表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

336/385

第三百十九話 THE BOSS

決勝戦の決着から数時間後、ウォレス辺境伯家の屋敷の執務室には二人の男がいた。

一人は、黒い肌とぶくぶくと太った体格が特徴的なウォレス辺境伯家当主にして、「ブリーダー」のボスである「ブッチ・ウォレス」

そして、彼の目の前で地面に頭を擦り付けているのは、先ほど無様に大敗を喫したばかりのアルカイドだ。

「......なあ、アルカイド」


「......申し訳ございません、ボス!!!」


「はあ....あのノウキン・バカケンシとかいうふざけた名前をした剣士に負けるだなんて、闘技場の王者にあるまじき失態だ」


「....お、お言葉ですが、あの剣士は相当な猛者で...」


「んなことはわかってんだよ、この負け犬野郎!!!!!そもそも、テメエがダックマンのクソ野郎にハメられたのが原因だろうが!!!!ルイスの綿棒みてえな体がそんなにヨかったのか!?」


「も、申し訳ございません!!!」


「はあ......どうすんだよ、賭けに大負けしちまったのはまあいい。あまりにも勝ちすぎたやつをぶっ殺せば済む話だ。だが...問題は優勝特権だ。ぽっと出の流れモンに何でも願いを叶える特権を与えるなんてのは辺境伯家の家門に泥を塗るコトになる....どうすりゃいいと思う?」


「そ、それは....奴らを皆殺しにする....とかでしょうか?」


「テメエの脳みそも『王冠』と一緒に壊れちまったのかっ、ああ!?それができなかったから、テメエは無様を晒したんだろうが!!」


「し、失礼いたしました......」


「はあ....ったくよお.....とりあえず、表彰式は中止だ。代わりにストリッパー共を呼んでダンスでもさせとけ」


「しょ、承知しました!!」


「はあ....昨日からベガの野郎とも連絡は取れねえし.....くそっ!!」

ブッチ・ウォレスはアルカイドの横っ腹を蹴り飛ばす。


「.....ぐっ!!」


「とりあえず、明日の昼.....奴ら四人をここへ呼び出せ.....それまでにどうするか考えておく」


「は、はい!!」

そう返事をすると、アルカイドは逃げるように部屋を出る。





BOSS:ボス

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