造船所にて
アンケの結果を考慮して新キャラ?を出してみました。
あと、作者にに恋愛パートは無理でした、ご了承ください。
久しぶりに本編に戻ってきたな。
時は1936年5月、俺は今、横須賀に居るんだが、目の前には大きな船体がひとつある。
「ああ、やっと起工したか」
「やっと起工したというか、お前の言う史実より半年位早い」
「まあそうなんだが、戦艦と聞くとつい心が踊ってしまってな、それに実物はあまり見てないんだ」
「俺は、伊勢乗り組みになったことがあるが、良いもんじゃねーぞ、暑いし上官がうるさい」
さっきから喋っているこいつは笹島利郎、1話で俺の家に強と…いや訪ねてきた奴のひとりだ、俺の秘密を知る人間は出来るだけ少ない方がいいし、目の届く範囲に置きたい。
それなら護衛兼運転手にでもしてしまおう、と言うわけだ。
「大和型ねぇ、これからは空母の時代なんだろ?なんでわざわざこんなどでかいのを造るんだかわからんね」
「理由はいくつかある、一つは海軍内に残る大艦巨砲主義者の要請だ」
「大艦巨砲主義者なんて、そんなやつらのことを聞いてどうする」
「あちらは今の所、海軍の多数派だ、こちらが強硬策に出ればあっという間に潰される可能性が高い、なら出来るだけゴマを擦って穏便に済ませないとな」
「うーんそういうもんかねぇ」
「二つ目は、他国に対する牽制だな、今、世界は再び建艦競争に突入した。
我が国も空母中心の建艦計画を立てているだろ?
しかしそうなるとアメリカが黙っていない、空母には空母、と大量の空母を建造する可能性がある、そこで大和型を公表して米国の目を空母からそらす、ダニエルズプラン並とは言わないが、空母そっちのけで戦艦の建造を始めたら御の字だな」
「御の字って、ただそれだけでこんなもん造るか?普通」
「まあ足は速いし対空火器はかなり多めに搭載する上、旗艦設備も充実させるから機動部隊の旗艦としても十分つかえる」
「ふーん、まあそれは一旦置いといて……」
「ん?」
「美琴ちゃんは?」
「は?」
「だから美琴ちゃんだよ、横須賀に新設された海軍女子航空学校の、たまに会ってるらしいじゃないか」
「なんでそんな話になるんだ、彼女は都会に馴染めてないから暇な時に案内してるだけだ」
「おや、お前に暇なんてあったのか?それじゃあこないだ家に有った栄養ドリンクもって三菱に徹夜で設計図引きにに行ってたのは何奴だろうな」
「な、何故お前がそれを……!」
「え?マジだったの?」
「………何のことかわからんな」
「いやー、まさか本当だったとはねぇ」ニヤニヤ
「ぐぅ……!」
「お前はおしとやかなのに弱いみたいだからな~、前の所の奴らはみんな押せ押せだったらしいしな」
「俺はモテた覚えはないんだが…」
「黙れ、リア充爆発しろ」
「?」
「よし、お前は男の敵だ」
「だー!うるさいぞ、この後は予定が詰まってるんだ。さっさと行くぞ!」
「へいへい、わかりやしたよ」




