表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そこそこの中堅冒険者(自認)の俺がパーティーを追放されて真の実力を知り逆襲の旅へ!?〜今度こそは普通の一般市民になろう!!!(強い意志)〜  作者: 酒粕
第四章 南海探究編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

401/431

第三百七十九話 呼び鈴が鳴る

彼女の絶叫ののち、しばしの沈黙が場を支配します。


そんな沈黙を破るのは、ベルボーイ殿です。

「バカ野郎ぉ.......!このクソ馬鹿野郎がっ!!!!!」


「親父さんが、身を削ってまで生かした命を....親父さんの命そのものとも言える連中を、なんでそんな風に、ゴミみてえに、ぶっ殺せるんだ!!!......たしかに、やつらはお前の親父さんの善意に漬け込んだクソ野郎かもしれねえ、でもよ.....そんな連中でも、親父さんは自分の苦痛を顧みずに救ったんだ。......おまえが、その連中を皆殺しにしたらよお.....ラオフェンちゃんはなんのために苦しんだんだ?.....親父さんが、何を救ったことになるんだ?なあ、親父さんは.....なんのために戦ったんだ?................親父さんの善意を、一番踏み躙ってるのはラオフェンちゃんってことになっちまうよ.....」


そう言って、ラオフェンさんに寄り添うベルボーイ殿は大粒の涙を流していました。


「わ、私.....どうしよう.....お父さん、ごめんなさい」

ラオフェンさんもまた、それにハッとしたかと思うと、静かに涙を流し、彼の腕の中にいます。




そうして、応援として現れた憲兵をベルボーイ殿はなんと、本部へ帰してしまいます。


「.......リイ、この件が町の住民に知られちまったらよ....親父さんの店は潰れちまう.....だから、俺がこの子を領主様の館へ連れていく。リイは悪いが、親父さんを連れてきてくんねえか?.....店の二階に住んでるはずだ」


「承知しました」


「ラオフェンちゃん、行こう」


彼女は黙ったまま、動かない。その表情もまた死体のそれと大差ない。

「..........」


「親父さんの借金のことなら俺に任せろ.......いや、違うな....こんな偉そうなこと言えねえよな....気づいてやれなくてすまなかった......あんたの大好きな店も、親父さんも、俺が守ってみせる.....だから、また....サービスと見せかけて金をとってる胡麻団子を俺のテーブルへ運んでくれよ.....足の悪い親父さんだけじゃあ.....大変だろ?」


「.......はい、またいつか」


「ああ、待ってるぜ」


そう言って、私たちは一度別れます。



現実は、物語とは違い「勧善懲悪」とはいかぬようです。

しかし、それでも...我々はそれぞれが幸福と信じる結末を追い求め、必死にあがかなければならないのです。

ついに5ページ目!!!!いつも読んでくれてありがとう!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