。

「うわっ!? どういうことだ!? なんでいきなり姿を……」

「私ね超能力者なの~しかもレベル6のこの無限異能都市で最強の能力者なの~」

「レベル6だって!?」

 俺はまたしても驚いた。

「今使ったのは完全存在消失化パーフェクトメルトフォースっていう能力なの~この世界から姿だけではなく存在力とかも完全に消失するの~ただ透明になるのと違ってね~つまりその辺の石ころみたいに存在を薄くするようなまあ石ころと言うより空気みたいになる能力なの~」

「凄いな菜愛ちゃん……そんな能力を持ってるなんて」

「竹男お兄ちゃんはかっこいいし優しそうだからもっと言うとね……私能力7つ持ってるんだ~」

「7つだって!?」

 俺はまたしても物凄く驚愕した。



「それで他の能力はどんな能力なの?」

「まず簡単で単純な奴から~えい!」

 すると公園に設置されているゴミ箱が浮かび上がった。

「もしかして? サイコキネシスかな?」

「正解~サイコキネシスなの~」

「するとゴミ箱に入っている空き缶が宙を舞う。

 一度に何十個も操作している素直に凄い。

「1億トンくらいの重さまでなら持ち上げられるんだって~そんなに重いもの無いけどね~」

「1億トンって……」

 いくらなんでも規格外すぎだろ菜愛ちゃん……

「それで3つ目の能力はどんなの?」

「手! 繋いで!」

 俺は素直に手を繋ぐすると瞬時にどこかに移動した。

「これは瞬間移動テレポーテーションかな?」

 見るとそこはどこかの山だった。

 草木が鮮やかに生えていて小鳥がさえずっている。

「ここね~菜愛のお気に入りの場所なんだ~誰もいないからたまに休憩するのにいいの~」

「花も生えているしいいね確かに」

「地球の裏側だって行けるし、特定の誰かの場所まで行けるの~そうだ私の友達のとこに連れて行ってあげる」

「いいけどいきなりとか迷惑じゃないのかな?」

「大丈夫大丈夫そのこはかなりおもしろいこだから……じゃあヒトミちゃんの所にワープ!」

 すると瞬時に俺達は山から瞬間移動した。



「わっいきなり誰かと思ったら菜愛ちゃんじゃないの? それともう一人誰?」

「この人は竹男お兄ちゃんっていうの~お兄ちゃん力が今まであったお兄ちゃんの中で一番高いと思うの~」

「お兄ちゃん力?」

「なんとなくわかるの~菜愛のお兄ちゃんはお兄ちゃんなの~」

 なんかよくわからんがお兄ちゃんと言うことでいいだろう。

「竹男お兄ちゃんでいいのかな? まあ菜愛がお兄ちゃん言うからにはそれなりの男よね」

 なんだこの娘は菜愛ちゃんと違ってなんか生意気そうな女の子だ。

 見た目は髪色がエメラルドグリーンでボブカットで瞳はイエローだ。

 どこか異人の血でも入っているのだろうか。

「ヒトミちゃんはイギリス人のハーフなの~でも別に両親はともに緑髪じゃないから突然変異なの~」

「なんか言い方があれね~まあいいけど」

 ヒトミちゃんがあきれぎみに呟く。

「それで何の用なの? 私は今日は宿題とゲームするのに忙しいんだけど」

「私の自慢の友達を竹男お兄ちゃんに見せたくてそれと私の能力を披露したくて」

「散々あんたの能力は私も見せてもらったしいいけど……何か見返りがあるならいいけど」

「私の宿題をやってくれるならいつもの良いもの上げるよ~」

「宿題でいいのならお安いもんだよあれみたいな反則級のアイテムが貰えるならね」

「反則級のアイテムって何?」

「四つ目の能力はね~私ねアイテムを作れるの~不思議な力を持ったアイテムなの~不思議な魔道具ミラクルマジカルアイテムって言う能力名なの~」

 なんだそれ反則級だなでもどんなものが出来るんだ?

