19話 能力ファイト大会編其の二
19-1「二回戦で苦戦必至!?タケオどうする?」
俺は二回戦が始まるまで少一時間ほど休憩タイムというわけだ。ついでに他の選手の試合を見ることにした。なので観客席に行ってみたが……みんなかなり強い出ている選手のレベルは3か4が多い。レベル1なんて俺くらいしか生き残ってないんじゃないか?というほど予選で振り分けがなされていた。なおレベル5も少数だが目視でいたと思う。レベル5はあまりいないはずだが今回の大会の優勝賞金が一千万円というのもあって結構出てるかもしれない。いや普通なら全員出てるかもしれない。たしかレベル5の能力者ファイターは全部で60人くらいしかいないという情報があったな。といっても正確ではない確かウィキ情報だったなのでもっといるかもしれない。とにかく勝負を見続けた。あっ、シオウの番だ。シオウ砲弾が炸裂している。見たことも無い技も使っている。あっシオウが勝った。
そしてさらに時を経つにつれ今度はテルネアスの番になった。銃を使っている。この前使った銀玉鉄砲か。そして物凄い銃の扱いに慣れている。そして相手の攻撃を回避しながら銃を発射して相手を追いつめていた。そして相手を逃がさない戦闘スタイルで一気に勝利を手に入れたテルネアスであった。
そしてついに俺の出番がやって来た。相手はどんなやつだろうか。対戦相手の情報がパネルに出ている。大野御剣かどんな相手なんだろう。第一印象は少しキザな感じに見えたかっこつけるような感じで俺よりイケメンだ。いかした服を着ていて俺よりお洒落だ。と言ってもこっちはスーツだがな。俺たちはバトルフィールドに集まる。そして互いに礼をして勝負を開始する。
「それでは始め!」
司会のお姉さんが勝負開始の合図を行う。試合開始だ。
まずは様子を見る。しかし俺はこのあと驚愕する。奴の能力の前に。
相手はまずいきなり金属製の剣を生み出した。文字通りである。
何が凄いのかと言うと、通常能力で生成出来る物には液体系や気体系の物が多いのだ。
だが、奴の手に握られていた剣はどうみても職人が作りだした中世でお馴染みの金属剣だ。
そういう構造物を生成する能力はあまり聞いたことのないものだ。
そんな希少な能力で作られた剣は普通の剣ではないだろう。
それが奴の手に握られていたのである。俺は驚きの表情をしていたのか対戦相手の御剣が説明を始めた。
「おや……驚くのも無理はないな、なにせ俺の能力である多様剣の生成はチート級の能力だからな今からキサマに俺の実力をたっぷり味やわせてやる覚悟しろ」
そう言って御剣はさらに剣を生み出す。左手にも剣が。俺目がけて突進してくる。
とりあえず俺は能力「逃げること」を使用し敵の攻撃を回避する。
回避した後御剣はさらに剣を生成する。今度は空中に剣を生み出したそしてそれが俺目がけて飛んでくる。俺は咄嗟に避ける。剣は地に落ちた瞬間消滅した。そしてまた空中に剣が生み出されまた俺目がけて飛んでくる。そして飛んでくる剣の間を縫って御剣が両手に剣を持って近づいてくる。俺はこのとき対抗するために獣手化を使う。
そして一気に近づこうとする。俺は獣手化の強化された右手で一発切り裂こうとした。
しかし剣を持った御剣を相手では少々厳しい。なので俺は背後からの奇襲を仕掛けることにした。獣手化の出力を上げる。俺はさらに右腕が獣のようになる。そして移動速度がはんぱなく上がる。俺はとんでもない速さで御剣の背後をとった。
「なんだと!?」
御剣は驚いている。そして俺は容赦なく背後から爪で斬りつける。喰らいやがれ!
