31話 マジックバトル・オンライン 4
31-1「戦いの後の休息」
俺達は第二階層のシバンナ村の喫茶店で休息を取っていた。
戦いの後の休息だな。
なおハジメたちとは別れた。
俺達はもっと強くなって第二階層の迷宮も攻略すると言って旅立った。
どうもここは異次元空間になっており塔の外からではわからなかったが広い。
ドーム10個分?いやいや100個分はあろうかというほど自然が広がっている。
とにかくここから東に行くと大きな町があるというらしい。
さらにそこから北に行くと迷宮があり上のほうに上れるらしいのだ。
とにかく俺たちは一刻も早く出発ではなく第一階層を突破した疲れを取ろうとしていた。
「はあ~紅茶が上手いな~」
「そうですね~」
「そうね~……って違うーーーーー!!」
いきなり叫んだのがしずくだった。
そして目を血走らせてこう言った。
「あんたたち攻略はどうしたのよ!このままグダグダしていたら先を越されちゃうでしょ?」
「別にいいじゃないか誰か一人でも攻略したら俺たちはこのゲームから脱出できるんだから」
「そうですよ焦る必要ないですよゆっくりのんびりこのゲームを楽しみましょうよ」
「あんたたちね……」
しずくはそう言って黙り込んでしまった。
そしてそのまま時が経つ。
俺達はなぜか置いてある週刊漫画雑誌を読んでいたりトランプしたりして楽しんだ。
そして日も暮れて宿に泊まろうかという話になった。
「じゃあ俺が一人部屋でお前たち二人が二人部屋なそれでいいだろ?」
「まあそうなるよねタケオと一緒でもよかったんだけどな」
「ちょちょっとどういう意味よそれあんた何か間違った気を起こそうとしてない最近タケオに会ったばかりなのに」
「別に深い意味は無いよそのほうが宿代が節約できるからかな」
「じゃあそうするか」
「駄目に決まってるでしょうーーー!」
そうして宿に泊まり晩御飯も出たゲームの世界でも飯は上手かった。
そして風呂に入る。
これもゲームの世界なのに温度とかお湯の感触とかリアルだった。
風呂上りはさっぱりコーヒー牛乳だよな。
そして夜9時ごろ俺の部屋にルカが来た。
「こっそり来ちゃった」
「なんかようなのか?」
「別に……ちょっと話がしたくて」
「まあいいよ話ぐらい聞いてやるよ」
「うんとね……タケオはこれからどうしたい?」
「なんだ藪から棒に別にどうしたいとかじゃなくて俺は自分のやりたいようにやるだけさ」
「具体的には?」
「とにかくこの迷宮を攻略して俺たちは一刻も早くこの世界から脱出したいと言いたいが……まあそんなに焦らなくてもいいと思っている」
「どうして?」
「そりゃ焦って周りが見えなくなるかもしれないからなだから冷静に仲間を募り万全の態勢でダンジョンに挑もうと思う」
「タケオは結構深く考えているんだね」
「ああそうだな」
「ちょっとルカどこにいるのよと思ったらこんなところに!わわたしも混ぜなさいよ」
「なんで照れてるんだしずく?」
「知らないわよ!そんなの!!」
そして俺たちの夜は更けていった。
そして次の朝。
俺達は新たな決意を示して第二階層の迷宮に行くのであった。
31-2「第二階層」
俺達は東の大きな町クレイルを目指して出発したところだった。
道は険しく獣道だが意外と舗装されている道路があった。
そして時たまモンスターに出会うがなんとか倒していく。
といっても出会うのはゴブリンばかりだが。
そして歩いて一時間ぐらいしたらついにクレイルに到着した。
そこは巨大な要塞都市のようだった。
門の周りには兵士がいてそれ以外の場所はコンクリートのような壁で覆い尽くされている。
俺達は中に入れてもらおうとした。
「冒険者の方ですね」
と言われて身分証を見せる。
そしてすんなり入れた俺たちは作戦を立てる。
これから第二階層の迷宮に入ることになるがどうするかどうかをルカとしずくに聞いた。
「それでは装備を整えましょうと言っても装備が必要なのはしずくさんぐらいでしょうが」
「何よそれ嫌味?」
「別に深い意味はありませんよ」
なぜか火花が散る二人俺はやめさせてとにかく武器屋に行く。
ここで魔法使いの杖も売っているらしい。
今まで手に入れたお金8200マギルでどんな杖が買えるのどうか楽しみだ。
マギルとはこのゲームのお金の単位だ。
だいたいゴブリンを一匹倒すと300マギル手に入る。
しずくとルカと一緒に店に入る。
見るとさまざまな武器が売っている。
右から剣、槍、斧、杖、棍棒、爪、大剣、刀、銃などだ。
これらの武器を装備できる職業があるのか。
あれ俺は魔拳士だがこの爪はどうなんだろう。
俺はすかさず装備できるか試してみる。
駄目だ無理のようだ。
ルカの職業は今更だが聞いたが電書士らしい。
そんな漢字を使うのかつうか便利そうだな今更だが。
しずくの職業は魔法使いと思われていたがよく見ると血の魔導士と書いているらしい。
もしかしてしずくの能力が血を使うやつだからか?まさかこのゲームはそこまで再現するのか。
俺はたまたま偶然が重なったと思ったがだとすると俺の職業邪神獣魔拳士はどう説明するんだろ。
俺は別に現実で邪神獣の力も使えないし……と思ったが確かこの前翼を生み出したことがあったなあれを邪神獣の羽根もとい翼とか呼んでいたような……まさかそれが原因か。
まあ今はそんなことよりしずくの杖のことだが……うわ高い。
これも5万マギルするしこれなんて10万マギルもする。
これは高すぎて買えませんね。
「いいもんこの杖気に入ってるし……」
「それならいいが……」
