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キモチ相談所  作者: ぐみ
6/7

この気持ちが届くように

このゆりな、絶対いつきちゃんの告白を成功させるぞおー!

どんなこと、どんな人の悩みでも解決しなければやっぱり相談所は設立できないっ!

特に恋愛の悩みは中学生になったら多くなると思うし、燃えてきたあー!

「ゆりな、何を一人でテンション上がってるの・・?はあ、ゆりなの心が読めないのが悔しいぃ!」

読めないのが悔しいかあ・・・。

「ありさ、心が読めるのも結構大変だよ。」

「え?」

「よーし!いつきちゃんの恋絶対成功させるぞおー!まりんとありさも、サポートよろしく!」

いつきちゃんは好きな気持ちを伝えてブレスレットを渡したいんだよねえ。

それに付き合いたいとも思ってるみたいだし・・・。

でもあの感じだとあまりあらたくんに会ってなさそうだなー。

だとすると・・・。

「よーし!頭の整理完了!」



ゆりなちゃん、頭の整理をしていたみたいで、ずっと黙り込んでた。

私の悩み、こんなに真剣に考えてくれるなんて、やっぱりゆりなちゃんはやさしいなあ。

「いつきちゃん!」

「は、はい!」

ゆりなちゃんが急に大声で私のことを指さすものだから、びっくりしちゃたあ。今からゆりなちゃんの話、ちゃんと聞かないとっ!

「恋愛上達方法その一!まずはコミュニケーション!

あらたくんとはあまり話してないでしょ?やっぱりあらたくんとの信頼関係が必要なはず!」

そっかあ~!確かに私、いつも見ているだけであらたくんとは2、3回しか喋ったことない・・。

でもいざあらとくんと一緒になると、緊張しちゃうなあ。

何を話したらいいか、わからなくなるう・・。

「何を話したらいいかわからなくなるなら、やっぱり共通の話題を見つけないと!たしかあらたくんの趣味は料理と、読書と、星の観察!この中でいつきちゃんの趣味はある?」

え~!何で知ってるの!?あらたくんの趣味、全然知らなかった・・!

それに、料理は私も大好き!読書や星の観察が趣味なんて大人だなあ・・。

「男子で小6なのにずいぶん家庭的で真面目なのね。」

「うん。なんかすごいよね・・。私のクラスの男子、そんな人いないよ~。」

まりんちゃんとありさちゃんも、驚いてるよね~。

二人ってあまり話したことないんじゃ・・。クラスも違うしゆりなちゃんの話でもちゃんと初めて会ったのは相談所の時だけって・・。

「短い時間でも、ああやって仲良くできるんだよ!あらたくんといつきちゃんだって、絶対仲良くなれるっ!」

「うん!あらたくんと料理の話題でお話してみたいなあ。」

「じゃあ次、恋愛上達方法その二!言葉に表さない愛!」

あ、愛って・・・。言葉に表さなくても・・伝わるの?

「その気になれば伝わるよっ!」

「いやあ、あらたくんでしょ?ちょっと天然入ってるあらたくんにそんなこと伝えられるの?」

ありさちゃんがそういうとゆりなちゃんはやれやれと言ったようにため息をついた。

「ありさはわかってないなあ。それあらたくんに失礼だからねえ??天然でも読書したり星の観察するほどの頭持ってるんだからね?それに、いつきちゃんに愛があれば絶対にどんな人にでも伝わるよ!たとえそれがゴリラだったとしても!」

ゴ、ゴリラ・・・?

「なんか今日のゆりなめんどくさい。私かえっていいかしら?」

まりんちゃんすでに教室を出ようとして・・・。

あれ?ありさちゃん?まりんちゃんの腕をつかんでどうしたんだろう。

「だめ、まりん!ゆりながめんどくさいからって・・・めんどくさいからって・・・抜け駆けはだめーーー!わたしだって逃げたいよおー!」

あ、ありさちゃん・・・ふふ。なんか明るくて可愛い人たちだなあ。

「そ、それ!」

え?ゆりなちゃん!?いきなりどうしたの?