結果は決まった。奴のゲージを23パーセント削った。これで残り77パーセントだ。
しかし御剣は焦った様子もせず剣を展開させてくる。無数の剣が俺を襲う。俺は獣手で叩き落す。しかし何度か剣が俺の手に触れる。これで俺のゲージは93パーセントになった。
そして剣を振り上げて迫ってくる御剣。俺は直ぐに後ろに跳ぶ。
相変わらず獣手化を行うとチートな速さを得る。一気に加速するもので奴の攻撃から簡単に逃げだせる。
それでも剣が俺を狙ってピンポイントに飛んでくる時がある。なので「逃げることも」併用して相手の攻撃を回避しなければならない。
そうしてお互いが均衡状態にある中御剣は新たな手を使ってくる。巨大な剣を作成して俺に向かって振り回してくる。身の丈五メートルはあろうであろうその剣は俺を捕えそうになる。しかし俺は獣手で受け止める。なかなかの破壊力がありそうだ。これでは避けるのも難しい。
そして俺は剣をそのまま地面にこき下ろして奴に近づく。しかしミニ状の複数の剣が俺の前に瞬間現れたそして放たれる。
俺はあまりに咄嗟のことなので避けれないでいた。そして当たる小さい剣が俺のゲージは82パーセントまで減る。俺はそして急に動けなくなった。なんだとどういうことだ!?
あまりに急なことだったので混乱した。どういうことなんだいったい。
「君の胸に刺さったその剣は停止剣動きを一時的に停止させる剣だよ」
御剣が説明をし始めた。どうも体が動かないのはこの剣が原因のようだ。
「刺さったのは四本……だから約十二秒は動けないよたぶんね」
そう言って御剣は大きな剣を出す。それを俺に向かって斬りかかってくる。
もちろん俺は動けないので簡単に受ける。そしてゲージは68パーセントまで減る。
そしてさらに今度は少しずつゲージが減っていく。67パーセントになっている。
そしてようやく体が自由になったので直ぐに奴から離れる。この現象の正体を聞く。
「それはね今放った毒剣の効力さ少しずつゲージを削っていくものだよ君のゲージが0になるまでその毒は君を苦しめるよ」
確かに若干足取りが重いこれが毒の効果か。俺はそろそろかたを付けないといけないなと思う。なにせ後時間が一分半しかない。折り返し地点はとっくに過ぎた。俺はこいつには本気を出さなければ勝てないと思った。
なので俺は【エクス・リバース】を発動させようと思う。
俺は雄たけびをあげる。
「……うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
空気が震える。そして俺の中の何かが弾ける。右手に禍々しい闇のオーラを溜める。左手に神々しい光のオーラを溜める。右手は巨大魔手に左手は巨大聖手に姿を変えた。
そしてXの光が交差する。俺はまたあの状態に成れた。そうこの【エクス・リバース】に。
そうして俺の中の力は増幅する。この状態なら奴に御剣に勝てる。そう確信じみたものがあった。
しかし御剣も奥の手を出してくる。空中に固定された剣が八つ現れる。剣は手のワイヤーと繋がっている。
「これが空中固定の八刀流だよこれで君も終わりだよね」
「それはどうかな?」
俺はダッシュで一気に距離を詰める。そして巨大魔手でアッパーを喰らわす。
御剣は後ろに跳んで避ける。なので俺はさらに距離を詰める。
しかしなかなか距離を詰められない。御剣も何か身体能力が上がっているのか?
