忘れてた
かなり短めです。パソコンの中身のサルベージに失敗して急いで書いたので誤字があるかもしれません。
やあ読者諸君、本文ではこうして挨拶するのは初めてだな、真田雄二だ。
今までと口調が違う?そりゃ今までは米内さんとか山本さんとか、お偉いさんと話していたからな、敬語は日本社会の必須スキルだ。キチンと出来ないと痛い目見るぞ。
ちなみに、俺はいま三菱の航空研究部で若手技術者を集めての講義の真っ最中だ。
議題は『欧州の航空機開発情勢と傾向』、主にドイツ、イギリスの航空機についての開発状況と運用形態、これからの見通しについて。
「・・・・・よって、1500馬力級戦闘機用エンジンの速やかな開発、量産は至上命題だ」
俺が当分の目標を提示して話を締めくくると、その場にいた者から困惑した声が上がる。
「1500馬力なんて・・・1000馬力級ですら開発が難航しているのに・・・」
「開発に成功してもいま日本にある工作機械の精度じゃ量産品の品質が保証出来ない・・・!」
まあそりゃそうだわな、俺だって現状で三年以内に作れなんて言われた日にゃ逃げ出すもん。しかし、紳士は抜け目がなかった(キリッ
「心配するな、ここに欧州で開発中の新型エンジンの設計図があるし、工作機械もイギリス、ドイツから細々ではあるが買い集めている」
俺がさりげなくマリーンエンジンとかの数十枚の設計図と資料をだす。
「こ、このようなものがなぜ・・・!?」
ぶっちゃけパソコンからプリントアウトしただけだ、とは言えんな。
「あらゆるコネを総動員して貰った物だ、それを参考にすれば大分楽だろう」
だからサラッとごまかす。これも日本社会の必須スキルだ。
「工作機械もある程度数が揃えば国産化が可能になる、勿論品質は多少落ちるがそれは後々改善していけばいい」
こればかりは地道にするしかない、俺は熟練工でもなければ世紀の天才でもないからな。
「では早速作業に取りかかりましょう、真田さんにもお手伝い願いたいのですが・・・」
ふむ、どうするか、この後設計部にも顔を出したいのだが・・・
「よく考えたら俺の本職こっちだった」
ここ数ヶ月違う事ばっかりやってて忘れてた。
「わかった、この後行くところがあるから基本方針だけでも決めてしまおう」
「わかりました」
一時間かけて基本方針を決めた後、そのまま設計部で似たようなやりとりをして、帰る頃には夜の12時をすぎていた。
次回はヒロインでも登場させようかと、名前が思いつかない(ーー;)