一話 召喚しといてそれはないわ
どうも、AMAYです。
本当、短いですね。
理由は次の場面から始めたかったのと、中途半端に終わりたくなったからです。
作者は感想やレビューをしてくれると泣いて喜びますので、よければ。誤字脱字などもしてくださるとありがいです。
「っ……」
眩い光がようやく収まり、固く閉じていた目を開けると、まず飛び込んできたのは眼下にある、なんか青白く光ってる幾何学的な魔法陣だった。
「大丈夫かい、立てる?」
「あ、うん」
逆光で詳しくはわからないけど、輪郭と声質で男なのだろう人物が俺に手を差し出してくれる。
そこで、座っていた事にようやく気付いた俺は、その手を借りて立ち上がり、俺が見た事があるファッションの服を着た男女計九人がいた事を知る。
「ーーこれで最後ですね。では、九国同盟の方々、どうか穏便にお願い致します」
どうやら、時間差で異世界に召喚されたらしい。
それとは別に白いローブを着た老人が、視線を彷徨わながら、俺たち十人とは別の、ファンタジックな服装の人たちに注意を喚起しているけど、その萎縮した声からは全く威厳が感じられない。
適当に頷いたファンタジックな人たちの内それぞれの塊から一人ずつ、猛然獅子の如く俺たちに迫る。
しかし、同盟ね。
「うおっ!?」
右から声が上がった。金髪の男子で俺と年齢は同じくらいだろう。
「お願いです!私たちと共に魔王討伐をして下さい!」
相手は純白のドレスを着た少し背の低い少女だ。少女は金髪の男子の手を握り、上目遣いで懇願している。
色目使うのずりい。
「えっ、は、はい!」
……男の野性に抗っている隙を突かれたな、一瞬目がヤバかったのは気のせいだ…たぶん。
了承を得た直後にその少女は金髪男子を連れて自陣へ戻った。
金髪男子と少女の攻防を見ている内に、大分スカウトされたらしい、丸坊主の野球少年も、青髪のホストみたいな奴も、茶髪ボブの少女も、大方連れて行かれている。
そして、残ったのは、俺と、俺に手を貸してくれたイケメンだけだった。
「……嘘だ、わざわざ歌舞伎町No.1ホストまで捨ててきたのに……」
あ、こいつも結構ヤバいのだ。
「……いや、死んだんだよね、過去の捏造は認めないよ」
自分だけ都合の良い過去を作られても困る。
ふと辺りを見渡すと、さっきの九人の内の八人も、白いローブを着たジジイも、固唾を飲んで俺とイケメンのやり取りを見守っていた。
「うるさい!騒ぐなゴミ虫がァ!!」
視線を戻した時には、イケメンが拳を振り上げて、今にも殴りかかろうとしていた。
「ぐぉずっ!!」
抵抗する間も無く俺は殴り飛ばされる。
「よし、君!ウチへ来ないか!?」
最後に聞き取れた言葉は、イケメンをスカウトするもので、俺が見限られた事を意味していた。
消えゆく意識の中、俺は無責任に切り捨てた九国同盟に耐え難い憤怒を覚える。
ーー覚えとけ、絶対泣かせてやる。