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18話 能力ファイト大会編其の一

18-1「大会がついに始まる……どんな奴らがいるのだろうか?」


現時刻九時ジャストで俺は家で身支度をしている。主に大会の身支度である。と言ってもノーライガスの爪の最終調節ぐらいだ。俺はビシッとスーツで決めることにした。やはり俺はサラリーマンだ。この服装は外せないでいた。


そして俺は家を出てここから三十分ぐらいかかる大会会場まで徒歩と電車で移動した。

するとそこはかなりの広さを誇る場所だった。東京ドーム十個分はあろうかと思われるほどの広さだった。そしてとても賑やかで屋台などが並んでいる。大勢の人だかりが会場前に集まっていた。


そこで九時半から既に開場していたので俺はエントリーを済ます。選手用のチケットらしきものを貰いそこには356と書いていた。そして会場の中央広場前にやってくる。会場整理を行っているスタッフが沢山いる。俺はどこに行けばいいのかスタッフに聞いた。すると選手は数字ごとに行くところが決められていて1~256は右上の小会場257~512までは左上の小会場、513~768は右下の小会場769~1024までは左下の小会場らしい。つまり俺はここから左上の小会場を目指せばいいというわけか。


ここで俺は会場にもういるはずのある人物に連絡を取った美知みしるである。俺は中央から左上の小会場に入るからなと連絡をした。もちろん俺の応援をするということで現地集合ということになった。すると俺が少し歩き出したらどこからともなく俺の前に姿を現した。


「実はとっくに来てました☆」

「そうだったのか……じゃあ行くか」


そうして俺たちは歩き出した。そこを目指した。




意外にもあっさりついた小会場は選手は入場無料だが観客は大人千円子供(中学生まで)五百円の入場料金を取られるようだ。美知は既に最初の入り口で払っていたようだ。


そして美知とはここで少しお別れ、俺は選手用の待機所に行くことになった。そこでは選手たちが沢山いた二千人近くいるとても大きな控室だった。端末機を見るとそこには大会の告知内容が載っている。どうやら今回の大会の総参加者は10056人もいるらしい。それならこの人数も納得だ。そして大会の開催時刻のAM十時が近づく。


十時になった。すると大きなパネルが控室には有るがそのパネルがついた。そしてそれぞれの会場が映し出された。そして司会の人が会場宣言を読み上げる。

「ではここで第三十回能力ファイトゲーム公式大会の始まりを告げる」

会場は一斉に拍手が鳴り響く。そして能力ファイト協会会長が偉い話をする。

なんだが眠たくなろうであろう話が十分ぐらい続く。ようやく話が終わると。それではルール説明ですと司会のお姉さんが話し始める。

「ええとですね……今回はまず予選を行います。十人ぐらいが一つのフィールドに入りそこで能力ファイトしてもらいます。そこで場外に出るか体力ゲージが0になったら負けですそして最後の一人になったものが本選に出場できます」

掻い摘んで説明をした司会のお姉さん。俺はとにかく緊張していた。なのでとりあえず勝てばいいんだろうということしか頭になかった。

そして試合が順次始まっていく俺の番はもうちょっと後か。


試合は時間制限が無いのでなかなか決まらないこともある。あの選手はなかなか強いな。あっ……あっちが勝ったのかこっちが勝つと思ったんだがな。そんなこんやで俺の番がとうとう回ってきた。ここで負けたら本選には出られないのか~それは困るな


そして試合が始まる。

「試合開始です!」

俺はノーライガスの爪を左手に装備している。なぜなら右手は獣手化ケルベロ・ハンド魔手化エビル・ハンドをするので邪魔になるからである。そして開始早々右斜め前の奴が俺目がけて殴りかかってきた。


俺は能力「逃げること」を使用してかわす。そのまま背後に回りとーんと背中を押すだけで場外に出してやった。これで一人脱落。どうもあんまり強そうなやつがいないこれは幸運だったと思う。そして俺は攻撃を回避しまくりながら敵を場外に出しまくってた。


そして残り俺を合わせて三人に迫っていた時動きがあった。前方の男が俺に向かってボール状のものを打ち出してきた。それはなかなか速い速度で打ち出されていて俺は「逃げること」を使用していなかったら回避はむずかしかっただろう。俺は獣手化ケルベロ・ハンドを使用した。そして物凄いスピードでそいつの前まで行き、そいつを大名理流投当てで投げ飛ばす。獣手化ケルベロ・ハンドを使っているのでなんとかなった。これで残り一人。俺はそいつの前に迫る。

