外伝3 テルネアスと休日のデートです
私は今家から歩いて20分のところにある巨大なアーケード街のいつものクレープ屋さんで待ち合わせしている。
ここのチョコバナナメロンクリーム入りクレープ(税込500円)は抜群なのよね~ワンコインなのもポイント高いと思うな~~~
私は今テルネアスを待ってます。今日は日曜日なので、
「たまには、私と遊びにアーケード街まで買い物に行かない??」
「いいよ……夏錬とならどこまでも…………私も買い物したい……」
よって私はテルネアスを待ってます。私の恰好はよそ行きだとは思えない、普通の恰好。
上は赤を基調としたワンピースで下はブルーのスカートという恰好。ちょっとダサいかなと思ったけど……遠出するわけではないし地元のアーケード街を見るだけで、特に問題はないと言える。
そんなこと思ってるうちにテルネアスも来た。
テルネアスの私服は凝っていた。下は紫色を基調としたカジュアルなジャージに上はドクロをかわいくしたデザインの紫のシャツを着ていた。手首にはブレスレットを巻いている。
靴は……普通のスニーカーだ…………。
「待ったかな……夏錬…………私の準備に手間取っていて…………」
「そんなことないよ~~さあ二人で一緒にいろんなとこ見て回ろう!」
私はちょっとパンクな恰好のテルネアスに驚いたが、靴は揃えないんだという突っ込みをしたくなる自分を抑えて、アーケード街を回ることにした。
まずは服屋さん名前はPANINKUと言う名前のお洒落な店。
テルネアスが好きそうな服が多くるなあ~と言うのが第一感想。
テルネアスは目を輝かせているが、すぐにいつも通りのロボットのような眼かと思わされる、無表情に近いその表情に戻る。
そして店内をすこし回り、試着する。白いワンピースを私は着る。
テルネアスは見るだけでいいという。おしい……テルネアスなら似合う服たくさんあるのに……
そして私は一通りの試着をしたら、何も買わずに店をテルネアスとともに出た。
次に少し一息つきたいので、お茶ができるところの店を探していました。お茶ができそうなUPGカフェと言う名前の店に入りました。なんだかいい雰囲気だなと感じる~~私いいかなと思える~テルネアスかわいいな~周りのファンシーな小物を食い入るように見てる。
まるで犬のように匂いを嗅ぐ……かわいい。
テルネアスはレギュラーコーヒー、私はアイスティーを頼み、一息ついてお話した。
「ねえねえ~テルネアスは次、どこ見て回りたい……の?ここならいろんなお店があるから~私は次は武器屋かな~家で使ってる刀を見たいし」
「私は~夏錬とならどこでも回ってみたいな…………次は武器屋?に行くんだね…………」
そうしてお茶を済ませ、次は武器屋(元刀鍛冶のおっちゃんがやってる本格的な武器屋)
に行った。いろいろな刀剣類が飾られている……やはりここはいつ来てもいい店だ。
心が、私の中の鍛錬心が磨かれる……次はどの武器を使おうかな……斧は重いし、やはり刀かな……でも安物の刀は本気の特訓ではすぐ折れて使い物にならなくなるから、そろそろ自分専用の刀が欲しいと思う。
でも私のお小遣いでは……無理……絶対無理!なんでか知らないが10万とかする。刀は安物なら5000円から2万までぐらいなのに……超高級品だと100万ぐらいするし……
そういう選び直しで迷っていると……店長のおっちゃんが話かけてきた。
「おお……夏錬ちゃんか!また見に来てくれたのかありがとうよ!うちみたいなオンボロ武器屋に来てくれるなんて最近だと夏錬ちゃんぐらいしかいないからね……!」
「そんなことないですよ店長さん……私の家の者がたまに電話注文していますでしょ……?」
「うんっ!だから君の家はお得意様なんだから君にもひいきしないとねっ、それで今日は何が欲しいのかね?新しい刀かな……?もっといいのもあるけど……ね」
「いいものって……?何ですか……?」
「それは……こ れ だ ! ジャジャーン!本日入荷した能力ファイト用の新素材が使用された擬似武器の能力ファイト専用のアイテム“刈刃刀”(カリバガタナ)だよ~ん
新発売の刀タイプの武器アイテムだよ~否能力者向きのアイテムとも言える。本当は2万円のところをなななんと1万2000円という格安価格で夏錬ちゃんにプレゼントするよ」
私はその武器アイテム?を見て心が震えた……なんとも洗練されたデザイン……まるで凍てつく氷を溶かす太陽のような輝きを放っているかのように感じるそれは、朱色を基調として細見の打刀。
鞘には星の☆に近いが崩したデザインがあり、その上と下に◎に近い崩した模様が描かれている。刀の淵には十字のクロスを斜めしたようなデザインがある。
新素材なので敵に対しての殺傷能力は皆無だが……ダメージはあるらしい。でも能力ファイト用なので安全装置が確か端末の機能としてあるので、内傷も外傷もほとんどないが、ダメージとして痛いという痛覚に働きかけることはできる。
私は否能力者だが……迷わずこの妖しい力を備えていそうなカリバガタナを買った。
どうやら武器アイテムにもランクがあるとか店長のおじさんは説明してくれた。
「いいかっ今回のは特別なんだよっこれがっ本来は何かの景品でしか手に入らないものを裏ルートで譲ってもらったんだよ……ここだけの話だからね?内緒だよ……
それでだ、これはXランクのアイテムなんだ、だからもしかしたら強いかも知れないよ……当たり外れがあって僕は好きかな……Xランクのアイテムは……たまにしか入荷しないし、しょぼいものもあるから値段がほとんどないものもあるけどね……」
そうなのであるXランクはまるでくじびきのように当たり外れがあるランクで当たりならSランクに匹敵するかもしれない武器アイテムもあると言われているが……ほとんどがランク以下の力しかない擬似武器なのである。弱いのが当然みたいな……が世間での評価だ、
弱い中に当たりがあるのを楽しむXランク武器アイテム専門のオタクもいるとか……
私はそんなむずかしいことは置いといて、そのあと店を出た。テルネアスはあんまし楽しそうじゃなかったみたい。私には家に銀玉鉄砲があるからと言う。テルネアスは話す。
射撃が趣味なのかな。私は蕙子で作った木製の人形を斬り倒す稽古を毎朝しているので。新鮮だ。朝焼けの道場は輝いていて心が磨かれることもあるしな……
そして私たちはもうデートをやめた……疲れてしまったのである。テルネアスの家に戻る。ことにした。そして私はうっとりとその擬似刀を見てうっとりしてた。これで自分を鍛え直そうかなとかそれとも飾っておいて、観賞用にするとか……
それはいけないような気がしたので鍛錬用にするだろう……夜は更けていく……テルネアスの寝顔は愛らしいほどかわいい……やっぱり私は女の子が好きなのかな、ちょっとアブノーマルなのかもしれない自分を受け入れている自分が怖くないのは、鍛錬のおかげだと思い込んで、夜は更けていく…………