「笑顔だよ!え・が・お。恥ずかしくておどおどしてたら相手にもストレスだしねー!相手の目を見て笑顔になれば、相手もドキッとするし、もしかして、俺の事好きなのかな??って思われると思うんだ。たとえゴリラだって笑顔になれば分かり合える。みたいな?」

「ゆりなの考え。ちょっとずれてない?ま、でも笑顔は大切だと思う。なんでゴリラが出てくるかわからないけどね。」

ありさちゃんが私につぶやいた。呟いても、結局ゆりなちゃんにはお見通しなんだよね。

「私の考えは絶対にずれてない!」

ゆりなちゃんがきっぱりと言うとまりんちゃんは教室に戻ってきてすかさずため息を・・。

「きっぱりと言うところがずれてるのよ。笑顔なだけじゃだめよ。たとえば、別れ際に笑顔でまたねって言ったり、休み時間ごとに次の授業は国語だねっ。とか、一言一言話しかければいいと思うわ。そうすれば結構ドキッとくるはず。」

わああ~なるほど!

まりんちゃん、もしかして恋愛上手!?

ゆりなちゃんも驚いた顔でまりんちゃんを見つめてる・・。

「まりんもしかして、私より恋愛得意なんでしょ!?いやあ、それならそうとはっきり言えばいいのにー。もしかして、好きな子いたりとか?いたりとか?」

「い、いない!!」

そうまりんちゃんが言うと、ゆりなちゃんは心を読んだみたいでふ~んと頷いた。

「今は、いないのかあ。好きな子、転校しちゃったんだ。名前は・・。」

「あああああーーー!もう、そうやってすぐにしゃべれないでよっ!」

「あはは。ごめんごめん!それで、恋愛上達方法その三を発表するよ!」

はい!お願いします!!

わたし、あらたくんにもっと自分を知ってもらいたい!もっともっとあらたくんのこと知りたいし私の気持ち、知ってほしい!

「わあ、乙女だなあ。その気持ち、大事に!最後の恋愛上達方法は、自分らしく素直に気持ちを伝えること!」

え?気持ちを・・・伝えるって、結局好きって言葉を使っちゃうの?

「うん!すっごく勇気いることだけど、やっぱり言葉にしないと!たとえ両思いでも、好きって気持ちを伝えられないんじゃそんなのただ恥ずかしがってるだけ!言葉にすることが一番の愛!」

そう、だよね・・。やっぱり、勇気をだして気持ちをつたえなくちゃ!

「焦ることないんだよ?今からどんどん親しくなって、話しやすくなったらでいい。自分のペースで、一番自分が自分らしいときに告白する!どうかな?」

ありがとう!ゆりなちゃん!・・・いや・・。

「ありがとう!ゆりなちゃん!」

私は精一杯笑顔になった!私がいちばん私らしいとき。絶対に告白を成功してみせる!

今は、焦らずにあらたくんとの距離を縮める!料理の話題で・・。


次の日・・。

「あ、あらたくんっ!」

「あれ?いつきちゃん。どうしたの?」

本を読んでいるあらたくんの前に立つと、私はレシピ本をだして・。

「あのね、この料理、おいしそうだけど、写真をみても作り方がわからなくて・・。あらたくんって料理好きなんだよね・・?あの、ね、教えてほしいと思って・・。」

「うん。よく知ってるね。この料理かあ。じゃあ詳しく作り方を図にかいてみるね。・・いつきちゃんもよく料理するの?」

「う、うん!」

は、はあ・・!今日はまともに会話できてるぅ!

「はいできた。どうかな?写真よりはわかりやすくなったかな?」

あらたくんがわたしのために・・・!

しかもこの短時間で何をどうするか詳しく図に描いてくれるなんて~!

あ、そうそう。お礼をいわなくちゃ!

「あらたくん、ありがとう!」

この気持ちが伝わるように。笑顔で!

あらたくん、私のことをじーとみつめてる・・!どうしよう。やっぱり変だったかな・・?

「あはっ!いつきちゃんの笑顔、久々だな!いつも僕の前だといつきちゃん、笑顔を見せてくれなかったから・・。」

あ・・。そういえば、緊張ばかりしてて、あらたくんに素直な気持ちを見せていなかった・・。

これからは、素直になろう。あらたくんにいつか告白できるように。

「あらたくん!ブレスレット作ったの!・・・あらたくんのために。」

「え?いいの?・・・ありがとう。いつきちゃん。」

私たちは、いつの間にか自然と笑いあっていた。


恋愛系は初めて書いたので、かなり考え方がずれてるかもですが、気にせず流し読みしてください!

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