「ひいい!」

悪く思うな止めだ。そいつの体をがっしり掴み大名理流投当てを繰り出す。

相手は場外に出た。これで俺の勝利だ。


「そこまで!勝者タケオ選手!」

意外にも楽勝だった。たまたま強い奴が俺のフィールドに居なかったのも幸運だったんだろう。そんでもって俺は他の試合が終わるまで待機所に居ることになった――



――全ての予選が終了した。これで本選出場者1024名が決まった瞬間でもあった。そして時刻は十二時半で本選まで一時間の休憩タイムとなった。俺は美知と飯を食いに行くことになった。しばらく歩いていると会場の外にラーメン屋を見つけたそんなに客がいるようではないのでここにしようかとなった。すると店に入るとそこには知った顔があった。

シオウとしずくとテルネアスだ。まさかこの三人が同じとこにいるとは思わなかった。


「おう~タケオやないか!やっぱお前も来てたのか」

「こんにちは……タケオさん…………ここのラーメンおいしいですよ」

「ずるずるずるずる……あっタケオさんこんにちは」

俺はみんなと相席にしてもらった。そしてラーメンを食べながら今日のことについて話した。するとシオウもしずくもテルネアスも予選を突破したらしい。凄いなシオウやしずくはともかくテルネアスは否能力者なのに。そして俺も予選を突破したことを伝えると……


「それは良かったな!タケオが俺たちと同じ土俵に上ってきたというわけやな」

「タケオさん……がんばって…………」

「まああんたなら予選ぐらい突破できるとは思ってたけどね」

「そうだよな予選ぐらい突破できなかったらあの時の戦いはなんだったのかになっちゃうからな」

「なんかおれだけ仲間外れの気分~」

美知がふてくされてる。俺は屋台のものなんでも買ってやるから機嫌直してくれと言ったら本当?と言って笑顔になった。


そして俺たちは本選が行われる特設会場までやってきた二つドームがある。どうやら両方で並行して試合をやるようだ。俺は会場前の入り口で本選出場選手であると告げると。

「はい竹谷竹男選手ですね、それでは奥の控室までお入りください抽選があるのでそれまで待機してください」

俺は控室に入るシオウとテルネアスも一緒だ。しずくはどうやらあっちの別のドームで試合をするらしい。つまり決勝まで当たらないのか。これは決勝まで行くしかなくなったな。


そして俺たちは待った。そして大会がまた始まる。まずは出場選手の抽選を行い闘う順番を決める。これで俺は誰と闘うかが決まる。抽選が始まる。次々と出場選手が決まっていくそして俺の名前が書き出される。その隣は……まさかの名前があった。

俺の対戦者は八宮美月はちみやみつきだ。つまりみっちゃんと俺は闘うことになった。

いつの間にか俺の前に姿を現していた。

「タケオ君お相手よろしくお願いしますね」

「こっこちらこそよろしく……」

俺は闘えるのか?


18-2「幼馴染との闘い……意外と厳しい闘いになるでしょう」


俺は自分の中で迷っていた。もちろんそれは幼馴染とのみっちゃんと闘うことになってしまったからである。俺は闘えるのだろうかそんな甘い考えは捨てるべきであるという考えも浮かぶ。実際これは真剣勝負ではないはず……あくまでも試合なんだ。といっても相手は真剣かもしれないなら真剣に返すのが礼儀なんじゃないだろうか。俺は何を悩んでいたんだこっちも真剣にぶつかりあえばいいんじゃないか。そして試合開始時刻が迫ってくる。だいたい中間ぐらいだ。そろそろ始まる。そしてついに俺の番が来た。


会場に出る。美月も同じ控室なので一緒に出る。一言も会話をしない……俺は何故か話しかけれない。実際みっちゃんはどうゆう心境なのだろうか?俺と闘うことになって。それは俺ではわからないでいた。そんなことを考えているうちにバトルフィールドまでやって来た。一度に五組の試合が始まるので他のバトルフィールドも四つ用意されている。


ルールは予選の時と異なり場外に出ても負けにはならないが今度はダウン10カウントルールも採用されるつまりダウンして10カウント取られたら負けになるルールである。と言っても四回戦までは試合時間を三分に設定するらしくその間に勝負がつかない場合は残り体力ゲージ量が多いほうが勝ちのようだ同量の場合先に相手の体力ゲージを削ったほうが勝ちになるみたいだ。


そして試合が始まる。美月は何か鞭のようなものを持っているそれが美月の武器アイテムなのか俺もノーライガスの爪を左手に装着している。これでおあいこのはず。

まず俺は相手の出方を窺う。美月は鞭を操って俺に向かって狙いを定めてくる。鞭がこちらに迫ってくる。

俺は咄嗟に避ける。しかし鞭は避けた後も俺を狙いに来ていて迫ってくる。そして鞭が俺の右腕を捕えた。斬りつけられた鞭なのにこの威力はまるで剣のようだ。

「驚いているようねこの私の武器アイテムは鞭剣ウイップ・ソードと呼ばれるものよ鞭のようにしなり、剣のような鋭さを持つ武器アイテム……特注のもので世界にただ一つしかありませんよ」

