第七十八話 契約
繋ぎなんでクッソ短いです
荷物をまとめ、今まさに発車しようとしていた行き先もわからぬ乗合馬車に飛び乗った。俺とリイしか乗っていない車内は言いようもない緊張感が漂っていた。その沈黙を破ったのはリイだ。
「先ほどは申し訳ありません。私の方から助力を申し出ておきながら、結果的に私の行動が状況を悪化させている」
「いえ、俺もアントニオの強欲さを甘く見ていました。もっと彼の言動に注意を払うべきでした。それに、もう起きてしまったことはどうしようもありません。」
「.....そうおっしゃっていただけるのは大変ありがたいですが、その言葉をそのまま受け入れるわけにはいきません」
その後にリイがなんと言うかなんてわかりきっている。だから、俺はリイの発言に被せて声を出す。
「『物事の結果さえわかっていれば行動や思索の種としてはそれで十分』、そうおっしゃったのはリイさんです。それに、俺たちは『契約』を交わしたはずです。まさか、リイさんまで契約を破るんですか?」
そう言い、意地悪な笑みを浮かべた。すると、リイの顔が少し緩んだようにも見えた。そして、リイは深呼吸をすると口をひらく。
「少々、昔話をしてもよろしいですか?」
なんか最近モチベが異常です。このバフがかかっているうちになるべくたくさん投稿したいと思います。