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旅行?

来週テストなので休みます、マジでやらないとヤバイので。

俺は今、旅順の造船所に居る。

ここは先週新しく設立された造船所で、各造船所から人員を引き抜き、機材は貴重な独製を使用している。

規模は四万トン級2、一万五千トン級3、五千トン級3、二千トン級4で、現在、拡張工事を終了して七万五千トン級1、五万トン級3、以下多数を持つ呉、横須賀に次ぐ。

現在、旅順はトラックに次ぐ海軍六つ目の拠点として注目を集めている。

とはいってもまだ稼働はしていない。

今日は記念すべき設立最初の建造艦の起工式である。

今日起工式を迎える艦、その名は甲型海防艦31号。

甲型海防艦は現在、通商警護の中核として整備が進んでおり、他にも鎮守府付きの哨戒艦としても使用される予定だ。

今回は視察旅行の一環として来ている。

何故視察旅行なんてしているのか。


「雄二、この後は奉天で一泊して関東軍の視察だったな」


「おー!楽しみだ!87式とか90式しか見て来なかったからな!」


「満州飛行機っていうのも見学してみたいわね」


「あそこは潰したぞ」


「」


こういう訳である。

上の方々曰わく、時空を超えてやって来たお三方を現代に慣らし、国情を正確に理解してもらうには旅行が一番!らしい。

こっちは結構迷惑なんだがな、このクソ忙しい時期に二週間も。

仕事押し付けてきたんだが、休みの分取り返してすらいない……。

多分、帰ったら部員全員が虚ろな目をしているに違いない。

そういえば、3人の所属がやっと決まった。


兄貴は重巡摩耶の副長。

それに伴い階級は中佐になった。

元々砲雷長だったのである程度の知識はあるだろうし、後は今の艦艇に合わせて知識を修正していけばいい。

将来的には新型艦の艦長辺りにでもなるんじゃないか?

こういう時、巡洋艦と言うのは一通りの装備があるから便利だ。


香織は海軍女子航空学校の教官。

階級は少佐。

現在、女子航空学校は教官が全て男性で女性が誰も居ない、というかそれが当たり前だ。

女性で航空機の知識、搭乗経験が豊富、その上ジェット機に乗っていたとなると、これが適任だ。

現在、陸軍も来年度の設立に向けて動き出している。


士郎は色々モメた結果、とりあえず陸軍の近衛師団が預かるそうだ。

連隊長辺りになるまで帰ってくるな、暑苦しいから。


「む!今馬鹿にされた気がした!」


「気のせいだ」


しかも無駄にカンが鋭い、馬鹿なのに。


「おい、次行くぞ」


「えー、もう行くのー?」

香織がぶーをタレるが、此方は現実を突きつけてやる。


「そろそろ行かないと奉天行きの列車が出るぞ?ここの宿泊所でビミョーな飯食ってかたいベットで寝るのと、奉天の高級ホテルでウマイ飯食って柔らかいベットにダイブするの、どっちの方がいい?」


「ほら!さっさと移動するわよ!」


ドック数はわりと適当、知らないので。


ちなみに、いまの奉天中心部にあるホテルは当時、自分の曾祖父の家だったそうです。

ホテルに使われるほどデカい家っていったい…。

祖父は今年80?になりますが、今でも当時の暮らしを語ってくれます。

1945年のソ連の対日参戦で日本の京都に命からがら引き上げた後、中華学校や、台湾の日本人学校の教師をしていたそうです。


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