そして俺たちは道具屋で回復薬や魔力回復薬を買った。
回復薬は1000マギル魔力回復薬は3000マギルもした。
とりあえず回復薬を多めに買い魔力回復薬は一つだけにした。
そして北の第二階層の迷宮を目指して出発した――
――着いたここが第二階層の迷宮か上に伸びている孤高にそびえ立つ塔がそこにあった。
と言ってもここも確か塔の中なんだよな塔の中に塔があるなんて変な感じだな。
高いな上が見えないぐらいだ。
これを昇るのか俺たちは覚悟を決めた。
そして意を決して中に入る。
中は意外と明るかった。
やはり中も異次元になっているのか外から見たより空間が明らかに広い。
小学校のグラウンドぐらいの広さがある。
そして道なりに進んでいくと分かれ道だ。
右のほうに行くか左のほうに行くか俺たちはとりあえず右に行った。
そして暫くモンスターにも出会わずついに階段を見つけた。
ここを昇るとまた別の空間にでた。
今度はそんなに広く感じないちょうど学校の教室の前の廊下ぐらいの広さの道しかない。そんな入り組んだ道が次々と現れる。
俺達は迷子になりそうになった。
だが不思議と迷わなかった。
なんとなくこっちに行けばいいと思ったからか。
そしてまたもや階段を見つける。
そして上がるとそこから単調だった。
やっとモンスターが現れたと思ったら見たことあるような粘着質の塊のようなモンスターが現れた。
あれはどう見てもスライムだ。
RPGではもっともポピュラーなモンスターだと有名だろう。
ただ目とか口が無い。
大きさもまあまあ大きく中型犬ほどある。
なんとも現実的なモンスターだこと本物は見たことないけどな。
そして戦闘が始まる。
まず俺は間合いを詰めるそして一発殴ってみる。
しかし殴ってみるともちろんそうなのだが効いてないようだ。
物理攻撃を吸収したとログが出た。
これは彼女の出番のようだ。
「しずく頼む!」
「仕方ないわねブラッド・ファイヤ!」
飛んでいくしずくの魔法そしてあっさりスライムを倒した。
一発で倒せるとはその辺も定番ネタなのか。
そしてまた歩を進める俺達はついに最後の扉にたどり着いた。
いやまあ結構大変だったよ?スライムが五匹ぐらい出たときは焦ったわ。
でもそれ以外はゴブリンしか出ずなんとかここまでこれたけどな。
さあボス戦だ。
俺達は扉を開いた。
そしてそこにいたのはとんでもなくデカいスライムだった。
どうやらジャイアントスライムというらしい。
体長三メートルはあるな。
しかも物理攻撃きかないとかそりゃないわ。
俺達は全力でしずくのサポートに回ることになった。
まずしずくの攻撃の準備のために俺が囮になる。
ジャイアントスライムの前に出て大げさに殴るふりをする。
ジャイアントスライムが俺目掛けて襲い掛かってくる。
俺は逃げるそのまま一気に後ろに。
そしてしずくの前に行くそしてしずくの魔法が炸裂した。
「ブラッド・ファイヤ!」
現在ブラッド・ファイヤとブラッド・ファイヤダブルしか魔法を使えないしずくさん。
MP効率の良い初期魔法のブラッド・ファイヤしか使わない。
それが一番使いやすいからというのもあるしダブルのほうは敵が一体のとき外れる可能性もあるからだと思う。
俺の勝手な推測だが。
そして魔法がジャイアントスライムに到達する。
だがあまり効いてない。
これはまずいこのままではしずくのMPが切れてしまう。
魔力回復薬は一つしかないしやばいぞ。
ここでルカが動く。
ランダムプログラム作成を使用した。
これはランダムにプログラムを作れるスキルだだがSPをかなり消費するので一回きりだ。
そして作成されたプログラムを発動した。
これは……物理ダメージ耐性0付加らしい。
これで物理ダメージの耐性が0になったらしい。
ここぞという時にラッキーなスキルを引いたようだ。
俺達はといっても俺一人だが殴りまくってジャイアントスライムを撃破した。
レベルが上がった俺とルカがレベル10にしずくが11になった。
これでかなり戦いやすくなったな。
新たなスキルを覚えたようだ。
どれどれ見てみると体力超絶上昇を覚えたようだ。
効果はMPを10消費して自身の現HPを十倍に上げる、効果は十分続く効果が切れるとその時のHPの十分の一にHPが低下する。
だそうだ実質自身の防御力を上げるようなもんかこれは使えるのかなMPを使用するスキル初だこれはうれしい。
俺達はそのまま空間転移した。そして神殿のようなところに出た。
なんだろうここは?すると遠くのほうで女の人が立っていた。
行ってみると「おお選ばれし者よ良くぞ来たわらわはここの神官のメルトじゃここをまっすぐいくと町に出るこれを持っていきなさい」
すると首飾りのようなものをもらった。
魔よけのお守りらしい。これでモンスターに出会いづらくなるとか。
俺達は礼を言い町を目指した。
Side Stage
???「待ってくださいよ~姉さん俺を置いて行かないでお願いしますよ!」
?????「どうしても私の邪魔をしない?そう誓える?」
???「誓いますだから見捨てないでください」
?????「あと姉さんはやめてお嬢様とかにして」
???「お嬢様すいませんでした!!ではこれからは?????お嬢様とお呼びします!!」
?????(なんかいい気分…………タケオはどこにいるのかな)
場面は変わり別の場所
???「わあどうしよう一人でゲームしてたら出られないとか!そんな馬鹿な死ぬまで脱出不可能なんて美知ちゃんも誘えばよかったお兄ちゃん心配するだろうな~まあなんとかなるでしょ☆」




