まりんの悩み!?
「あの~。ここは・・・?」なのこの教室。机が5つしかない。
「ここはねっ!」
ゆりなは廊下のカーテンをしめて電気をつけて黒板に何か書きはじめた。
『キモチ相談所』
なに・・それ?
「ここは余った教室でね、この教室使ってもいいか担任にきいたらあっさりOKしちゃって、それで、私はここをキモチ相談所にしようと制作中なんだっ。」
そんなにっこり笑われても・・・。
「で、ありさは秘書で私と一緒にこの学校の悩みを解決していこー!ということ!」
「でも、なんで私?」
「一番先に困ってた記念すべき私の相談者一人目だからね!」
て、テキトー・・・。
休み時間
「まずは部員を集めなくちゃね。一組のありさと、二~五組の子を一人ずつ。そしたら、相談所は完全に秘密じゃなくなって人々の心の悩みを解決する教室になるんだ!どう!?私のこの完璧な予定!あ、ちなみに私は五組!」
「うん。すごいすごい・・。」
「もー。私にはありさの心くらいお見通しなんだから、無理矢理気を使わなくていい!!」
あ、そっか。絶対心感だしね。
「そう!私は絶対心感だからべつに心の中で私に言ったって、わかるからね。」「うん。でもそれもそれで不自然・・・。」
「さ、早速2組へゴー!」
私がドアの方を見たときにはゆりなはもういなかった。
「早・・!待って!」
まりんは私にわざとぶつかってきたように感じた。
「さな!あなたがいたからかびん壊したじゃないの!はやくふいてくれる?」
まりんは運んでいた花瓶を落としてしまった。私はさな。そして彼女がまりん。「うん。」
もうこんなことなれっこ。それに私はまりんを恨んでいない。きっと、こんなことするには理由があるんだ。なにかまりんは苦しい思いをしているんだ。その気晴らしなら、私は何になってもいい。
「ここね。二組は・・・はあ、はあ。」
ありさはすっごく息切れして2組へとはしってきた。ありさおっそいな・・。「じゃ、今から悩んでる子を探すよ!」
「でも、そう簡単に悩んでる人なんて見つかるの?」
「もっちろん!絶対心感をあまく見ないでねっ!」
私は深呼吸をした。教室を見わたせば40人近くいるんだから一人ぐらいはいるはず!
!
教室で、わざとぶつかって、謝らせてる子がひとり。う~ん。なやんでそうだけど、なんだか気持ちが晴れ晴れしてるっていうか、まっすぐすぎるこだな。たしか、さな?あのこきがよわいからな~。
そしてさなに謝らせてるのはまりん。
!?
うそ!
「どうしたの?そんなびっくりした顔して?もしかしてわかったの?あのいじめられてる子?」
「いや違う。」
「ゆりな、めずらしくテンションひくいね。」
「だってだってだって!悩んでいる人が意外で!しかもその悩みも意外で!」「あ、戻った・・。」
私はまりんに悩みがあることを感じとったのだ!
「ありさ、あのまりんって子。」
「え?いじめっ子の?」
私はうなずくと、
「まりんー!」
深呼吸をして教室中に響き渡る声をだした。
「ゆりな?なにかしら?」
「ちょっと来て!」
「いいけど・・・。」
私は相談所までまりんをつれていった。ありさと一緒にねっ!
「あの、私いそがしんだけど。」
「まあああちょっとだけ!」
まりんはつまらなそうにそばの机に座った。
「で、何のよう?」
「まりん、今悩んでるでしょ!」
「は?」
「さなはきらい?」
まりんの顔が少しピクッと動いた。
「な、何の話?」
「まりんのお悩み解決相談!私の目を見て。さなのことどう思う?」
まりんは私の目を見たが、なにもいってくれなかった。てか、にらんでる?で、机から起立すると、ドアを開けようとした。
「くだらないわ。」
私はいままでのまりんの表情を整理し、目をつむった。
【さな 悪く ない 私 親 亡くなった さな あたって 気晴らし なって つい やる 自分 きらい。】
ドアを開けかけたまりんに私は目をあけ急いで言った!
「さなは悪くない!」
まりんはぴたっと手を止めた。
「まりんの親は亡くなったんでしょ。それでさなにあたって気晴らしにしてた。ついいじめてしまう自分が嫌いなんでしょ?」
まりんは振り返って目をまん丸にして言った。
「どうして、それを!?話してないはずなのに。まさか噂?秘密にしてたのに。」
「噂じゃないよ!だって今知ったんだから!」
おどろくまりんにありさはつけたした。
「まりんさん、このゆりなは絶対心感の持ち主なの。私もあんまり理解できないけど、本当のこと。人の心を表情や声だけで理解できるの。」
まりんはドアを閉めると、再び机に座った。私もありさもね!
「で、まりんは本当はやっさしんだね!」
「やさしくなんかない。だってなんの罪もないさなを傷つけてるんだもの。母がいなくなったからって。最初にぶつかってしまったとき、大声だして怒ったの。私が急いで走ってたら、さなとぶつかってしまっただけなのに。」
私はまりんの表情を読み取った。
「それで、まわりの人がそれにあわせていじめ初めて、もうあとにひけなくなったてわけね?それでさなの気持ちがしりたいんだね!恨まれてないかって。」
まりんはすこしびっくりしたよう?だけど、こくっとうなずいた。私のことを信じてくれた証拠だった!
「よーし!じゃあ今から2組にいってさなと話し合ってこよう!じゃあ、私はお先に!」
「あ、まってゆりな!」
私たちは、2組へ走っていったのだった!!