32話 マジックバトル・オンライン 5
32-1「新たな仲間」
俺達は第三階層にある大きな町ラファルトに来た。
そのまま俺たちは宿に泊まり、休息を取った。
そしてそのまま北のほうにあるという迷宮に挑戦することになった。
その前に飯だ。連戦は疲れるからな。
ゲームの中で食べる飯は意外と美味かった。
そして英気を休めるために俺たちは意味があるのかわからんが風呂に入る。
そして次の日に俺たちは北のほうにあるダンジョンに挑戦した。
結果を言うと意外と拍子抜けだった。
道中はかなり楽だった。それにモンスターもゴブリンとスライムしか出ず、弱かった。
そしてボスのワイルドウルフは確かに素早かったが防御力が無く打たれ弱かったので俺の拳でけりをつけた。
そして俺たちは第四階層にやってきた。
そのままさらに連戦した。
四階層のダンジョンは三階層とあまり変わらずウルフが出てきたが撃たれ弱い敵なので俺がさばいた。
しずくはMPの節約のために後衛を任せてサポートはルカが行う。
その繰り返しが続く。
そして最終的に俺はボス戦で体力超絶上昇を使用してそのままの勢いで殴り勝つ算段を取った。
そして第五階層にやってきた。
またもや体力に余裕があったので少し休んで次のダンジョンを目指した。
俺達はどんどん先を急いだ。そしてついに第十階層のボス部屋の前にやってきた。
「ついに来たんだな最初の難関に……」
「はい、ここのボスは普段の何倍も強敵のはずですだから油断せずに行きましょう」
「私の血の炎魔法でどんな敵でも楽勝ね……でも今のところこれしか覚えてないのはどうなのかしら……」
「さあ行くぞ」
そして俺たちは扉を開けた。
すると最初の難関としては確かに強い敵が現れた。
オークジェネラルが現れたようだ。巨大な体長を持ち巨大な剣を持ち将軍と呼ばれるように強力な鎧を身に纏っているその姿はまさに強敵だ。
俺達は全力で勝負を仕掛けることにした。
まずは俺は魔拳と瞬歩を使用してさらに体力超絶上昇を使用して一気に畳み掛ける。
そのまま強烈な一撃を喰らわしてやると意気込んだがそのゴブリンジェネラルの身に着けた鎧の前には俺の拳は無力だった。
「そんな馬鹿な効いてない!?」
そしてそのまま俺はゴブリンジェネラルの足蹴りを喰らう。
そのまま吹っ飛んでしまうが直ぐに体勢を立て直すようにして構えを取る。
俺は油断していたようだ。だが次はそうはいかないぞ。
「タケオ!大丈夫か?」
ルカが尋ねる。だが俺は元気なので大丈夫だと返事をする。
「そうなんだなら私のハッキングであいつをどうにかしようか」
そしてハッキングが開始される。
引いたのは攻撃力防御力低下だった。
地味だが意外と使える効果だと思う。
何せ今まで攻撃が効かなかったのが効くようになるはずだがら。
ここでしずくが血の炎魔法を唱える。
そしてそれはゴブリンジェネラルに見事命中した。
効いているようだ。そのまま第二弾として俺の拳をぶつける。
だがそれはまたしても阻まれる。どうやら堅い鎧の前では俺の打撃攻撃は効かないようだ。
何かないのか?俺の拳以外の何かが……爪だ俺は狼人族鋭利な爪を持っているはずだ。
爪をこう長くして……出来たそして一気に切り裂く……!!
