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俺をエースと呼ばないでくれ  作者: たちまちいさか
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女装している男は男と認識できるのはスゴイことらしい

「私の場合はしゃこパンチです」


角野睦美(すみの むつみ)は、指をそろえて両手を平たく伸ばすと顔の前に構えた。


「こう、しゃこーっ…」

それを少し前に出す。

まあ、彼女の盾二枚の能動的防御(シールドパリィ)のイメージはそういうことらしい。


静御(しずみ)ちゃんの外見のレオーネは律儀にも、彼女の隣に立って同じポーズをする。

見ようによっては太極拳にも見えるが。


-シュールな絵だ。見た目美人女子高生がやるだけに台無し感が半端ない。


「角野くん、レオくんとは話せるんだねぇ」

「はい、影武者判定なのでギリギリセーフです」

金田部長が楽しそうに角野さんの『判定』について観察している。


「オレの場合はプッシュバントの感じなんだけど」

オレはバットを構えているポーズを取った。

ボールが来たイメージに合わせて、ちょんと合わせる。


「ちょうどボールが来るときにちょっとだけ出す」

レオーネは今度はオレの隣に立って、同じポーズをする。


「腰はもっとこう」

オレがレオーネの腰を持って補正すると、桂間先輩が一撃で倒れた。


「不埒な!」

隊長-玉城(たましろ)先輩も真っ赤になって、なんだか怒っている。


「何、言っているんスか、男同士でしょ」

「ビジュアル的に許されん!その…腰を持つなど…とにかくダメだ」


「少しだけ前に出すという感覚は共通しているんだねぇ」

金田部長が興味深く聞き入っている。


「結局、オレにはよくわからないンだけど」

感覚を概念だけで理解しようしても確かに難しい。

レオーネがギブアップする。


「百聞一見に如かずというし、まずはやってみてはどうだろう。レオくんはいつも構えすぎだ」


「チュートリアルの『(シールド)の使い方』のところでやるといいよ。延々と弾が飛んでくる」

オレが能動的防御(シールドパリィ)を習得したところだ。


結局、オレとレオーネ、あと角野さんが<ソルブレイド・オンライン>にログインする。


駐機場(ハンガー)に入ると、オレのアバターが変わっていた。

外見がほとんど自分そのままになっている。

髪は真っ黒のままで、ありがたい。


角野さんとレオーネのアバターも本人そっくりだ。


『最初メガネがなくて落ち着きませんでした』

角野さんのアバターに吹き出しが出た。


ログインしてまで文字チャットとは恐れ入る。


角野さんはたっての希望でメガネを付けてもらったらしい。

髪の毛は本人より少し明るい色になっていた。


レオーネは髪が水色になっている。


「今はこっちの格好の方がまだ落ち着くよ。髪は地毛くらいの色にしてほしいんだけど」

今の現実は女子高生の姿だ。よほどそちらの方が現実離れしている。


「レオ、そう言えばさっきお前にあった時、美人の女性だと思っていたから、お前のこと怖かったんだよ」

「うン?どうした急に…」


「それで、お前に声かけても目をそらしただけだった時さ。正直オレちょっと腹立ったんだよね」


「ああ、悪かったよ…」

「いや、そうじゃなくてだな」


「お前に教室で同じことされた時にはあんま腹が立たなかったんだよな。さっきほど」

「なんだそりゃ」


「昨日夜にメッセージの返信したからかな。親しく話せるんじゃないかって期待があったんだよ。だから腹立ったのかなって」


「お前のお姉さんの伝えたい事って、なんかそんな感じのことなんじゃないか?」

「今日は考えることが多いな」


「ヒントにならんか~」

「ありがとう飛騨。参考にしてオレなりに考えるよ」


「飛騨くんは<ガドール・レラジェ>に乗ってくれ。角野くんは自機の<クタナ・フォラス>に乗ってエリア4へ出撃だ」


「おじゃまします」

オレは他人の船に乗るのは初めてだ。


<ガドール・レラジェ>のコクピットは思っていたより広い。

操舵士(パイロット)射撃手(ガンナー)が前後一列に並んだ配置で、管制士(オペレーター)が少し上に横二人かけの配置になっている。


「飛騨くんは射撃手(ガンナー)の席に、チュートの『盾』のところでプレイしてくれ。今、操作系を整える」

金田部長はおそらく<ガドール・レラジェ>の操作設定を調整している。


「ああ、そう言えば」

オレはヘッドマウントディスプレイのバイザーを開けて現実を見る。


やっぱり、金田部長の手元のパソコンのディスプレイにオレ達が見ている情景が画面割りになって表示されている。


「昨日は対戦でそれどころじゃなくて忘れていたんですけど、観れるようになってますよね。オレ達のプレイ」

「うん、二日前にキミと隊長のことがあって、必然性を感じてね。作った」


「オレ、ネッカフェで人生の危機を感じたんスけど」

「それはいい経験になったじゃないか」

今度はオレが涙目になった。

ここまでお読みいただきまして

ありがとうございます。


静御先輩の謎かけは、弟を女装

させるほどの必要があったのか。

ちょっと謎ですよね。

彼女はモデルの仕事をしています。

出てこない人物を出すというのは

書いていて面白いです。


とりあえず千成ちゃん鼻血ふいてます。

お腹いっぱいです。


次回は訓練回です。

なかなか主人公たちデート行けませんね。


引き続きお付き合いくださいませ。


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