なるほどどうりで見たことない武器アイテムだとは思ったが。そして美月は鞭剣をまたもや俺目がけて振るってくる。俺は独特の動きを見せる鞭剣の動きに少々ついていけないでいた。そしてまたもやかする。俺の体力ゲージは94パーセントにも減っていた。このままではいけないと思い。俺は獣手化ケルベロ・ハンドを使う。これで攻撃力と移動速度を著しく上げるのだ。俺は一気に機動力を得たので美月の目の前まで近づく。しかしそこにも罠が待っていた。美月は鞭剣を手前に引いていて、そこからすぐさま俺に向かって鞭剣を振るえるようにできるようにしていた。いくら俺が獣手化ケルベロ・ハンドで機動力を得ていたからといってこれでは罠にかかった獣だ。俺は咄嗟に横に回避するが鞭剣が俺を追うように襲い掛かってくる。俺は右手の獣手で防ぐが剣の鋭さがあるので手が傷つく。かすり傷程度だが痛い。これでゲージは89パーセントになった。俺はなかなか活路を見いだせないでいた。様子を見るが自分からは仕掛けてこないようだ。なので俺から仕掛けないといけないようだ。時間も押している。後二分しかない。このままでは負けてしまう。


俺はここで力を増幅させることを決意した。まずは自分の右手に禍々しいオーラを溜める。

魔手化エビル・ハンドである。俺はさらに右手を巨大化させるこれで巨大魔手が完成した。そしてそのまま突っ込む。俺は情け無用で美月に殴りかかった。そのまま美月は反撃してきた。

「鞭投げ(ウイップ・スロー)!」

俺の右足にいつの間にか鞭剣が巻きつけられていた。そしてそのまま投げ飛ばされる。俺は受け身をとる。何とかそんなにダメージを受けずに済む。87パーセントで済む。俺はすぐに体勢を取り直して巨大魔手を発動させる。しかし美月はなかなか近づけさせないようにした。

鞭剣竜巻ウイップ・ソード・ストーム!」

美月は鞭剣を竜巻の様に体を回転させて円陣を作り出す。これでは近づけない。しかしこのままタイムアップを狙われたら俺の負けになる。なので俺はこのままこの竜巻に足を踏み入れた。巨大魔手の力を信じることにした。高速で回る鞭剣を意を決して掴もうとする。巨大魔手が鞭剣に触れる。切り裂かれる俺の右手だがなんとか掴めそうだった。そして俺は鞭剣を掴んだ。回転は止まるそして美月は弱点を突かれたように動けないでいた。俺は美月を手繰り寄せた。そしてそのまま美月を左手のノーライガスの爪で攻撃する。

「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

猛烈の勢いで攻撃した。これで美月のゲージは72パーセントになった。美月は鞭剣を取り戻そうとしているが俺は巨大魔手でしっかり放さないでいた。しかしそろそろこっちの攻撃を喰らわせないといけないと思い。鞭剣を放す。そして巨大魔手の攻撃を喰わらしてやった。ただのパンチである。しかしその威力は絶大だった。美月は盛大に後ろに跳んで行った。美月のゲージは40パーセントになっていた一撃で30パーセントも減った。流石巨大魔手の一撃だ。後はもう一二撃喰らわしてしまえば勝てるだろう。時間は残り一分これはラストスパートになるだろう。そして俺は美月に一気に距離を詰める。美月はそこで奥の手を出してくる。

八岐大蛇ヤマタノオロチ!!」

まるでヤマタノオロチのように鞭剣が八つになったかのように増えて見えた。そして俺に向かって勢いよく襲い掛かってきた。俺は巨大魔手をさらに巨大化させた。これで防御力がかなり高まった。俺のゲージは75パーセントに減ったがそんなにダメージを受けなかった。そして俺は巨大魔手をぶつける。技を放った。

「ボルゴウス・ダガイネス・ゼツメツケン(豪快なる破壊的な絶滅拳)」

美月のヤマタノオロチとぶつかる。そのまま一気に突破した俺はその瞬間出力を弱めた。


美月は吹っ飛んだ。そしてゲージは0パーセントになっていた。美月は致命傷は負っていなかったがボロボロになっていた。しかし幸いにも怪我は負っていなかった。俺は直ぐに近づいて介抱した。美月は「私負けたのね……全力を出したのに」と言っていた。

これで俺は激闘の一回戦を突破した。


大会選手残り512名。

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