俺は鎧に覆われていない足を狙った。
そして相手は悲痛の叫びを上げる。そのまま地面に倒れた。俺は二撃目も爪による攻撃を行う。そして血が噴き出してゴブリンジェネラルはもうボロボロだ。さあ止めだ破壊の爪撃!俺は咄嗟に思いついた技を使う。
ゲームの世界でも俺の独自理論は有効だった。そのままゴブリンジェネラルは塵とかした。
そしてドロップアイテムをゲットした。
黒魔の法衣……自身の防御力を60、知力を30上昇させる。最大SPを30上げる。
試に装備してみる。黒を基調とした法衣だ漆黒の闇を纏ったと思えるほど黒く魔術的紋様が背に彫られている意外にも軽く動きやすいこれはいい貰い物だ。
しずくが何か言いたそうな目でこちらを見ている……やっぱりこの格好は派手だろうな。
「かっこいい……」
「え……」
「いやなんでもない!!」
そう言って黙ってしまった。素直になれよしずく……
そして俺たちは次の階層つまり十一階層にやってきた。
俺達は森に転移したそしてそこから近くの町にまでやってきた。
そこで町の入口の前で知った顔を見つけた。
「やっと来たね……一人で寂しかったんだからタケオさんまた会いましたね」
「鈴子ちゃん!?なんでここに」
「鈴子なんであんたここにいるの!?」
「なになに知り合い?」
話すと偶然このゲームをおもしろそうだと思い買ってプレイしてたら出れなくなっちゃったから仕方なくここまで来たらしい。
でもソロでここまでこれるものなのか?俺はどうやってここまで来れたのか聞いてみた。
すると意外な答えが返ってきた。
「私の実力だとこんなの朝飯前だよ言ってなかったけど私かなり強いんだよあとこのゲーム現実の実力を反映しているみたいだからかなり楽だった」
つまるところ鈴子ちゃんは現実の実力が備わっているからなんとかここまで来れたのだとか。
「そうなのかしずく?」
「確かに鈴子はうちの中でもトップの実力ね問題解決にいつも迅速だし危険人物や犯罪者を捕えるときいつもまっさきに容疑者を倒して捕えてくるわね」
「そんなにすごかったのか……知らなかった」
「たぶん私より強いわよこの娘……たぶん本当の実力を隠しているし」
「あちゃ~しずくちゃんにはばれてたか~」
「今の聞こえたの!?」
「私地獄耳なんだ」
その時の不敵な笑みを浮かべた鈴子ちゃんはどんな曲者よりも狡猾でどんな強者よりも巧みに人を見透かしていただろう。
俺はこの娘のことが少しわからなくなった。なんだろうとても大きな何かを経験してきたようなそんな気がする。
「まあそんなことはいいとして私を仲間に入れて欲しいんだ☆ダメかな?」
「全然ダメじゃないぞむしろ仲間は多いほうがいいからな」
「私もあんたを一人にするのは億劫ね……」
「そこの人はどうなのかな?」
鈴子がルカに尋ねる。その時のルカの表情は何かを疑っているようなそんな気を感じさせられた。
「私も別にいいけど……あなたは信用できる人間かしら?」
「どういうこと?私は別にみんなを信用しているけど」
「あなたは何かを隠しているんですよねならそれをみんなに打ち明けるべきです」
「ルカ人には秘密にしたい秘密がいくらでもあるんだぞ」
「タケオさんはエロ本とか持っていることしずくにバレたら大変だよね☆」
「いきなりなんだよ!?エロ本とか持ってるわけないだろ…………」
「デジタル派だったかな?」
「………………不潔ですタケオさん」
「違う男なら仕方のないことなんだ」
「秘密のことなんだけどダメかなやっぱり教えられないね……」
「そうですかなら私はあなたを信用しません」
「お好きにどうぞ」
ちょっと険悪なムードが流れてしまったがそんなことは置いといて鈴子ちゃんが仲間に加わった。
そして次の階層に進むために町で少し休憩と準備をかねて一日町を満喫することに。
どうもこの十階層の町は大きくて賑やかのようだ。
すでに他のメンバーがこの町にすでに滞在しているようでここは一つの休憩地点のようだ。
カジノや地下闘技場などもありそこで賭け事も行われている。
俺達はそんなこととは無縁の存在だがどうやらかなり人気のようだ。
なおここではマギルを賭けて成果ポイントを得ることもできるようだ。
今更リアルマネーを得てもな~それに交換する気はあるのかこのゲームマスターは。
しかしスロットをひたすら回している少女がそこにいた。
「なんであなたがここにいるんだ……」
「………………」
なんか邪魔された小熊のようにこちらをジト目で見ている人物はテルネアスだった。
「タケオ久しぶり…………」
「お前もこのゲームをやっていたのは驚いたがカジノに居るとは……そうかお金が必要なんだよな」
たまたま俺は気晴らしにやる気はなかったがどんなものか冷やかしにカジノを覗きに来たのだがまさかテルネアスに遭遇するとは思わなかった。
しかしテルネアスの表情は酷く不健康そうに見えた。