そして俺は【エクス・リバース】の出力を上げる。俺はさらに身体能力が上がる。
そして完全無欠の力を手にした俺は奴に向かって離れた場所から一撃を喰らわす。
ロンドゲネス・メツサツソウ(遠くからの滅殺爪)。爪のオーラが形となって伸びる。
御剣の一歩手前まで到達する。しかし奴も馬鹿ではない。俺のオーラ状の爪を空中に剣の盾を出現させて防ぐ。剣は物凄い勢いで回転している。
そして攻撃を防がれたので俺はさらに距離を詰めて接近戦に持ち込むしかなくなった。
俺は跳んだ。そして巨大魔手の一撃を喰らわす。続いて巨大聖手のナックルも放つ。しかしことごとく八刀流の前に阻まれる。剣はルーチンを組んでいるかのように俺の攻撃に自動的に応対しているように感じる。
そのまま少しずつ御剣を追いつめていくように感じるが奴もなかなか油断できない。時たま背後から剣が襲い掛かってくる。
俺は直ぐに察知してかわすがなかなか危ない。
さらに八本の剣が俺に向かって飛んでくる。俺は必死にかわすが寸でのとこで当たりそうになる。
そして一本の剣がかする。現時点で俺のゲージは毒のこともあって59パーセントになっている。毒は三秒で一パーセント削っていく感じだ。それでもまだそんなに痛くはないが少しずつ毒が体にまわってるのを感じる。ただ【エクス・リバース】のおかげで毒は気にならないほどになっている。そして俺はかたをつけるためにある意味新しいことをやってのける。剣には剣を俺は闇と光のオーラで剣を作成した。闇と光のエクスソードだ。
俺はその剣を握って御剣に襲い掛かる。御剣の八本の剣が飛んでくるが俺はその剣を叩き切った。御剣の剣は折れた。そして俺は奴に向かって突進した。
しかし御剣は慌てることも無く直ぐに別の剣を生成する。
今度は今までの剣と違って何か物凄いオーラを感じる剣だ。
透き通るような刀身をしている。なんだが神聖な力を感じる。
「これは神雷剣だ。今までの剣と思うなランクS級の力を誇るぞ」
そしてぶつかる剣と剣。神雷剣は凄まじい勢いで俺のエクスソードとぶつかる。
完全無欠の一撃だと思った。しかし奴の剣も物凄い力を持っている。
これでは勝負がつかないしかし現時点での御剣のゲージ量は77パーセントで俺は56パーセントだ。このままでは負ける。残り時間は一分を切った。
俺は剣を引っ込める。そして間合いを開けて距離を一気に詰めてまた振り抜く。
すると今度は当たりそうになる。惜しかった。奴が咄嗟に避けていなかったら当たってた。
そして無限の可能性がある中俺はエクスソードを二つ作り出した。むしろこれで本当のエクスソードだ。俺は右手に闇の剣左手に光の剣を生み出した。交差する闇と光これでまさにエクスソードになる。
これが本当の力だ。この形態はしずくを見て真似したものだ。血塗られた狂双剣を持っていたしずくを見て考えたのだ。
そして切り裂く闇と光の双剣。俺の闇と光の剣は奴の胴体を切り裂いた。ゲージは46パーセントにまで減った。これが闇と光の剣の力か。神雷剣を持っている御剣も負けずと向かってくるが。双剣を持ったこちらの方が有利だ。
俺は最後の気力を振り絞って両手を動かした。
奴は神雷剣を構えて何やら呟いている。
そして一気に剣を振り抜いたと思ったら雷のようなものが飛んできた。俺は咄嗟に避ける。そして一気に距離を詰めて俺は右の闇の剣を振り抜いた。
奴の胴を切り裂くゲージは32パーセントまで減る。そしてさらに左の光の剣を振り抜いた。
御剣の胴を切り裂いた。そして後20パーセントまで追いつめる。
しかし御剣も諦めていないようだ神雷剣を天に向けて構え剣に稲妻を落とす。
そして雷の一撃を得た神雷剣はさらに輝きが増す。そのまま俺目がけて一気に突っ込んで来る。
そして放たれた一撃神雷剣が雷のエネルギーを得て伸びる。俺は咄嗟に回避する。しかしエネルギー状の剣が俺の肩に触れる。
48パーセントにまで俺のゲージが減る。ちょっと触れただけでこんだけ削るのかこれは怖い気をつけねば。
俺は剣の出力を上げる。闇の剣と光の剣を伸ばす。そして奴に向かって飛ぶように突っ込む。そして放たれた剣は奴の左胸を貫いた。これで御剣のゲージは6パーセントだ。虫の息のようだ。俺は最後の止めを刺すために御剣の背後に回る。そして左手の光の剣を振りかざす。
勝負は決した。最後はあっけなかった。俺の左手の光の剣が奴の左肩を切り裂いた。
これで二回戦突破だ。俺もかなり闘いには慣れたほうかな?
残り256名。




