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40話 マジックバトル・オンライン 13

お久しぶりです。体調不良で遅れました。これからはこんなことないようにします。ではどうぞ。

40-1「僕は一人でこんなところに取り残されてしまった」


 僕の名前は森田森男もりたもりお10歳の少年です。

 僕は今マジックバトル・オンラインの世界の迷宮の終塔ラビリンスラストタワーの第64階層に来ています。

 僕の職業は弓矢使い(アローアーティファクター)で属性はなんでも得意です。

 さて、しかしどうしたもんかと僕は考えます。

 この迷宮に潜って約3時間、迷った…………

 どうしたらいいのか。

 このままでは次の階層にいけない。

 そう僕はソロプレイヤーでこの階層にやってきたんだ。

 危ないなとは思ったんだけど、そうも言ってられないのが現状だ。

 なぜなら、僕はこの間まであるギルドに加入していたのですが、ギルドは解散されたのです。

 それでも僕は一人で頑張っていくのである。

 そして今迷宮で新たな敵が現れた。

 化け物オオアリクイが現れた。

 この敵は確か相手の懐に潜り込んできて、敵の顔を舐めまわしてきて、敵の戦意を消失させる敵だったような気が……

 マズイッ……来るぞ――

 刹那、瞬間的に僕は右に跳び、破壊的な弓矢の一撃を喰らわせる。

 SP技『ブレイクアロー』を繰り出すことに成功した僕はこのまま敵を粉砕することにした。

 ブレイクアローの効果は敵の急所に当てやすくなる効果があり、急所を突くと敵に通常の3倍のダメージを与えることが出来る。

 そしてこのまま敵を正面から迎え撃つ。

 しかし化け物オオアリクイも馬鹿ではなかった。

 そのまま僕の放つブレイクアローを重そうな巨体から想像できない速さで躱して、僕に向かって勢いよく速さを上げて接近してくる。

 負けてたまるか――!!

 喰らえ!! 魔法弓術の一つ『連撃炎弓波動』!!

 放たれた炎の弓状の波動射撃は化け物オオアリクイを焼き討ちにした。

 しかし化け物オオアリクイはそれでも立ちあがる。

 そのままのっそりとした速度だが燃える体のまま捨て身の攻撃を仕掛けてくる。

 ならばこれでどうだ!! 放て稲妻!!嵐のように舞え!! 『雷電弓波動サンダーボルト・アロードレイク』!!

 放たれた雷電の弓の波動は今度こそ化け物オオアリクイを飲み込んだ。

 そして化け物オオアリクイは悲痛の叫びをあげて、絶命した。

 といってもここはVRMMOの世界なので実際に死んだわけではないんだけど。

 そして僕は次の道をすすんでいくのであった。



――道なりに進んでいくと、今度は長靴兎魔人が現れた。

 長靴を履いている兎の魔人だ。

 ヤバい……危険度B判定の敵が現れたようだ。

 このままではヤバい倒せない場合が多い、なのでここは一時撤退したほうがいいような……

 そのまま僕はすぐさまに元の道を引き返そうとしたが、長靴兎魔人がそれを許さない。

 僕の方に向かって真っすぐどっしりとした速さで向かってくる。

 そのまま神速のスピードのつもりの僕は弓矢を構えて、長靴兎魔人を射た。

『百花繚乱の射抜き』!!

