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第七十三話 藪から蛇 前編

水曜日まで更新できるかわからないのでたくさん投稿しときます。

数日後、俺たちはリイの先導で森を進む。今後の旅に際して互いの実力を知っておくことは非常に重要だ。佇まいからしてリイはただものじゃない。俺は彼に実力を証明できなければこの関係は解消される。それはリイも同様。この戦いでリイの実力を見極めなければならない。

「到着しました」


「.....案内ありがとうございます」


「どうやら彼らは私達の存在に気がついた様子ですね」

リイがそういうと微かに何か巨大なものがこちらへ向かって地を這う音が聞こえる。しかし、まだかなり遠い。

「.....よく気づきましたね」


「聴力にも自信があるのです。この耳のおかげで獣の息づく声がよく聞こえます」


「なるほど、来たようですね」


俺たちの前に現れたのは巨大な二頭の大蛇。全長はおよそ8m。紫色の体色をもちいかにも毒蛇ですよといった風貌だ。

「一頭は私が対処いたします。もう片方の対処をお願いしてもよろしいですか?」


「了解しました」

毒蛇は俺を噛み殺そうと噛みついてくる。しかし、俺はそれを反射する。快活な音が周囲に響いたかと思うと蛇は口がひしゃげて死んだ。

「ふう」

リイの方へと目をむける。毒蛇はリイへと噛みつき攻撃を仕掛ける。リイはそれを避けもしないし、受け流す様子もない。

「リイさん!!」


「問題ございません、私は頑丈さには自信があるのです」

そう言うリイの体には傷一つついていない。蛇はそれに慄いてリイから距離を取る。しかし、リイはそのまま蛇へ接近すると、地面を踏み抜き、右手でその重心を利用した掌底を放つ。

「破ァ!!!!」

蛇は頭蓋を破裂させて死んだ。

「.....これは、中国拳法?」


「故郷で教わった体術です。しかし、あなたの力も大変特異な力のように見えますね。大蛇があなたに喰らい付いたと思ったら、逆に口を破壊された。まるで鏡写しのようです」


「さて、先を急ぎましょう。まだ大蛇はいるはずです」

こうして俺たちは森の奥へと進んでいく。

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