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神の欠片を持つ者達  作者: arandora
イタリア征服編
8/9

プロローグ7(剣神の嘘?ホント?講座)

お勧め回(作者の笑いのツボ的に)

「『では、簡単にではあるがあの娘に言ってない事から教えて置こう。そして、それからあの娘に言った嘘の契約内容と本当の契約内容の両方を教えて於いてやろう』」

「え?言ってない事?何か有るのか?それに嘘も言ってたのか?」


 俺はイキナリの発言に戸惑った。

 てっきり今からもう一つの、契約後の特典についての話をすると思っていた。


「『当たり前だ。全て正しい事を言っていたのでは面白くないではないか。なに、そんなに難しいことでは無い。一つは俺の体の欠片を集めて行く内に気になるであろう事を言って置くだけだ。そして、お前さんの知識にあるこの世界の欠片の知識との相違点も序に比べさせてやろうって事だ』」

「フムフム。」

「『先ずは、俺の欠片で得られる能力の大半は俺の戦い方、つまり剣と言う事で、攻撃的な物が主に成る。お前らの魔法でも同じことだが、相手に傷を負わせるタイプの技能は得意だが、相手を回復させたりするタイプの能力は効果もそれに準じて低くなる。そして、これは他の欠片の能力にも言える事だ。』」

「他の欠片って事は、戦い以外の神の欠片ってのもあるのか?」


 俺の質問に魂は


「『当たり前だ。』」


 と然も当然の如く答える。・・そして


「『古代の神だけでも80以上の神が居るのだ。そして、その多くの神は万物のどれかを司っている物だったり、天や自然や山などの環境を司る神まで居る。お前さんらが知る八百万の神々もその仲間だ。』」

「あれって日本だけじゃなかったのか?」

「『日本など小さな島国の話が全てだと本気で思っておったのか?』」

「いや、流石にそれはないけど。」

「『ふん、まあいい。それは先ず於いておこう。そして、俺の言った依頼の事だが、あれはハッキリ言って嘘だ。』」

「は?嘘?」


 これは衝撃の事実。正にビックリだ。


「『考えても見ろ。どうせ依頼など出さなくともお前らは取入れられると解れば俺の欠片や他の神の欠片を集めに回るだろう。俺は単に独占するための口実を与えてやったに過ぎん。そして、契約内容も一部嘘だ。これは本当の事は謂わんで置いた方が面白そうなので言わんで置こう。ただ』」

「ただ?」

「『俺も男の神だからな?一つだけ本当のことを教えてやる。それは血の契約に関してだ。』」

「フムフム。」

「『そもそも、血の契約は体内に俺達神の体の一部である欠片の所有者の血を入れて馴染ませることにある。なので、一々馬鹿正直に剣の絵を描かなくても問題ないのだ。』」


 おいおい、それをアンタが言って良いのかい?


「『要は血が中に入ればいいのだから、腹や手や足でも問題ない。どうせ契約の証しで有る紋様は胸の間に映るのだから。これは一種の俺がお前を通して興奮したいが為の内容だ。なので、後から教える知識共有の際は与える知識は限定する様にな?』」

「知識の共有も出来るのか?」

「『ああ、一定の条件を満たせば可能だ。今は無理だろうがな?少しの間の興奮低下は止むをえまい』」

「ふ~ん。それでどうして俺の興奮が関係するんだ?」

「『さっきも言ったが、俺はお前を通して感覚を共感できるのだ。さっき言った女と10回も交わると言う冗談か嘘か分からん提案はその感覚の名残だ。そして、俺もお前と同じ男に変わりなく、男相手に乳首の周りを自分の血で模様を描くなんて言う行為はやりたいとは思わんし、その感情を味わいたいとも思わん。なので、出来る限り女の時にはいい感じに興奮できるようにああいった契約の方法を教えたのだ。実際は体の一部に己の血で剣の模様を描けばいいのだ。その模様の形も、多少不格好でも俺が認識出来れば大丈夫だ。仮契約との違いは模様を描いて神言を言うか、血を付けただけで神言を言って終わるかの違いだけだ。』」


 何という事実。

 グッジョブだ魂よ。

 俺も十分興奮で来た。 


「『そうそう、その感情が俺に新鮮な刺激をくれるんだ。そして、契約後の上昇能力も最初に10倍は間違いないが、後から段々と際限が無くなる位能力が増すだろう。その成長度合いはハッキリ言って俺にも予測不可能だ。これは他の神の欠片にも同じことが言える筈だ、・・・多分な?』」


 多分かい!・・っても、同じ神でも分からん事もそりゃーあるか?