 百花繚乱の射抜きとは……百花の花を射抜くごとき連射スピードで放つ百撃の波動弓撃だ。

 これならイケるか………………まだだと!? なんなんだこの長靴兎魔人という魔物は!? 驚愕のスタミナを持っているじゃないか……

 これでは倒せないじゃないか……どうする……あれを使うか。

 いやあれはまだ不味い。なのでこの技を使うしかないのか。

 僕は補助魔法『アームストロング・アッパー』を使用した。

 これは自身の腕の筋肉を上昇させる補助魔法だ。

 これにより力強く弓を発射できる。

 行くぞ!! 長靴兎魔人め!! 『木瞳の荒矢撃ち(ツリーアナグラム・ハイテンションアロー)』

 これは珍しい木属性の技だ。自分自身を木のように座った瞳にすることにより、相手の標的を意図も容易く打ち抜いてしまう少し荒っぽい撃ち方だが。

 だが、敵一体だとより正確に打ち抜けるのが良いところだ。

 そしてその場合の通常の荒矢撃ちより正確に命中する確率が50パーセントも上がる。

 もちろんMPは通常より20も多く消費するのが少し惜しいがそこはいいとしよう。


 さて放たれた『木瞳の荒矢撃ち(ツリーアナグラム・ハイテンションアロー)』は長靴兎魔人を実際に意図も容易く打ち抜いた。

 そして長靴兎魔人は絶叫をあげている。

「ゴギャアアアアァァァァァァァァアアァアアアアアア!!!」

 ついには絶命した。

 僕は先を目指した。


 さて曲がり角だ。

 ここを進めばボス戦だと僕は考える。

 なにせ長い間進んでいたからね。

 実際ここをなんとかすればボスにたどり着くだろう。

 どうしようか? どう進もう。

 僕は迷う。実際にかなり迷った。迷いに迷った。だが決断しなければいけない。

 良し決めたぞ。右だ。右に行こう。

 ということで右に行くことにした。

 右を進んでいる僕はなかなかボス部屋に到着しない。

 だが諦めないぞ。そこに必ずたどり着かないとここを抜けないといけないのだ。

 いける! 僕ならいけるぞ。と言い聞かせて進むとついに大きな扉の前に到着した。

 全長縦十メートル、横五メートルはあろうである巨大な扉が壮大にそこに佇んでいる。

 ここを通るとついにボスだ。

 いけるかな……僕今回初めてなんだよね実はボスをソロで倒すのは。

 まあなんとかやりくりしてきたし。

 ボス相手でもなんとかなるよね……大丈夫だよね。

 怖い……怖いよ……ママ……ダメだっやっぱり無理だ。

 怖い怖すぎる。

 どうしよう……自分の世界に引きこもればいいのかな。

 僕はボス部屋の前で安全テントを張った。

 非常用の食料といってもここはゲームの世界なので空腹になっても死にはしない。ただただ空腹になり、目眩が起こり、倒れそうになるというコンディションの低下につながるだけだ。

 なので気合で何とかなる場合が多いのだ。

 といっても僕はお腹が良くすくから非常用の乾パンとか缶詰を常備している。

 さて何日待とうかな……



40-2「俺達はついに64階層にたどり着いたのであった」


 現在俺たちは64階層を歩いている。魔物にはあまり出あわない。ここで久々の登場なので自己紹介でもしようか。俺こと俺竹谷竹男、現実の世界ではしがない普通のサラリーマンをしている俺と、あまり現実のことは知らないルカ年齢は18歳だそうで髪色は桃色でセミロング、服は普通の薄楓色の冒険者服を身に纏い、シックな銀製の腕リングを巻いている。

 そして新たな仲間ヴァルゼンさんは灼熱を想像させる真っ赤な髪色でロングでポニーテールの髪型だ。

 胸は言っちゃいけないがルカよりずいぶんと大きいのだ。

 いやいや俺はルカみたいなちょうどいい大きさのほうが好みだぞ。と誤解のないように言っておく。別に俺は巨乳は守備範囲ではないが……まあ大きくても有だとだけ…………

「酷いです……タケオ少しだけ軽蔑しました」

 ルカが発言するいきなり。

 もちろん俺の心の声が駄々漏れだったようだ。

 どうやら口に出していたようだ。

「いやこれはだなルカ……俺は別にお前の胸のこととかはどうでもいいんだが……」

「えっ酷い私の胸に興味ないの!? それはさらに落ち込むよ……(ズーーン)」

「いやそうじゃなくて……」

 俺は弁解するが逆効果のようだ。

 そこでヴァルゼンさんが激しい突っ込みを仕出かしてくる。

「はっはっはっ!! タケオ!! お前も胸の大きさなんてどうでもいいことなんかに触れるからいけないんだぞ。まあ私は見ての通り大きいから気にしたことないがルカ嬢ちゃんは気にするだろお年頃だからな。まあいいじゃないかルカちゃん。これから大きくなるかもしれないだろね」

