第五話 完全無敵「黄金の矛」!!! 後編
ブクマ登録してくれてる人いる!!!感謝!!!
「黄金の矛」のメンバーとの顔合わせから数日が経ったこの日、俺はギルドがあるマジリハの街から歩いて2時間ほどの森の中にいた。別にもう一回追放されたワケじゃない。あの後、ゴルドの発案で俺の歓迎会を兼ねて簡単なクエストを受けようという話になったのだ。クエストの内容は「ゴブリンの討伐」、いかにもなクエストだ。難易度自体は冒険者ランクE〜Dのルーキー向けのごく簡単なものだ。ゴブリンは前の世界でいうところのゴキブリのような連中で凄まじい繁殖力を持ち、病気の媒介をする厄介な魔物だ。ゴキブリと違うのは凶暴で人を襲うところくらいだ。
鬱蒼とした森の中を索敵担当のハンゾーが先導し、それにゴルド、アンジー、メルト、俺と続いて進んでいく。ここまで何度かゴブリンと遭遇したが虫を踏み潰すかのようにゴブリンを殲滅していく。
「......ゴブリンだ」
ハンゾーの声に反応して各々が武器を構える。
「ふんっ!」
ゴルドは大きな盾を構えてゴブリンを数体まとめて跳ね飛ばす。俺を轢いた電車より強いかもしれない...。
「はあああああっ!!!」
「火の精霊よ、我が呼びかけに応じて、その権能の一部を我が手に!!!」
「....御免」
そうして出鼻をくじかれたゴブリン共を他のメンバーが個別に撃破していく。
俺はというと.....
「主よ我が友に守りの加護をっ!!!」
俺は支援職だから彼らのように派手なことはできない。こうやって前衛たちの後ろに隠れてコソコソやってるから追放されたのかもな。....いや、俺はもう「黄金の矛」のメンバーなんだ。古巣のことなんか忘れて、“今”に集中だ。
特に何か起こることもなく俺たち五人はゴブリンを殲滅していく。
日が傾いてきたところでゴルドの号令ともに、俺たちの初めての冒険は大成功を収めた。
詠唱は適当です