会合
最近筆が進みまくります。
あと短編のネタを思いついたのでちょくちょく書いています。
そのうち投稿するかもしれませんので、もしよろしければ読んでください。
その後も何時間か米内と話しあった。
大戦から自分の居た年までの大体の歴史と、自分の身の振り方である。
米内としては海軍省の敷地内に家を構えるのはあまり好ましくない為、あの家は取り壊しするか移築するのがいいらしいが、住み慣れた家を壊すのは忍びないし、様々な技術が使われており、後々役に立つかも知れない。
移築するにも今の日本にこの家をばらして組み立てる何てこと出来るとは思えないので、このままにしてもらうことにした。
幸い、電気はソーラー発電だし、小型の発電機が何台か裏の倉庫にあったのですぐに解決した。
結果、自分は前とほぼ変わらない住環境を手に入れた。
違う点と言えばネットに接続出来なくなり、コンビニがなくなったぐらいだ。
水道はすぐに引いてもらえるらしいし、オール電化なのでガスもいらない、というか元々料理はしないのであってもなくても変わらない。
転移して1週間後
「今日は何人か会って欲しい人がいるんだ」
車で移動中にノートパソコンの説明をしている自分に米内はそう言った。
「へぇ、誰ですか?」
「いけばわかるさ」
誰だろうか?転移してからまともに知り合ったのは米内とその秘書の数名ぐらいなのでいくらでも候補は出る。
車は料亭の前で止まる、自分と米内が中にはいると女中が奥に案内した。
「………え?」
襖を開けるとそこには政府要人、陸海軍の重鎮はもとより、経済界の大物、財界人の首領など、まさに今の日本を動かしていると言っても過言ではない人物たちが揃っていた。何人かは顔写真で見たことがある。
「こ、これは………!?」
「ああ、真田君から話を聞いた後に集まってくれるよう頼んでね、全員集まって欲しかったから予定を調整してもらって今日になったんだ」
「そうではなくて……」
「この集まりについてかね?」
「そうです!何なんですかこれは!納得のいくように説明して下さい!」
すると陸軍服を身に纏った年をとった人物が、
「まあ落ち着きたまえ、別に不思議は無いじゃろ?
満州事変以降、我が国は世界的に孤立の道を歩んでおる、そんなときに各自バラバラに動いてもどうも出来ん、そこでこうやって集まり、我が国のこれからの方針を話し合う場を設けとる訳じゃ」
驚いた、確かに米内が自分に会って欲しいと言うぐらいの人物だしある程度覚悟はしていたが、まさかこんな集まりがあるとは……
「……わかりました。それで自分は何をすれば良いのでしょうか?」
すると奥で腰掛けている背広姿の人物が、
「君は未来から来たそうだが、そうなると未来の技術を使った物を持っているのだろう?」
「はあ」
「米内さんから聞いた携帯電話以外にも何か見てみたい」
どうやら未来の日本や技術はある程度米内から知らされているようだ。
「携帯以外ですか、そんなこと突然言われても…」
するとが、脇に挟んでいる物を指しながら、
「これでいいんじゃないかね?
この『ぱそこん』と言うものは携帯電話よりも色々な事が出来るのだろう?」
「そうですね、これでいきましょう」
俺はそう言いながらノートパソコンを起動し、縦スクロール式シューティングゲームの保存してあるファイルを開いた。
操作方法を説明し、それぞれやってみてもらった。全員驚いた顔をしており、このような物が日本中の家庭にある、と説明すると更に驚いていた。
「未来の技術は凄いな、このような物が日本中にあるとは」
「全くですな」
「これなら米国にも勝てるかもしれん」
「過信してはなりませんぞ、あっちには物量がある」
なかなか騒ぎが収まらない。
米内が、
「皆さん、そろそろ本題に移りませんか?」
と言いやっと静かになった。
皆さんはアングルド・デッキってどう思いますか?
自分はあの形は好きになれませんが、効率的で良いのは確かです。
ご意見、ご感想、お待ちしております。