「ヴァルゼンさんはいいですよね……大きくて……」

 ルカがジト目でヴァルゼンさんの豊満な胸を見つめている。自分の胸を少し触りながら。見比べるように。

 俺は咄嗟にフォローする。

「まあルカそんなに気にすんなよ。おまえの胸の大きさはお前の個性なんだから。だから俺も含めて誰も気にしないから。お前のその胸はグッドだよ。だから俺は好きだよ」

「本当ですか!?」

 ルカが何故か驚くように急に驚愕している。

 どうしたんだろ。当然のことを言っただけなのに。

 まあいいか適当に褒めとくか。

「そうだよルカは素敵だから。俺はルカのその性格とか好きだよ。だから気にすんなよルカ」

「はい!! そうですね。タケオ……本当に信じていいんですよね?」

「んっ? 何がだ?」

「あっ……別にいいですなんでもありません」

「そうかそれならいいんだが……」

 ヴァルゼンはこの時駄目だこのバカップル早くなんとかしないと……と考えていたのはもちろん内緒だ。


 それよりもそんな話をしていたら、ついに初めての敵が現れた。

 電熱蜂サンダーヒートビーだ。

 こいつは確か……知らない、どうゆう敵なんだろう。

そもそも敵の行動パターンとかいつも予想しているだけでどういう動きしてくるのかは半分感で半分は想像だ。

 俺たちはいつも行き当たりばったりなんだこれが。

 だから何とかしないといけないのだ。

 さて、やるか。まずは俺が様子見で通常攻撃を仕掛けるか。

「ルカ! ヴァルゼンさん! 聞いてくれ!!」

 ルカはいつも通りの神妙な顔つきでで俺の指示を聞く。ヴァルゼンさんはまだ慣れていないのか俺の話を聞こうとしない……

 そうなのである。いつも俺が一応このPTの暫定リーダーであるのにだが、いつも体が先に動くのだこの人は。

「行くぜぇぇぇ――野郎どもこんな蜂なんか私のこの愛刀『暮乃くれない』でなんとでもなるぜ!!」

 まず、ヴァルゼンさんは助走をつけて、電熱蜂サンダーヒートビーに喰らいつくように攻撃を仕掛ける。

 そして一気に放たれる細身のレイピアのような刀の一撃が電熱蜂に襲い掛かる。

 しかし、避けられる一撃。そして避けられても何度でも攻撃を放つヴァルゼンさん。

「おら! おら! おら! おらぁぁぁあああ!!! あっ当たりやがれ! おりゃあああああああああ!!!」

 そしてついに当たる。放たれた細身のレイピアのような刀――ヴァルゼンさんの愛刀『暮乃くれない』は我武者羅だがまっすぐに敵の芯を捕えた。

 一撃だった。それは綺麗に相手の命を削り取った。

 そして豪快な笑みを浮かべるヴァルゼンさんはこんなことを言う。

「私の力さえあればタケオもルカちゃんもあまり動かなくてもいいんだぞ。だから安心しろタケオ。私はいつでもお前の力になるから。だからな指示なんていらないんだよ。私はやりたいようにやる。それは駄目かタケオ?」

 なかなか芯を貫いてくることを言うなあこの人はと思う俺がいる。

「いえいいですよ。それがそのほうがヴァルゼンさんには合ってると思うんですよ俺は。だから俺は何も言いません。いや、言ってるか。まあいいでしょう」

 俺は嘘も偽りも無くこんなところでいいかという感じで言う。

 なんていうか自分でもよくわからんことを言っているという気分になる。

 実際問題ヴァルゼンさんに指示はいらないと思う。俺はいつもルカに指示していたけどそれは彼女がそういうタイプの人間だと思ったから。自分の意見よりも俺の指示を待っている。そう感じたからだ。ならば実際聞いてみればいいのかルカに。