「例えばこの娘が持ってるミニバックなんか能力で作った魔法の道具ね」

「これが?」

「うん、かなりの量のものが入るの例えば……この本棚とかがすーと入るの」

 本当にデカい本棚がそのまま収納された。

 信じられない光景に俺は驚愕した。

「出すのも簡単だよ~こうやって手を入れて本棚と念じると本棚がいつの間にか手に~」

「でもでも待ってくれ、本棚って重いよね何で持てるんだ君みたいな子供が」

「菜愛はサイコキネシス持っているの知ってるよね~でもまあそれは違うけど~実はこのバックを持っているとどんなに重いものでも持てるようになるの~」

「いやいやいやそれって逆にそっちの効果の方が凄くないか?」

「まあ限界はあるけどね本当に菜愛ちゃんの作るものは出鱈目ね~信じられないものがあるしもう売っちゃえばいいんじゃないの?」

「お金は毎日三万円のお小遣い貰ってるから別にいいの~」

「この金持ちめ」

「他にもどんな魔道具があるの?」

「例えばこの守りのペンダントとか~あっこれ上げるよ竹男お兄ちゃんに」

「ありがとうそれで他はどんなのが?」

「うんとね~履くだけで速く動ける俊足の魔靴とかどう? サイズもその人に自動で補正するから誰でも履ける」

「試してみてもいい?」

「いいよ外のあの公園にジャンプ!」

 そう言ってヒトミちゃんと俺を掴んでテレポーテーションした。


「いきなり飛ぶのは慣れないね~やっぱり」

「そう言えばヒトミちゃんは超能力者じゃないのか?」

「いえ私もレベル5の超能力者ですけど……」

「ヒトミちゃんは二重能力者デュアルサイキッカーなの~凄いんだよ~」

「あんたが言うとただの嫌味に聞こえるんですけどね7つも能力持ってるくせに」

「でもヒトミちゃんの能力は凄いよ」

「はいはいあんたよりは劣るけどね」

「どんな能力?」

「う~ん説明めんどいけど一つ目は……なんでも見通す眼と言えばいいかな」

「なんでも見通す?」

「そうだね例えば遠くを双眼鏡無しで拡大して見ることもできるし、壁とかすり抜けて裏側見れるし、あんたの体の中を見て病気を発見することも出来るし、他には自分に危害を加えようとしている人物は赤く発光するからそれが見えるしとか色々」