一体何日ここに入り浸っているのかわからないほど瞼の下に隈を作っていた。
俺はそれを問い詰めると一回大勝ちして調子に乗っていたら大負けして今負けを取り返しているのだとか。
「後一回……後一回でも当たりが出ればさっきの負けをチャラに出来るからだから……」
「ああもうそれ絶対負けフラグだからこういうのがギャンブルで破算するタイプの人間のいうことだから」
俺はそのままテルネアスを引きづって宿に帰ってきた。
「いいか?ギャンブルはほどほどにしろよ大人になってもだゲームの世界だから失ったのがお金だったからよかったが現実だと自身の信頼まで失うことになるんだぞ」
「はーい……わかったタケオ……」
「わかればよろしい」
「それに成果ポイントは難関ダンジョン攻略の報酬として多く手に入ることをあるのを忘れていたよ……」
「そういや俺達も十階層までやって来たからもうええと……十万ポイントはあるなテルネアスはいくつぐらいあるんだ」
「三十万」
「なんだってどうしてそんなに……」
「その上の階層に昇るより寄り道としてダンジョンが各階層に隠されていることがあるのですよタケオさん……それらを倒しまくって三十万すごいでしょ」
「まあすごいなお前ひとりでプレイしているのか?」
「違うよスワルも一緒だよ」
「スワル?仲間がいるのかどんな奴だ会ってやろう」
「宿で休んでいるよこっちの宿にいるよ案内する」
そして俺はテルネアスが泊る宿に来たこの町は大きいから宿が何件もあるのだ。
そしてノックするテルネアス。
「スワル戻ってきたよ開けて……」
「テルネアスお嬢様ギャンブルはほどほどにしてくれたんですね今開けます」
何やらどこかで聞いたことのある声が聞こえた。
どこだったかな……なんか嫌な予感が。
扉が開かれたその先にいた男は俺がちょっと前に会ったことのある男だった。
「あっ……」
「あんたは!!……」
「知り合い?」
そうであるちょっと前に能力ファイトをした男椅子大好き変人野郎である。
「椅子男なぜお前がここにいるんだ!?」
「タケオさんじゃないですかもう有名ですよあれから前々から俺は目をつけていましたよ」
「やめろ気持ち悪い」
「そんなこと言わず俺と椅子について語り合いましょうよと言いたいところですが今は無理ですね」
「どうしたんだ急に……」
「今はテルネアスお嬢様の執事だからです」
「はい?」
「つまるところ説明すると俺はこの人に命を救われたも同然ですかくかくしかじかなんです」
「つまりわからん」
「私から説明するとゴブリンに襲われて死にそうだったところを私が助けたらなんか懐かれたので私の執事をするなら一緒に居てもいいと言った」
「おまえな……もうちょっと言い方というものがあるだろ……」
「ちょっとした冗談だったのに…………」
「冗談だったのですか!?」
「まあただ仲間を誘うにはおもしろい遊びも必要だとは思うが……」
「私は別に今の状況を楽しんでいるからいいけどスワルはどうなの?いいの私の執事やって楽しい?」
「もちろんです!!この王堂座はこのゲームの世界だけとは言わず現実世界でもテルネアスお嬢様の執事をまっとうすることを誓ったのです!この命尽きるまでです」
「ちなみに給料は一日木材三キロ分それでいいんだって……」
「(こいつはゲームの世界でも椅子を作るのか……)」
そしてなんだかんだで俺達は意気投合したような気がする。
こいつの意外な一面を見れたからな。
それからテルネアスとの大冒険を語ってくれた。
そして俺はふと提案をした。
「俺たちの仲間にならないか?テルネアスとスワル両方だ」
「別にいいけど……お邪魔じゃないの?」
「そんなことはないぞ」
「テルネアスお嬢様は知り合いですけど俺は部外者みたいだしそこんとこはどうなんでしょう」
「まあいいだろうたぶんみんなもわかってくれるだろうに」
そして俺達は俺の宿に戻りみんなに事情を説明した。
「まあタケオが言うならね……」
「わたしは大賛成かな☆テルちゃんならみんなの力になるだろうし」
「私も別に反対はしません……」
なんかしずくとルカが不服そうな目でこっちを見ている気がするが気のせいだろう。
めでたく俺達のパーティにテルネアスとスワルが加入することになった。
俺達のゲーム生活がますます賑やかになって退屈しないなと前向きに考えてみる。
俺達は今後の方針を決めるためにみんなで話し合った。
どうやら町の人の話を聞くとここから難易度が上がるらしいので脱落してきているパーティもいるみたいだ。
だがしかし俺たちは諦めないここまで来たんだ絶対このゲームマジックバトルオンラインをクリアするまで諦めないそうしないと出られないというのもあるが。
前途多難な明日が来るような気がした。
それでも俺は全員の力を結集させて困難を乗り越えていこうと心に決めた。




