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第七十七話 胸の肉

ラッキーセブンですね!!

守衛に血判状を見せ、屋敷へと入る。客として入ったことで中をゆっくり観察する余裕が生まれた。中にはこれでもかと言うほどの、金あしらわれている。他にも、銀に、象牙や各地の宝石にとまさに成金趣味といった内装だ。

「見事に金色ですね」


「ええ、彼の資産と悪行がどれほどのものかということを如実に表していますね」


「アントニオ、悪趣味な野郎ですね」


「ええ、そのアントニオがたった一度で私たちを手放すとは考えにくいです」


「こちらには血判状がありますし、問題ないでしょう」

そうして俺たちはアントニオの部屋につく。ノックをする。もちろん二回だ。

「.....入りたまえ」


「失礼します」


「依頼は無事達成したと部下から聞いた。よくやった」


「では、佩玉を渡していただけますか?」


「断る」


「.........理由を伺っても?」


「君らが命をかけてまでこの石を求めているからだ」


「どういうことですか?」


「この石がワシの手にあるかぎり、君たちはワシの言いなり、と言うことだ」


「血判状については?」


「確かに、血判状の内容は遵守すべし、と法で定められておる。しかし、その法を執行する役人は皆、ワシの友人だ。」

アントニオはそう言うとニヤリと意地の悪い笑みを浮かべる。どうしたものかと考えるために一瞬アントニオから意識を外した。その一瞬の隙に、リイの爪がアントニオの胸に突き刺さっていた。アントニオは胸から血を流し苦しんでいる。........もう助からないだろう。

「.................そ、んなつもりは」

リイは諦観を滲ませたどこか虚な瞳で自身の血まみれの手を見つめながら呟く。まずい、こうなっては、騒ぎを聞きつけて誰か来る前にこの街から逃げ出さなければ。

「リイさん!!逃げますよ!!」


「.................申し訳ありません」

俺とリイはそのまま部屋の窓から飛び降りると、宿へと走り荷物をまとめて街を出た。

第三章に突入するにあたっていくつか変更点を設けました。(前話にも記載)

1、【主人公】の年齢について

当初は17歳で転移し、物語開始時点では20歳とのことでしたが、15歳で転移し現在は18歳とさせていただきます。

2、アーマードワイバーンについて

作中で2度登場したアーマードワイバーンですが、ゴルドら遭遇した個体は「異常個体」であり、【剣豪】とホワイトが戦った個体よりも強力です。


以上の2点は、それぞれ【主人公】が「若造」であることへの説得力を持たせ、実力のインフレを防止する目的によって変更しました。

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