「『そして、これは敢て本当か嘘かは教えんが、仮の契約は相手の同意が居るが、本契約はイキナリだってのは今やったな?ほぼ無理矢理やらせただろ?それが本当に必要かどうかはお前さんの判断に任せる。』」

「なるほど、それを考えるのも刺激になるって事か。中々面白いやり方だ。」

「『だろ?他にも、知ってるかどうかは知らんが、欠片の中には勝手にそこいらの者や物に契約対象を設定する変な神の欠片もあるから、気を付けろよ?まあ、俺のにはそんな変なのは無いが。あれは確か、ティシフォネの奴の欠片だったかな?資格者の契約者に近くのクリーチャーを選んでそいつに資格者を喰わせた殺人狂の神の欠片が有ったな。まあ、今は知らんが。』」


 うわー、物凄く怖い神の欠片もあるって事だな。


「『ああ、今のも本当か嘘かは分からんぞ?精々悩んでくれ。・・おっそうだ!後であの娘に女と男では血の契約の位置が微妙にずれるって言っといてくれ。俺から言ったら全ての情報を疑いかねんからな?そんな風に言っていたと言えば大丈夫だろ。』」

「ああ、それは俺のヤル気にも繋がるから、言っとくよ。・・後は無いか?」

「『後は契約者の神剣化だな。』」

「神剣化?」


 俺は初めての単語に首を傾げる。


「『神剣化ってのは文字道理契約者を俺の分身である神剣にして、お前に使わせる物だ。その時お前さんはその契約者の身体能力及び魔術的能力を向上して状態で使えるようになる。言ってみればこれが俺の【資格者】である事の特権だな。これによって、契約者が複数いた場合は敵に合わせて攻撃手段を変えることが出来る。他にも、今のお前さんでは神気の関係で無理だが、複数の神の武器を使えるようになることも可能だ。』」


 な、なんかすごいな。

 俺の魔力の無い不憫な生活が嘘の様だ。


「『あ、一応言っとくが娘には最低限の事しか言うなよ?あの娘はもうお前の手足に成る運命しか無いが、それでも剣の一族の者でもあるし、この国の重鎮の家系でもある。お前がどう思おうが、その根っこには国を、家族を想う思いがある筈だ。だから、ここで見聞きしたことは恐らく家の者に聞かせるはずだし、それを通して上に行くだろう。だがら、お前さんの有利になる事は半分。不利になる事は一割位に留めて、後は俺が言った嘘をそのまま報告させろ。普通に考えたら、依頼だの死んでからだの、そんな条件が有るはずないが、そう言う些細な嘘もあれば信用性がグンと増すのさ。』」


 はえ~、楽しさ主義の娯楽神かと思えば、色々と考えてんだな?


「・・で?神剣化ってのはどうやるんだ?」

「『それは、お前もあの娘の契約が終わった時に出来た胸の模様は見ただろう?』」

「ああ、何か赤い剣の模様が有ったな。俺が描いた剣にそっくりの模様だった。」

「『ああ、その模様だ。その模様にお前の剣を扱う方の手を当てながら、俺が教える神言を言えば、その場所からお前の神気が流れ込み、その模様を中心に娘の体が光の粒子に変換され、俺が扱っていた神剣になる。その時先ほど言ったように娘の上昇した身体能力と魔術的能力がお前さんにプラスされる。』」

「ほうほう。」

「『その次に、娘の能力の使い方だが。これは頭に契約対象の事を思い浮かべれば、自然と情報が流れ込んでくる。・・まあ、契約者を神剣の状態にしている時だけだから、普段は分からんがな?しかし、分からん事が多いってのも刺激に成って良いもんだから、別にいいだろ。契約対象の魔術を使う場合は左手で魔法陣を描いたりしないと駄目だから、その練習はしとけよ?何時でもいいからな?・・・こんなとこか?・・お、そうそう。俺が眠ったら、滅多な事では起きんから言っとくが、俺に関する基本はお前さんが俺の事を頭に思い浮かべれば自然に頭に入ってくる。神言はそこから読み取れ。序に本契約を交わした相手にのみ可能な【資格者】の影へ移動できる転移術のやり方も書いてるから参考にしろ。じゃあな?後は他の欠片を見つけた時にまた声を掛けてやる。近くに来た時もこの神殿に来たときと同じやり方で教えてやるから見つけやすい筈だ。・・じゃあ・・ぐぅ~~。』」


 うわっ!頭の中で本当に寝やがった。

 まあ、必要そうな話は聞けたから良いか。

 あとはエドモンドさんをやっつけてからだな?

 そう言えばリチアはどうなった?・・。

 そう思って目の前に視線を移すと、リチアが変な獣たちを引き連れてエドモンドさん?みたいな外見のタコの怪物を相手にしているとこだった。

 見ればリチアの服が少々溶けてエロくなっている。

 一体どんな攻撃を受けたらあんなに成るのか興味が出る所だ。

 そんな感想を抱きながら、俺がリチアの方へと向かい、リチアに神剣化を試す事を伝えることにした。

        

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