「凄いねもう一つか?」

「それは……いや言うか、見たものに謎の球をぶつけることが出来る」

「はっ?」

「それでその球はどんな形にも変化するし人にも姿を変えることが出来る、まあ言うなれば見た人物だけに痛みもある質量のある球をぶつけることが出来る能力なのかな」

「かなというのは自分の能力がまだ定まってないのか?」

「名前は対象変球ターゲットゲンガーとしているわ」

 それよりも俊足の魔靴を試してみるとするか。

 確かにそれはとんでもなく速く走れた。

「なんだこれ……なんだこれ!? なんだこれ!!」

「竹男お兄ちゃん速い速い~」

「ほんととんでもないスピードね」

「ふ~もういいよたぶん時速80キロぐらいは出ていたねたぶん」

「それくらいが限度なの~」

「でもとんでもない道具ね本当に」

「それより五つ目の能力をお披露目~愛の天使(ラブリーエンジェル)!」

 見ると菜愛ちゃんは天使の輪っかのようなものが頭についていて天使の羽根が生えている。

「かわいいね菜愛ちゃん」

「かわいいだけじゃないの見てて良いところに猫ちゃん発見! 愛の天使矢ラブリーエンジェルアロー!」

 すると猫に矢が当たる。

 すると猫が菜愛ちゃんにすり寄ってきた。

「ごろにゃ~」

「猫ちゃんいいこいいこいいこなの~」

「つまり動物を自分に懐かせる効果と言うこと?」

「そうなの~この矢で射ぬかれた相手は菜愛のことが好きで好きでたまらなくなるの~さらにどんな命令にも逆らえないの~あと人間にも効果あるから試してみる?」

 菜愛ちゃんがにやにやして俺に狙いを定める。

「遠慮しておきます」

「残念~なの~まあ菜愛もむりやりは良くないと思うの~だからこの能力は一番いらないかもなの~結局誰にも使ってないから」

「でも悪用したらかなりやばいよねあんたのその能力一番凶悪かも」

「酷いよヒトミちゃん凶悪なんて誰も敵じゃなくなる最高の能力だよ~」

「そんな風に考えるあんたが怖いわ」

「それで六つ目の能力は?」

「じゃあそろそろヒトミちゃんの家にまた戻りますなの~」

 そう言うと俺達は瞬時に移動した。

「てっ手繋いでないけど一緒に移動したぞ!?」

「別に手は繋がなくても菜愛は一緒にワープできるよ?」

「つまり離れていても対象をワープできる能力? 強すぎじゃないですか~」

「まあ反則よね不審者もたじたじ」

「変態のおじさんはどっかに飛ばしちゃうの~」

「せめて死なないようなところに飛ばしなさいよ」

「は~いなの~」

 よし菜愛ちゃんに手を出すのはやめておこう。

 いやもちろん出すつもりはないよないからな。

「それで六つ目の能力とは?」

「ジャジャーン! ランダムルーレット」

 見るといつのまにかルーレットというかダーツ台のような的が出現していた。

 そこにはいろいろな名前が書いてある。

「ケーキ、和菓子、チョコレート、バナナ、プリン、アイス……炎、風、雷、光、隕石、タワシ、無敵、怪力、絵具現化、魔法、変身、最強、神……なんだこれは?」

「なにって能力の簡易的な名前なの~一日に七回まで回せてこのルーレット出現させたときにマス目が決まって毎回変わるの~それで決まったらその能力を使うことが出来るの~」

「なにそれ反則過ぎない? しかも永久に?」

「うんなの~永久にその力を使えるの~でもあきるから普通はまたルーレット回すの~」

「あきるからって、でもこの炎とか風とか……隕石とかは予想がつくがまさかこのケーキとかはまさかケーキを出す能力とかじゃないよね?」

 と聞いてみた瞬間に何者かが俺の前に姿を現した。

「竹男我慢できなくて瞬間移動で会いにきちゃった!」

「真歌!? いきなり出てきたらびっくりするだろ」

「真歌ちゃん?」

「あら菜愛久しぶりね」

「二人は知り合い?」

「従姉妹だよ」

「マジで!?」

「そうです二人は従姉妹通しです竹男さん」

 一緒に瞬間移動してきた渚君が説明する。

「なんで竹男と一緒にいるの菜愛?」

「公園で知り合ったの」

「じと~」

 俺の顔をジト目で凝視してくる真歌。

 別にやましい気持ちなんてないからなただ可愛かったからつい話しかけただけだから。

 と言いたいがさらに誤解を受けそうなのでやめておこう。

 そして菜愛ちゃんが「ケーキ食べたいな~」と言いルーレットを回したら見事にケーキのマスに止まった。

「これでケーキ食べ放題なの~」

 と言い次々とケーキを出していくなお皿も別と完備。

 ケーキなら何でも出せるらしい。

 しかもどっかから呼び寄せているのではなく生み出していると本人談。

 なので町中のケーキ屋からケーキが消えるような怪事件は起きないのである。

 だから少しだけ疲れるとか出しまくると。

 でもケーキを食べたら回復するので実質永久機関だとか。

 俺達はケーキを食べながら談笑した。

 そしてもう帰るかなと思った時に七つ目の能力のことになった。

「で七つ目はどんな能力なんだ?」

「それは豪運かなある意味菜愛は神の豪運(ラッキーセブンスター)って名前を付けているよ菜愛の二つ名でもあるんだえへん!」

「そうなんだ凄いねじゃあ俺そろそろ帰るよ」

「待って~竹男お兄ちゃんのお部屋にお泊りしたいなの~」

「あ私も泊るお母さんには許可を取っている」

「菜愛もすでに電話して許可を取りましたなの~」

「いやいや許可出す親も親だことわ……れないのかこの状況では……」

「観念するのだ」

「観念するの~」

 そうして俺達は寝た(意味深)……いやもちろん深い意味は無く普通に添い寝してあげただけだ。

 真歌と菜愛はすやすやと寝息をたてていた。

 俺も菜愛ちゃんの能力自慢に付き合わされたから少しだけ疲れたよ。

 さて寝ますか。

 俺はぐっすりと寝た。

 これから菜愛ちゃんと真歌とで何が起きるんだろうか。


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