 俺はルカに指示が必要なのか聞いてみることにした。

「ルカ、聞くぞ。お前は俺の指示が必要か否か?」

 ………………………………………………………………………………………………………………

 しばしの沈黙からルカの返答が来る。

「はい、そうですね。私はタケオの指示が必要です。なのでどんどん指示してください。タケオ…私は貴男の奴隷にでもなる心意気です」

「なっ……? それはどういうことだルカ!? 奴隷?? いきなり何を言い出すんだよ」

「私はそういう心意気と言っただけです。本気にしないでください」

「いや、それは重要だぞルカ嬢ちゃん」

 ヴァルゼンさんも喰いついてきた。

 そしてヴァルゼンさんが確信をつく。

「もしかして……ルカちゃんはタケオに病的なほど好かれたいとか? そんなところかなふふっ」

「何を言うんですか!! ヴァルゼンさん。そんなことあるわけないですよ!! ふざけないでください!!!」

 ルカが激怒した。顔を涙目だが、怒涛のいきおいで憤怒の目で訴えかけているその顔は言うなれば危害を加えられて怒っている猫のような顔だった。

 そんなルカだが、直ぐに調子を取り戻したのか、普段の落ち着きを取り戻しこう言う。

「まあ……いいですよ。仮にですよ私がタケオに好かれたいということになったとしてヴァルゼンさんあなたはそれでどうなんですか? 何か関係あるんですか?」

「あるさ、何せ私もタケオにはラブな感情が渦巻いている最中だからね」

 さらっと告白するヴァルゼンさん。

 あ~~~あ~~~聞こえない。俺は聞いてないぞ。なんか様子がおかしい。パーティの様子がおかしい。色恋沙汰になっとるぞ。どうすんだこれ。

 俺は二人から少し距離の離れた場所で見ているしかなかった。

 それでもルカとヴァルゼンさんは話をやめないでいた。

 しかしここでふと景色が違うことに気が付く。いつの間にかでっかい扉のつまりボス部屋の前にやってきたことがわかった。

 俺はそのことを二人に伝えると、とりあえず二人のヒートアップした俺を巡る恋バナは幕を閉じた。

 そしてふとまた不可思議なものでもないが見慣れないものが目に入る。

 テントだ。扉の約二十メートル左の方にぽつんと佇んでいる。

 確かあれは安全テントだ。

 安全テントとは、その名の通り安全地帯を確保できるテントでダンジョンの中とか野宿する時に重宝する。

 いちおう俺も一つだけ35階層でその存在を知り。テント屋なるのものに行き購入したがこれが高かった。

 なんと一つ一番安い安全テントで三十万マギルもした。これが何とも高い買い物だった。

 でもそれからというと野宿したいときはいつも交代で見張り番だったが、他の二人はそこのテントで寝かして俺とスワルが起きて外を見張るという体制が整った。もちろんそのテントは本来は一人用だが無理やりだがルカとテルネアスを寝かすぐらいなら問題なかった。

 あぁあいつら今はいったいどこで何しているのか連絡手段があればいいのだが、パーティも解散扱いになってるからチャット機能も使えない。パーティ間のみならチャットというネトゲに良くある電話機能が使えるのだが。

 個人のメンバーに対してチャットは使えないこのゲームでは。

 たぶんゲームマスターがそういう風にわざとそういう作りにしたんだと思うが、やり方が汚いよな本当にあの野郎は。


 さて話がそれたがこの目の前にある安全テントの前で中から蠢く影があった。

 俺は試にテントの入口を捲る。

 対魔物対策はしてても対プレイヤー鍵はかけてないのか、つまるところ誰かに来て欲しいのかこのテントの主は?

 俺は勇気を出してテントを捲り中の人物の顔を見た。

 正確には背中が見えた。

 それは恐怖で震えていて、思わぬほどちっこい背中でどうみても十歳ぐらいの子供にしか見えなかった。

 俺は話しかけてみた。

「君? いつからここにいるんだ?」

 返事は直ぐに来た。

「誰……あんた、そうついに来たんだ。僕は……僕はもうここを出たくないんだ。だからおじさんが先にこの扉を開いちゃって倒してよ僕の代わりに……」

 なんだこいつ他力本願なやつだなとしか感想が出なかった。

 だが何かわけがあるんだろう。

 俺はこの十代の少年から話を聞こうと思う。

 この狭いがだだっ広い迷宮ダンジョンの中で俺はこいつから話を聞こうと思う。

 ルカとヴァルゼンさんは俺に任したな態度で俺に合図を送る。主にグッジョブのポーズで握りこぶしに親指をだけを上にあげた状態だ。

 さてどうしたもんか。


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