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空-ku_u-【用語集】  作者: 葵れい
国 『蒼国』
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『蒼国』 国・飛空艇

『国』

 ・世界は今の所、平和を保っている。

 ・隣国『黒』との関係はここ数年来よくなったり悪くなったりを繰り返しているが、今日の明日に戦争が始まるという状況ではない。

 ・となると目下もっか、空軍が空で対峙する相手は、空をはびこる無法者達となる。

 ・国旗・〝蒼翼の鷲〟

 ・隣国『黒』。『蒼』と『黒』は、ここ数年来、ギリギリの均衡を保ちつつ、何とか平穏を守ってきた。

  だが歴史を紐解けば、『蒼』と『黒』は戦争の歴史だ。

  一番古いものに至っては、創世の頃にまで遡る……。海を挟んで向かい合う2つの国は、いつも互いを牽制けんせいしながらここまで過ぎてきたのかもしれない。

  だがそのような歴史に惑わされていては、新しい世など築けない。お互いがそう言い出したのは、100年ほど前の事だ。

  いつまでも過去に捕われいがみ合うのではなく、理解し協力し合ってこそ、真の平和が生まれるのではないか……当時の蒼国王と黒国王、2人の英断により平和協定は結ばれた。

  そしてそれから、確かにきな臭い空気が漂った事もあったが、現実として戦火が吹くにまでは至らなかった。


 ・「元来、『蒼』の民は昔から、死して身を立てるという美学を持っているではないか。歴史を見ろ。起きて舌でも噛まれては敵わん。生きたまま本国まで連れ行かねばならん」

 ・『蒼』と『黒』の取り決めで、空母の両国間の侵入は陸地から20キロ外と決められている。

  だが今回はその空母が15キロまで入っている点も問題になっている。

 ・「我々(ビスタ)からすればこの寒さは普通で、むしろ『蒼』の冬など春のように思えてなりませんよ。羨ましい限りです」




『飛空艇』

 ・『蒼国そうこく』空軍戦闘機、通称『翼竜よくりゅう』。

   最新の『ゼロ-K型』だろう。

 ・今回飛ぶのは『逸雲はぐれぐも』という、輸送艇の中でも小ぶりの物だった。

  だが、小ぶりとは言っても瑛己達が乗ってきた『翼竜』より二回りほどの大きさがある。

  白と青の迷彩柄で、尾翼には『蒼国』の国旗〝蒼翼の鷲〟の章が描かれていた。これは、『翼竜』の方にももちろん描かれている。

 ・『翼竜』などの『蒼国』の機体には必ず国旗である〝蒼翼の鷲〟の証が尾翼に描かれているように


 ・『葛雲』とは、2人用の戦闘艇。『翼竜』より少し長く、前方と後方に操縦席がある。

  『葛雲』は少し重量がある分、スピードが『翼竜』に劣る。長い分小回りが利かないのである



 ・『葛雲』の艇尾が例え少し長くても、機体の後ろまできちんと避けきる。

  『葛雲』には『翼竜』にはない操縦桿がもう一つ点いている。

  両手で、それぞれを同時に押し倒す。

  いつもより、切り替えしが早くなる。

 ・ここにきて、『葛雲』の出力を呪った。

  空戦では、渡り合える。磐木の飛行には無駄がない。『葛雲』で走れる最短距離で渡り合えば、どうにか、『翼竜』を上回る事もできた。

  しかし直線では違う。

  アクセルは全開。鉄板の床まで突き抜けそうなくらいに踏み込んでいる。

  それでも追いつかない。

  とうにギアは切り替えてある。

  それでも。

 (『葛雲』の壁)

  雲では、竜に敵わないか。


『飛空艇』(型落ち)

 ・『翼竜』。だがこの基地の飛空艇は型落ちだ。最新型ではない。

  いや、基地を探せばどこかにはあるのだろう。最新の『零ーK型』はこの数ヶ月で随分普及されてきている。しかし今は、それを選んで探している暇はない。

  型落ちだからここに野ざらしにされているのか?

  そして飛はどちらであろうと飛行経験がある。

  「……」

  確かに1つでも落ちれば、スピードも劣化する。動きは甘くなる。ミリ単位の事だとしても。

  普段の飛ならそういう事まで気にするだろうが、今の彼にはそこまでの余裕はなかった。


 ・計器を見る。

  普段使っている物とは少し配列が違う。レーダー表示が少し小さい。操縦桿の握りも違和感がある。

  飛空艇の滑り出しにも多少引っかかりがあったが、支障が出るほどではない。

  今思えば、『笹川』基地で使っていた機体の方がよほど使い勝手は悪かった。

  けれど飛は気にするんだろうな、そう思って苦笑しようとした時。



『雄大雲』

 ・『雄大雲』は国内でも屈指の規模を誇る空母である。もちろん、飛空艇を7つ積み入れるのもわけない。

 ・今回の『雄大雲』は『翼竜』に比べれば出力は桁違いだ。直線上での早さも優れている。

 ・それにしても、空母である。

  『蒼国』が誇る空母艇という事もあり、その大きさには瑛己でも目を見張るほどであった。

  瑛己たちが愛用している『翼竜』7機がわけなく積み込めるとあって、よほどの大きさとは思っていたが。

  「やっぱ生で見ると、迫力違うな……」

  空母を前にして、飛ですらも唖然としたほどである。

  とにかく巨大である。まるで基地一つがそのまま空へと持ち上げられているかのような広さだ。

  327飛空隊はそれぞれ来客用の個室を用意された。

  ホテルのような広いものではないにせよ、寝台と簡易テーブルが備え付けられていた。

  戦艦というよりは旅客機のようだと瑛己は思った。

 ・「瑛己さん!! すごっ!! 厨房ですよ!! 飛空艇に厨房がある!!」

 ・厨房、大食堂、就寝スペース、廊下は狭いがよく磨き上げられている。娯楽室などもあり、本がたくさん詰め込まれていた。

  機械室には巨大なエンジンが乗せられていて、その大きさは『翼竜』に搭載されている物の比ではない。あまりの巨大さに全員で目を疑ったほどであった。

  艦内の見学は一応の許可が出ているものの、それほど派手に動きまわっていいというわけでもない。それでも、見る物見る物、新鮮に見える。

  操縦室に関しては入室できなかったものの、外から窓越しに見る事はできた。何人もの人間が座って、その向こうに開けたガラス窓の外を見ていた。


 ・『蒼国』中型戦闘艇・『葛雲』。

  2人乗りの利点を生かすため、砲弾が1人乗りより1つ多く搭載されている。本来ならば後部座席のみの射撃を、前からも射撃可能に改良してもらってある。

  その射撃は、足元のレバー。


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